そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





まったく、焦った。
おかげで両手が血だらけだ。
そんなに爪を立ててひっかかなくてもいいのに。
まぁ、本人が一番焦ってたんだろうから仕方ないけど。
それにしても、僕の左手首は傷だらけだ。
何も知らない人が見たらぎょっとすると思う。
手首切って自殺を計ろうとした人みたいなんだもん。
やれやれ。

この写真。
なんだかよく分からないだろうけど、事故現場の写真だ。
衝撃の瞬間を残すため、写真を1枚パチリと撮っておいたのだ。

何がどうしたのか分からない。
何でこんなことになったのか分からない。
彼女自身にも分かっていないと思う。
だが、とにかく頭が挟まったのだ。
僕が仕事場で仕事をしていたら、突然子猫のアンナが、僕が座っていた椅子の背もたれパーツの狭いすきまに頭をつっこんで、抜けなくなって騒ぎ始めたのだ。

苦しそうにウニャウニャ鳴いている。
手足をバタバタさせて暴れる。
僕は彼女の小さな身体をつかんで、引っ張り出そうとした。
でも頭が引っかかって抜けない。
僕の両手は爪で引っかかれて見る見る間に血だらけだ。
入ったんだから抜けるはずだけど、物事はそう簡単ではない。
どうしても頭が引っかかる。
無理すると痛いのか、苦しそうに鳴く。
僕の手をますますひっかく。
痛い。
方向を変えたり、身体をくるくる回したり、いろいろやったけど、どうしても挟まった頭が抜けず、途方に暮れた。

仕方ないので、工具箱を出してきて椅子を分解することにした。
ところが僕の仕事場の椅子は、これまたずいぶん複雑な作りで(イトーキ社の素晴らしく座り心地の良い高級椅子なのだ)分解するのが容易じゃない。
2本ほどねじを外したところで、椅子を分解して救出するのは無理だと判断。
また途方に暮れた。
アンナはニャアニャア苦しんでいる。
こうなったら椅子を電動ノコギリで解体してやろうかと思ったけど、電ノコなんて持ってない。
119番に通報することも考えたけど「たかが猫のことで」と怒られそうだ。
油を塗ってヌメヌメさせて引っ張ることも考えたけど、猫に塗る油は普通のサラダ油でいいのか、やっぱりオリーブオイルの方がいいのか、ごま油の香ばしさも捨てがたいなあとかいろいろ考えているうちに、よく分からなくなってきた。

で、落ち着くために、写真をパチリ。
それがこの写真。
事故発生から15分ぐらい経っていたと思う。

しばらく冷静に考えた。
で、少々可哀想だが、やはり強引に引っ張り出すしかないと決意。
もう無理矢理、狭いすきまからアンナの頭をえぐり出す。
頭蓋骨がきしむ感じがした。
ニャアニャア苦しんでいたアンナだが、強引に引っ張られ頭蓋骨がきしむ瞬間「ギュウ」と声にならない嗚咽を漏らした。

で、

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なんとか抜けた。

救出されたアンナだが、よほど精神的に堪えたのか、ぐったりと寝転んでハァハァしていた。
間違いなくトラウマになるだろう。
可哀想に。
でも、油でヌルヌルになったり、すぐそばで電ノコの音を聞いたり、救急隊員のオッサンたちとかにワーワー言われながら救出されたりしなくて良かったはずだ。
なにしろ飼い主の両手は血だらけなんだぞ。
ったく、人騒がせな猫だ。

その後。
1時間ぐらいしたら、元気になった。
ケロリとごはんを食べたり、ブルースと遊んでいる。
事故現場の椅子には近づかないのかと思ったら、普通に座っている僕のひざの上に登ってくる。
どうやらもう事故のことはすっかり忘れたらしい。

よく分からないが、こういうところひとつ取っても「さすが猫」と言うしかないのだ。

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ひざの痛みがようやく消えた。
いや、断言は出来ないな。
……少なくとも、消えたような気はする。

当初は両ひざが痛かったのだが、右ひざがまず治り、その後も左ひざだけはジクジク痛んでいたのだが、その左ひざの痛みもいよいよ消えたような気がする(ちょっとした違和感や張りはまだ残っているけど)

というわけで、そろそろランニング再開だ。
幸い朝晩だいぶ涼しくなったきたので、走りやすいはずだ。
まずは軽く3㎞ぐらい走って様子を見てみよう。

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