そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



ご多分にもれず、今週も日曜日ヒマなのだ。
デートしてくれる女の子が1人もいないからだ。
情けないことに、それが38歳バツイチ男の現実だ。

ヒマな男の道楽といえば「飲む、打つ、買う」と相場が決まっている。
酒、バクチ、女だ。
さて、どうしよう?

「飲む」は若い頃、結構やった。
1ヶ月間、六本木に毎晩通い続けたこともある。
でも、最近はまるで飲まなくなったので、ずいぶん酒に弱くなった。
なので「飲む」は却下なのだ。

「買う」も38歳にもなればひと通り経験している。
指折り数えるほどだけど。
だが、そもそもどうかと思うので、「買う」も却下だ。

となると「打つ」ことになる。
パチンコ、パチスロ、競馬、競艇、麻雀、宝くじ、etc、ひと通りバクチの経験はある。

オグリキャップ世代の僕はいっとき競馬にのめり込んだ。
「さんまのナンでもダービー」なんて番組を担当していたほどだ。
30万円の配当がついた馬券を1000円買っていて、300万円儲けたこともある。
しかし、電話投票の銀行口座に残高がないため、今日、競馬は出来ない。
わざわざ渋谷のWinsまで出掛けて馬券を買うなんて、さすがに面倒くさい。

麻雀は学生時代、毎日打っていた。
早稲田大学近くの雀荘で。
だが、1人で出来るものではない。
フリー雀荘に1人で行く勇気もない。
なので、今日は無理。

そこで、久々にパチスロをすることに決めた。
自転車で246号沿いにあるパチスロ店に向かった。

結果は、案の定、惨敗。
まぁ、そんなもんだ。
最近のパチスロは、まるで勝てない。

店を出て帰ろうとしたとき、重大な事実に気がついた。
何と、自転車のカギを家に忘れてきたのだ。
ワイヤー式のカギは、掛けるときにはキーを使わない。
ガチャッとはめれば施錠されてしまう。
で、僕の自転車はワイヤーでガッチリ歩道の柵に固定され、カギがなければ移動できなくなってしまったのだ。

↓可哀想な僕の自転車



仕方ない。
家まで歩いて、カギを取ってくることにした。
強制的なウォーキングだ。
じっとり汗をかく。
健康のためにはいいのかも知れない。
駒沢公園の中を突っ切って、家へ戻って、カギを持って引き返した。
やや早足でも往復30分かかった。

↓日曜日の駒沢公園夕景


そんなこんなで、日が暮れようとしている。

また無意味にダラダラ日曜を過ごしてしまった。
えーい、この際だ!
飲んでやる!
飲んで、映画観て、1人で寝るのだ。

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手紙 スタンダード版

日活


毎週恒例の、週末1人ぼっちの映画鑑賞会。

ある女の子に「号泣した」と聞かされたので、今日はこの映画を鑑賞することに。
東野圭吾原作の「手紙」
小説は未読なので、映画が初となる。

なかなかの秀作だった。
犯罪者の家族に対する社会差別がテーマだ。

山田孝之演じる主人公は、たった1人の身内である兄が強盗殺人の罪で服役したため、その事実が周囲に知られるたびに不当な差別を受け、職を追われ、アパートを転々とし、夢や希望を無惨に奪われていく。
苦しみ抜き、社会を恨み、最後には兄との縁を切ろうとさえ考える主人公を、親しい人たちが支え、変えていく。
おおざっぱに書けば、そんな話だ。

で、おそらく映画より小説の方が、もっといいのだろうと予想する。

というのも、登場人物の一部が非常にプロトタイプだったりする上、主人公がお笑いを目指す若手という設定であるため、それらの舞台装置が映像化するとどうしてもチープに見えてしまうのだ。
そういう点で、少し損をしている映画かな、と思う。

東野圭吾さんの小説は、中心にえぐるテーマを、この現実世界に存在する(であろう)非常にシビアなものに設定し、そのテーマをきっちり伝えきろうとするため、周囲の人物造形や舞台装置を意識的にシンプルに、ベタに、描いている気がする。
周囲まで複雑にしてしまうと、テーマをズバリ伝えきれず、モヤモヤした小説になる可能性があるからだろう。
テーマをズシンと直球で描ききるからこそ、東野さんの小説は人気が高いのだ。

だけど、小説では文字の力と読者のイマジネーションによってリアルに描ききれる「お笑いを目指す若手」や「大金持ちとその令嬢」や「都合よく起きる展開」などの持つ「分かりやすさ」は、映像にするとたちまち「チープ」に見えてしまうという弱点を持つ。
映像にすると、「こんな奴ぁいねぇよ」になってしまう。
それこそ韓流ドラマみたいなことになってしまう。
だから、どちらかというとSFに振り切れた設定の小説や、それこそ時代小説など、今の現実とは関係ないものの方が、映像化はしやすいのかも知れない。
東野圭吾さんでいうと「秘密」などは、映像化に向いた作品だった。
あれは出発点がSFだ。
そもそもリアリズムが関係ない設定からスタートすれば、観客は、リアルを求めない。
しかし、この「手紙」の場合はリアルを求めてしまう。
だから「こんな分かりやすい金持ちいねぇよ」とか「こんなこと起きねぇよ」とか思っちゃうのだ。
そういう意味で難しいのだ、たぶん、小説が原作の映画って。

……などと難癖を付けてみたが、テーマはズシンと直球で描かれるのだ。
僕も、劇中何度か涙がにじんだ。

「号泣した」にも納得。
山田孝之、沢尻エリカ、玉山鉄二ら、俳優たちの演技は見応えがある。
とくに、沢尻エリカ。
なんだろう、この存在感は……と思ったら、声がいいのだな、この女優さんは、と気付いた。

オススメです。
星4つ ★★★★

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