黒の断章
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引き続き、アボパ製作大槻シナリオの「黒の断章」をプレイすることにした。
凉崎探偵事務所シリーズとしては、こちらが第1作だが、これもラブクラフトの影響が強く表れた、ニューロティックサスペンスである。
涼崎と草薙の事務所があるビルで、殺人があった。
それも4人同時にである。
被害者の中の一人は、左目をくりぬかれ、その目玉は食卓の皿に「盛りつけ」られていたのだ。
翌日又も殺人が起きた。
被害者は蛭田という中年男で、昨日廊下で女の子をナンパしようとしていた奴である。
涼崎は遠赤外線ゴーグルを装備して蛭田の部屋に潜入、マザーグースの謎を解いてリビングの時計の解錠、資料を入手することに成功した。
これで女の子脅迫の証拠が得られ、明日香や希、遙など蛭田に脅迫されていた女の子も一安心した。
しかし・・・
希たちと会話してから廊下に出ると、管理人の死体を発見したのだ。
これで益々犯人はこのビルの住人だということが確信できた。
管理人が不信の誰何をしなかったからである。
翌日、刑事の仏の源さんこと佛鵜がやってきて、管理人の他に女子大生の樋口るみ子も殺されていたと告げたのだ。
2階の杜松と話すと「ナコト写本」の話しがでるが、これまたラブクラフト由縁である。
涼崎は、旧知の情報屋雌蕊魅奈(しずいみな)の力を借り、事件の背景を探ろうとするが、背景は中々明らかにはならず、次々と住人が死んで行く。
大半の住人が殺され、残りは2階の杜松と涼崎たちのみになってしまうと、流石に涼崎も杜松の犯行を確信するに至った。
そんな一夜、涼崎と草薙は雌蕊魅奈に屋上に呼び出される、
雌蕊魅奈は驚くべきことを話し出した。
21年前にある製薬会社が画期的な薬を開発した。
生物の成長をコントロールする薬で、いわば不老不死の薬なのだが、副作用が激甚である.
しかし開発者は危険すぎると公表に反対したが、部下であった蛭田らは開発者を拘束しその薬を投与した。
開発車は不気味にふくれあがり破裂した。
結婚したばかりの新妻の前で・・・
その妻が雌蕊だというのだ。
それが21年前では年が合わないではないか?という質問には、私は今45歳だという。
彼女も口封じのためにその薬を投与されたのだが、薬の効果は成功だったのだ。
そして・・・ その薬の被害者はもう一人いた。
雌蕊の身体の中にいた胎児もまた被害者となったが、その子は成長が止まり、永遠に人類の赤子として産まれることはないのだ・・・。
杜松は「全ての鍵は黒の断章の中にある」と言っていたそうだ。
こうして草薙と涼崎はアメリカに飛ぶ。
メイン州のリヴァー・バンクスでは、涼崎は六年前の事件の調査でここに滞在していたが、ここで涼崎の恋人と明日香の両親が殺されたらりしい。
この事件は涼崎が犯人の可能性もあるとのことである。
図書館に行くと膨大な蔵書数に驚かされるが、それ以上に奇々怪々なのは、ラブクラフトの生誕の100年以上前の書籍に、ラブクラフトの著作名が出て来ることだ。
屍食教典儀などである。
「ベルテインの夜」については、「1822年4月31日」と書かれている書物を草薙は見つけた。
6年前、涼崎は柏木夫妻のことを調べてここに辿りついたが、その時涼崎は杜松と女にあったという記憶を取り戻した。
ところがANEX86の記録データから再開すると、「メモリの解放に失敗」というエラーが出る。
他のANEX86データでも同様だが、本体のセーブデータから開始すると正常に進行するし、新たにANEX86でセーブしたデータなら、正常にロードし進行する。
ということは、なにかの理由でANEX86データの不整合が発生したのだろう。
ともあれプレイはまともにできそうで、ついにアメリカ3日目、最終日ベルテインの夜の4月30日となった。
ビルの建物「ヘルズ・ハーフエイカー」には地下室があり、そこが目的の場所らしい。
この地下道は行けども行けども果てしなく続くが、途中奇妙な像を見つけた。
子どもに7本足の蛸がまとわりついた不気味な像で、クトゥルー神話では邪神クトゥルーの象徴となっている。
そしてついにもアミーとクラークの死体がある所に辿りついた。
そこにはドアがあり、悪夢へと続いている。
入ろうとすると声がかかった。
アイヒマンである。
彼も又ここまで辿りついたが、二人の死体に気づき、ふと上を見てそのまま凍り付いた。
一同もドアの上部に目をやると、そこにはおぞましいものが張り付いていた。
アイヒマンの提案で、一同は全員が同時に入ることとなった。
ビルは明日香をかばってモンスターの犠牲となったが、その他は全員がドアの中に入ることができた。
そこには杜松が待ち受けていて、ああだこうだとなり、お終いとなる。