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業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その381 スペキュレイティブと能天気編

2011-08-07 16:57:00 | ゲーム一般
Cryostasisクリア。

Cryostasisとは? 寒いよ、暗いよ、浮「よ。 狭苦しい船内のいたるところにつららがぶら下がっていて、回りは真っ暗だし次に何をしたらいいの? そんなゲームでありんす。 

北極の氷山に閉じ込められた原子力砕氷船「ノースウインド号」の内部を探索し、その遭難の謎に迫る、というのが表向きの目的である。

誤解を恐れずに言うと、このゲームはアクションアドベンチャー或いはFPSと言われているが、アクションや銃撃戦を楽しむゲームではない。 かなり矛盾したストーリーを追い、その世界感やゲーム世界の背後にあるものなどを考察するゲームである。 S.T.A.L.K.E.R.やMetro2023などと並ぶ「スペキュレイティブゲーム」の代表格と言える。


このCryostasisの日本語化は機械末ニいうことは前にも書いたが、このゲームはストーリー性が高いだけに、漢字無しのかなだけ+機械末ニいう組合せは非常にきつい。

「マニュアルにしょうかきをおきなさい」

と言われても、何をしたらよいのかさっぱりわからん。 ともかく「しょうかき」は見つかったがこれが取ることが出来ない。(・_・、) このしょうかきをマニュアルの上に置けばよいのだろうか。 しかし、しょうかきをマニュアルの上に置いて火が消えるものだろうか?

そんな疑問を心に抱きつつマニュアルを探す。 ない! ないぞ! 「マニュアル」などどこを探してもないぞ。 まごまごしている内に時間切れアウト。(笑)

で、動画を見る。

「お前は手動消火システムを作動させろ」 との訳で、これはパッケージの日本語版だろう。 これなら意味がわかる。 炎をかいくぐり手動消火システムを起動、これで火は消えた。

まあ一事が万事こんな調子で、STEAMの英語版と機械末フ日本語化の組合せは大失敗。 最初からパッケージの日本語版を買えばよかったと後悔しても、ノースウインド号の航海先に立たず。 

この調子では英語版でプレイし、メッセージが出る時には動画で確認した方がスムーズに進行するじゃなかろうか? メッセージ抜けでエラー落ちもないし、奇妙奇天烈グーグルもあっち向けな機械末フ意味を考えずにすむし・・・

というわけで結局途中から英語版でプレイし、メッセージの部分のみ動画を再生して確認した。 こちらの方は機械末坙{語版と違ってメッセージ抜けで落ちることもないし、スムーズに進行できた。 結局機械末坙{語版は不要であった・・・


このゲームの評価は、退屈とかトロいとか重いとかさんざんな言われようだが、全体を通してのインプレッションは決して悪くない。 確かに重いしトロいし単調な面はあるが、ストーリー的には良く出来ているし、寒々としていたる所につららが凍り付いた雰囲気は素晴らしく、結構楽しめた。 

モンスターはDead Spaceなどの不気味さ気持ち悪さに比べると、かなり不格好というかトロくさくて、はっきりいって浮ウはあまりない。 武器も選択範囲が狭く、実際に使えるのは2.3種類のみという、単純というか手抜きというか・・・

物語については、種々の解釈があるようだ。 言い方を変えれば、メーカーの意図するところもかなりの混乱があるように見受けられる。

主人公がこの船へ乗り込む原因にも、2つほどの説明があり、明確にされていない。
又、ゲーム中に挿入され重大な意味を持つ(と思われる)マクシム・ゴーリキーの「燃えるダンコの心臓」という小説からのメッセージもある。 これをどのように解釈するか、難しいところである。

これはこのゲームでの重要な登場人物(その割りに登場シーンは少ないが)の一人である船長を暗示するように思われる。 リーダーシップとその責任、それが受け入れられない悲劇、などがそう考えられる理由である。

いずれにしてもこのゲーム、曖昧な目的(次にどう行動すればよいのかが、明瞭に示されないケースが多々ある)、メインストーリーの解釈が多様である点、又深読みが可能、というよりしやすい点など、スペキュレイティブなゲームが好きな人には、こたえられないものがある。

これらの内容の解釈を考えず、純粋なアクションアドベンチャーゲームやFPSとしてみると、重いトロイ同じことの繰り返しで退屈、等の評が出るのだろう。 ある意味当然ではある。

システム的にアイデアが生かし切れない(例えば体力が体温で表されるとか、メンタルエコーの使い方など)点も惜しいが、それでもそのような企てをしようという意欲は買う。 

残念ながら傑作には届かないが、佳作の上あたりの評価は与えられる。 もっとも私好みの系統のゲームなので、若干点は甘いが。 探索やアクション、更には銃撃戦シーンなどにもう一工夫二工夫があれば、もっと評価は上がっただろう。

私の好みはいわゆるスペキュレイティブな小説或いはゲームで、S.T.A.L.K.E.R.やMetro2023、このCryostasisなどが代表的なものだ。 ロシアやウクライナのゲームにはこの手のものが多いようで、私の好みにはあっている。

勿論Half-LifeやPainkiller或いはアンチャーテッドのような、思弁性など皆無、能天気で爽快なゲームもまた大好きではある。 スペキュレイティブも能天気もどっちもありなのである。