ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年10月5日。ウクライナ侵攻から225日目

2022-10-05 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年10月5日。ミンスクは雨が上がりました。

 ロシア大統領が署名をしてウクライナ東・南部4州を併合する全ての手続きを完了させました。一方で境界線(国境)は確定していません。
 すぐにウクライナ大統領はロシア大統領との交渉を「不可能」とする法令が施行されたと明らかにしました。

 ロシアのジャーナリストらが国営テレビの番組に出演して、ロシア軍が苦戦していると報道し始めました。政府お抱えジャーナリストがほとんどの国で、このような事態にまでなっているとは深刻です。

 ロシアの下院国防委員会の委員長を務めるカルタポロフ氏も、国営テレビ局の司会者に対し、
「われわれはうそをつくのをやめなければならない」
と発言しました。他にも
「ロシア国防省の報告は変わらない。だが国民は知っている。われわれの国民はばかではない」「(政府や軍は)信用を失うことにもなりかねない」
と述べました。
 第2次世界対戦中に日本のマスコミが、あちこちで日本軍が勝利しているという報道をし続けていたのとは対照的にロシアでは、いよいよ国営テレビで、自国軍の非を認めるところまできています。

 自宅軟禁中、脱走して行方不明になった元ロシア国営テレビ職員のオフシャンニコワさんが、自らのSNSに動画を投降。
「尊敬する連邦刑務所の皆様、このブレスレット(足の電子監視)をプーチンにつけてください。ウクライナ国民の大量虐殺と(部分的動員による)ロシア人男性を大量に殺りくする罪で、私ではなく彼を起訴すべきです。」
と発言しています。
 自宅軟禁されると、ただ閉じ込められるだけではなく、こんな機械を足首に装着させられるんですね・・・。
 そしてこんな物を付けられているのに、自宅から逃げ出したことに気づかないロシアの警察・・・。
 SNSに動画投稿していますが、今のところまだ所在不明のままのようです。


 昨日の投稿で、ザポリージャ原発の所長がロシア軍に連行されて所在不明になったけれえど、家族の元に戻ったことが確認できてよかった・・・と書き込みましたが、どうやら、拘束されていたときに、所長がウクライナの情報機関と関係を持ち、原発の破壊工作に関わっていたことを「自白した」ことになっていますね。
 この所長は「責任をとって」退任することを意向しています。
 
 ロシア大統領は今日、ザポリージャ原発をロシアの国有資産と位置づける大統領令に署名しました。ザポリージャ州がすでにロシア領に併合されましたから、当然このように考え出すでしょう。


 チェチェン共和国首長のカディロフ氏が大佐に昇進しました。10代の息子三人を前線に送って戦わせると表明したのがよかったのでしょうか。これからロシア軍で、ますます発言力を増しそうです。10代の息子三人を前線に送って戦わせると表明したのがよかったのでしょうか。
 

 ウラジオストクで日本領事が拘束され、国外追放になったのを受けて、日本外務省も札幌のロシア領事館員1人に国外退去を命じましたが、ロシアではリトアニア臨時代理大使が国外追放されました。


 動員を避けるため、ベラルーシへ逃げたロシア人も急増しており、ベラルーシの賃貸アパートの家賃が3割ほど高くなっているそうです。
 もっともベラルーシからどこか第三国を目指すロシア人のほうが多いようです。
 ロシアの隣接した国へ逃れたロシア人も第三国を目指しており、最近はインドへ移動したロシア人が増えているらしいです。でもその後またどこかへ行くかもしれないし、これではさまよえるロシア人です。
 出国したロシア人の数は20万人とも70万人とも言われています。
 そしてウクライナ南部のクリミア半島から、トルコへ逃れるウクライナ人住民が増えています。

 ロシアはベラルーシ国内にある2つの軍事基地を継続して使用することでベラルーシ側と合意しました。これから25年間の使用期間が定められました。
 今、ロシアがこの軍事基地を手放すわけがありません。それに対して、「ああ、いいですよ。」と対応しているベラルーシが今回の特別軍事作戦に参加していると認めているのは当然なのかもしれません。

 
 国際ボクシング協会が、ほとんどの試合で出場停止となっているロシアとベラルーシの選手の試合復帰を訴えました。
 それが認められても、ロシアの男性選手は動員対象になっていますよね。

この記事についてブログを書く
« 2022年10月4日。ウクライナ侵... | トップ | 2022年10月6日。ウクライナ... »

ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報」カテゴリの最新記事