
ヤマアラシというのは動物園では見たことがありますが、なんとなく野生動物という感じがしないでいました。センザンコウなども似たイメージがあります。どこかにはいるのだろうが、なんとなく現実感がないような印象です。公園管理の人が山あら祭のいるところに連れて行ってくれるというので、連れていってもらうことにしました。
鍾乳洞の中に連れていかれました。20メートルくらいでしょうか、洞窟の中にさらにくぼみがあり、そこにヤシの実などが散乱しているところがあり、ここを巣にしているということでした。ガイドをしてくれた人がポリ袋をカリカリと鳴らすと、それに興味をもったのか、ノコノコと出て来ました、それからしばらく鼻をクンクンさせたりしていましたが、奥にもどっていきました。お尻を左右にゆさゆさと振りながらユーモラスな歩き方をしていました。
こののんびりさは、背中に恐るべき針をもっているから、たいがいの敵は襲わないことを知っているからなのではないかと思いました。なんといっても長さ20cm以上もあり、太いものは直径5mmほどもあります。毛が変化したものですが、刺されば皮膚に穴があくほどのまさに「針」です。交尾は命がけなのではないかとよけいなことを考えます。