今はコロナで許可されないのですが、2016年からしばらく、津田塾大学に通ってタヌキのことを調べていました。ため糞場を見つけて、そこにセンサーカメラを置いて撮影したり、糞を拾ってきて分析したりしました(こちら)。そのためにキャンパス内の林を歩くことがありました。
ある日、妙なものを見つけました。「ひょっとしたら」と思って近づくと、その直感は当たっていました。それはフクロウの死体でした。かなり珍しいことですが、実は私は金華山島でもフクロウの死体を拾ったことがあります。金華山ではフクロウは飛んでいるのを何度か見ていましたが、草原を歩いていた時に偶然死体を見つけたのです。死亡直後だったようで、全く無傷なものでした。それは見事な標本として麻布大学いのちの博物館に収蔵しています。こちら
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金華山のフクロウ骨格標本
津田塾大学で見つけたものは羽が散乱していました。タヌキが住んでいるのだから当然食べられているわけで、「まともな標本にはならないだろうが、なんとか頭は残っていればいいのだが」と思いました。近づいてみると幸運なことに動態から少し離れたところに頭が残っていることがわかりました。胴体の一部は咬まれたらしく散乱していましたが、外見よりは傷はたいしたことはないようで、それらを持ち帰りました。
それから除肉をし、時間をかけてクリーニングができました。それからが大変です。欠損した骨は紙粘土で復元し、針金で軸を作って粗っぽいですが、なんとか骨格を組み立てました。
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