自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

スミレ

2020年08月31日 | 標本
キキョウ、アズマギクと完成度の高い山田作品を紹介しましたが、これもその一つ、スミレです。タチツボスミレのようにどこにでもはなく、明るい草原などにあります。花の濃い紫が印象的で、その割に萼の緑が明るくて、その色の配合が他のスミレ類にはないものです。

スミレ

 葉の細長いのも印象的ですが、若い葉は内巻きです。それが見事に描かれています。その他の葉も軽く内巻きになっていることが緑の濃淡で表現されています。色も形も見事という他ありません。
 さて、この図には隙間に雄しべと雌しべの拡大図が添えられています。隙間についてはヒヨドリジョウゴのところで書きました(こちら)。この図とアズマギクを見比べてもらいましょう。


 私には、アズマギクの「何もない背景」が語るものが好きです。スミレでも、
もし添えられた蘂の図がなければさらに素晴らしいと思います。
コメント
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