がんばれナラの木

震災にあわれた東北地方の皆様を力づけたくて
The Oak Treeを地方ことばに訳すことを始めました

目次

2012年02月03日 | はじめに

目次

はじめに
新しいこと new
The Oak Tree (原作) 
ナラの木(高槻訳)
ナラの木(こども用)
これまで届いたところ(地図) new
ナラの木 地方版
 1 青森県津軽版1
 2 青森県津軽版2 
 3 青森県八戸版
 4秋田県北版
 5 秋田県南横手版
 6岩手県下閉伊郡岩泉町版 new
 7 岩手県盛岡版1
 8 岩手県盛岡版2
 9 岩手県遠野版
  10宮城県唐桑版 
 11 宮城県仙台版
 12 山形県村山地方版
 13 山形県庄内版
 14 山形県置賜版
 15 福島県会津版
 16 福島県中通り版
 17 福島県浜通り版
 18 福島県いわき版
 19 茨城版1
 20 茨城版2
 21 静岡県相良版
 22 新潟県越後長岡版
 23 岡山版
 24 長崎版
 25 大分版
 26 薩摩指宿版  
 スペイン語版
 ゾンカ語版(ブータン) 

 ポルトガル語版 new
絵本 ナラの木(鈴木直)
お話 強いナラの木(高槻成紀)
 大きなナラの木(高槻成紀)

 「ナラの木のうた:震災の復興を願って」高槻成紀 

今日の歩み
仲間の声
  仲間の声 1
  仲間の声 2(2011.8.15〜)
  
仲間の声 3(2012.1.1〜) new
  スリランカの子供たちからの手紙 2011.7.26
  スリランカの子供たちからの手紙 2011.10.8

エッセー
  Oakとカシとナラ
  詩を訳すということ
  魂のスパーク
  「東北弁」という言い方
  トマトとトメート
  とても
  「瓦礫の街」と「自然の猛威」
  「生まれ来る子供たちのために」を聴き直す
  カーソンのことば
  ケセン語ー山浦玄嗣先生のこと,1
  ケセン語ー山浦玄嗣先生のこと,2
  ケセン語ー山浦玄嗣先生のこと,3
  ケセン語ー山浦玄嗣先生のこと,4
  遠望すれば
  緑の波
  もうひとつの津波
  花火禁止  
  ナラの木と土と工 
  福島の米作り  
  一本松:  マツとナラ new
  年の初めに:科学する精神 new

放送
  知花くららのPrecious Life(東京FM)
  私も一言!(NHK第一)
 

ギャラリー
  コナラの実生
  ミズナラの実生(加藤春喜)
  
  独り立つ木 
  クヌギの幹
  クヌギの樹皮
  クヌギの梢
  ミズナラの木漏れ陽 
  冬の幹
  野道
  大きなコナラ
  ミズナラのドングリ
  ドングリ豊作
  皮をはがれたナラの木
  コナラの葉1 冬芽
  コナラの葉2 新芽
  ミズナラの新芽
  コナラの葉3 黄葉のはじまり
  コナラの葉4 黄
  コナラの一生1 花
  ミズナラの花(加藤春喜)
  コナラの一生2 ドングリ
  コナラの一生3 ドングリ
  コナラの一生4 ドングリ
  ミスナラのドングリ(加藤春喜)
  コナラの一生5 実生
  ボレアリス
  ボレアリスのドングリ
  ドングリなど
  ナラの株
  武蔵野のコナラの萌芽 
  作品「ナラの木」難波希美子
  イラスト ミズナラ(浅野文彦画) 
  今年のドングリ 

資料

  wildlife MLへのよびかけ
  ダイアナさんとの文通
  ダイアナさんからのメッセージ
  展示趣旨(相模原市立博物館)
  東京新聞 2011.5.12
  シンポジウム2011.5.12パンフ
  「強いナラの木」のためのイラスト習作1 浅野文彦
  「強いナラの木」のためのイラスト習作 2 浅野文彦 
  「もうひとつの津波」へのコメント
  NHKラジオ放送(8月3日)への反響
  NHKラジオ再放送(8月20日)への反響 
  ブログへの紹介 new
  アーカイブ 2011
  麻布大学大学祭特別企画フォーラム「東日本大震災:森と海のつながりを考える」
  秋田版特殊表記
  ヨーロッパナラの話 ペドロ・カルボルホ


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「ナラの木」はじめに

2012年02月03日 | はじめに
クマ研究者仲間のメーリングリストにアメリカのダイアナ・ドーンクライダー*(Diana Doan-Crider)さんという人が『The Oak Tree』**(ナラの木)という詩を送ってくださいました。私はそれを読んで感銘を受けました。仙台で20代から40代までを過ごした私にとって、東北地方は特別の存在です。その東北地方の人が想像を絶する被害に会っておられることを知り、心おだやかではいられませんでした。なんとか力になりたいと思っても、私たちには募金くらいしかできず、もどかしさと心苦しさが続いていました。そんな時に出会った詩でしたから、もしこの詩を被災者の皆さんに聞いてもらったら、少しでも元気になってもらえるのではないかと思いました。訳しながらこみあげるものがありました。その拙訳をメーリングリストに送ったら、思いがけないことに、庄内ことばに訳したものが送られて来ました。
 私はそれをゆっくり声を出して読んでみました。すると実に心に響いてきました。それで思いつきました。この詩の魂を表現するには東北のことばのほうがいいのではないかと。それで、地方訳を送っていただくようお願いをしました*。そうしたらさまざまな地方から、ぽつり、ぽつりと届き始めました。そのひとつひとつが暖かく、やさしく、力強く、私は東北のことばのもつ表現力の豊かさに目をみはりました。そこで、それらのたくさんの「ナラの木」をこのブログで紹介することにし、関連する情報や写真なども添えました。こうして「ナラの木」の輪がじわじわと広がり、いまや東北地方以外からも地方訳が届いています。「ナラの木」は私の手を離れたかのように、ひとりで歩き出しました。

 この詩は不思議な力をもっているように思います。その魂を伝える自分の言葉による「ナラの木」が被害に遭われた皆さんのもとに届き、少しでも勇気づけることができることを祈っています。

高槻成紀


*ダイアナさんからはその後被災者へ向けての激励のメッセージがとどいています。

東北地方から始まった「訳」は全国各地に広がり、いまや25の「地方訳」が届いています。自分も訳してみたいと思われたら、ぜひ挑戦してみてください。そして「コメント」欄を利用するか、高槻のeメールへお送りください。
takatuki@azabu-u.ac.jp
その際、お名前と地方を明記してください


盛岡版1(岡澤訳)と盛岡版2(小野寺訳)の朗読が電子データ化できました。すばらしいです。またゾンカ語版(ブータン)の朗読もあります。ご希望のかたには電送しますので、高槻takatuki@azabu-u.ac.jpまでご請求ください。

「ナラの木」の冊子を作りました。これもご希望のかたは電送します。

子供向けのお話もあります。お子様をおもちの方、どうぞ
 鈴木直さんの「ナラの木」絵本
 「大きいナラの木」
 「強いナラの木」


「宮城版」の朗読(相澤一成さん)がご覧になれます。

英語版は7分15秒から8分22秒くらい、宮城版は8分40秒から10分40秒くらい。



**この詩の著作権はホールマーク社(Hallmark Inc., USA)にあります。


「がんばれナラの木」は英語簡略版もあります。
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新しいこと

2012年02月03日 | はじめに
今日の更新

2月11日 また11日が来ました。あと1ヶ月たてば一年が経ちます。慎んだ気持ちになります。

2月9日 岩手県下閉伊郡岩泉町の佐々木二美香さん(高校1年生)が「ナラの木」岩泉町版を訳してくださいました。

2月8日 ペドロさんとナラの木談義を続けています。なんとヨーロッパナラは45mもの高さになるそうです。私のブログ(英語版)を読んで「小さな命とフクシマ」を気に入ってくれたそうです。そのブログには漢字コーナーもあり、ペドロさんは勉強しているそうです。

2月2日 ポルトガルのペドロさん(Pedro Calvalho)さんから「ナラの木」のポルトガル語訳が届きました。また彼とのナラの木についての交流を「仲間の声3」にアップしました。この木は500歳以上で、たくさんドングリをつけるので「ふとっちょナラの木」と呼ばれて人々に親しまれているそうです。ペドロさんはこの木について詳しい紹介もしてくださいました。



1月28日 ニュースをみていたら、福島県の子供への医療無償化の要望を政府が却下したと伝えられました。これまでも、今も、そしておそらくこれからも、首都圏が福島に負担をかけてエネルギーを供給してもらい、それによって被害を受けた人、とくに将来のある若者の医療を国が支援しないというのです。あまりにもひどいことだと思います。恥ずかしく、悲しい気持ちでいっぱいです。福島の人は憤られて当然だと思います。

1月11日 寒くなりました。東北の寒さはいかばかりかと思います。あの日から10ヶ月が経ちました。被災地、大槌の友達に電話したら、やはり寒いそうです。何もできないことがもどかしいです。

2012年1月1日 新年のご挨拶に代えて年の初めに:科学する精神というエッセーを書きました。今年はおだやかな年になりますように。



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The Oak Tree

2012年02月03日 | The Oak Tree 原作
THE OAK TREE

A mighty wind
blew night and day
It stole the oak tree's leaves away,
Then snapped its boughs
and pulled its bark
Until the oak was tired and stark.
But still the oak tree held its ground
While other trees
fell all around.
The weary wind
Gave up and spoke,
"How can you still be standing Oak?"
The oak tree said,
"I know that you
Can break each branch of mine in two,
Carry every leaf away,
Shake my limbs, and make me sway.
But I have roots
stretched in the earth.
Growing stronger since my birth.
"You'll never touch them,
for you see,
They are the deepest part of me.
Until today, I wasn't sure
Of just how much I could endure.
But now I've found,
with thanks to you,
I'm stronger than I ever knew."

Johnny Ray Ryder Jr.原作, Copyright Hallmark Inc.
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ナラの木 高槻訳

2012年02月03日 | ナラの木 高槻訳
ナラの木 (高槻成紀訳)

たいそう強い風が吹きました
昼となく夜となく
ナラの木のすべての葉っぱを吹き飛ばし
枝をびゅんびゅんと揺らし
木の皮も引きはがすほどでした

ついにナラの木は丸はだかになってしまいました
それでも地面にしっかり立っていました
ほかの木はみんな倒れてしまいました

くたびれてしまった風は
あきらめて言いました
「ナラの木よ、どうしてまだ立っていられるのだい?」

ナラの木は言いました
「あなたは私の枝を折ることも
すべての葉っぱを吹き飛ばすことも
枝を揺らすことも
私をゆさゆさと揺することもできます

でも私には大地に広がる
根っこがあります
私が生まれたときから
少しずつ強くなりました
あなたはこの根っこには決してさわれません

わかるでしょう
根っこは私のいちばん深い部分なのです

実は今日まで
私はよくわかっていませんでした
自分自身がどれだけものごとに耐えられるかを
でも、今おかげでわかりました
自分が知っていたよりも
私はもっと強くなったのです」


Johnny Ray Ryder Jr.原作, Copyright Hallmark Inc.
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こども用「ナラの木」

2011年11月11日 | ナラの木 高槻訳
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これまで届いたところ

2011年11月06日 | これまで届いたところ
2012年2月9日現在、岩手県下閉伊郡岩泉町版が届き、26カ所になりました(津軽、盛岡、茨城からは各2つ)。海外(ベネズエラ、ブータン、ポルトガル)を入れると29になりました。
このブログでは「津軽弁」という言い方をしません。その理由は「東北弁という言い方」として書きました。


  
   東北地方

   東北地方以外
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ナラの木 津軽1

2011年10月03日 | ナラの木 地方訳
ナラの木 津軽版 鳴海真澄さん訳
          


ずんぶ強ぇ風 吹いだもんだじゃ  
昼まも ばげも
ナラノギの葉っぱば みんな吹ぎ飛ばしてまって
枝こば びゅんびゅど揺らして
木の皮も剥がしてしまうほどだったんだぁ
したっきゃ とうとうナラノギ 丸裸になってまったんだ
したばって ナラノギ 地面さどっかど立ったままだったんず
ほがの木はみんな 倒れでまったんだばって
おたってまった風は あぎらめで しゃべった
「ナラノギ なして まんだ立っていられるんだ」
ナラノギ 答えだど
「オメはワの枝こば折るごとも
葉っぱばぜんぶ 吹ぎ飛ばすことも
枝も幹もむつけら ワサワサど揺らがすごともでぎるっきゃ
したばって
ワには大地さ広がる根っこあるんだね
ワは生まれだとぎがら
わんつかずづ強ぐなってきたんだ
オメがこの根っこさ絶対触られねずごと
わがるべ?
根っこはワの一番深けぇどごだぁ
ほんとは今まで ワはよぐわがってねがった
オメのおがげで わがったじゃ
ワはワが思っていだより
もっともっと強(つよ)ぐなったんだじゃ」


Johnny Ray Ryder Jr.原作, Copyright Hallmark Inc.

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ナラの木 津軽2

2011年10月02日 | ナラの木 地方訳
ナラの木  津軽版 堤勝彦さん訳 2011.4.7  


うだでぐ つえ風っこ吹いだ
昼間もばげもなぐ
ナラの木の葉っぱこば みな吹ぎ飛ばしてまって
枝っこばびゅんびゅんて揺らめがへで
木の皮もなんもかも はぁ 引っ剥がすほどだったど
しまいにはナラの木 丸はだがになってまったど
したばって地面さ あづましぐ立っていだんだ
ほがの木はみんな倒れでまった
こえぐなってまった風っこは
あぎらめで言ったど
「ナラの木よ、どへばほしてまんだ立っていられるんだば?」
ナラの木は言ったど
「おめさは、わの枝っこば折るごとも
葉っぱこばみな吹ぎ飛ばすごとも
枝っこば揺らすごとも
わばゆさゆさって揺するごともでぎる
したばって わさは大地さ張った
根っこがあるんだ
わは生まれだどぎがら
わんつかづづ つえぐなったんだ
おめさはこの根っこば どしたって壊すごとはでぎね
わがるべさ
根っこはわの いぢばん ふけどごだんだ
ほんとは今日まんで
わはよぐわがってねがったんだ
わが どったらごとさ耐えられるのが
したばって、今おがげでわがった
わがわがってるよりも
わはもっとつえぐなったんだ」

Johnny Ray Ryder Jr.原作, Copyright Hallmark Inc.
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ナラの木 八戸

2011年10月01日 | ナラの木 地方訳
ナラの木 八戸版 鈴木美穂子さん訳 


たまげで 強い風が吹いだずぅ
昼まも ばんげ も
ナラの木の みんな葉っぱば吹き飛ばし
枝っこば びゅんびゅんど 揺らして
木の皮っこも はがすほどだったずぅ
したきゃ とうとう ナラの木は
丸はだがになってしまったずぅ
そやって 地面さしっかり 立ってらずぅ
ほがの木はみんな倒れでしまったずぅ
つかれでしまった風は あぎらめで しゃべったずぅ
「ナラの木よ なして立ってられんだ」
ナラの木はしゃべったずぅ
「あんだは おらの 枝っこば 折るごども
みんな葉っぱば 吹き飛ばすごども
枝っこば 揺らすごども
おらを ゆさゆさど 揺するごども でぎるべぇ
でも おらには 大地さ張った 根っこが あったんだぁ
おらが 生まれだ どぎがら
わんつがずづ 強ぐ なってきたんだぁ
あんだは この根っこさば どやっても さわられねんでぇ
わがるべぇ
根っこは おらの 一番深いどご なんでぇ
ほんとは 今まで おらさば よぐ わがって いながったぁ
おら自身 どれだげものごどに たえらるがば
でも 今 おがげで わがったぁ
自分が知ってらったよりも
おらは もっと 強ぐなったんだぁ」

Johnny Ray Ryder Jr.原作, Copyright Hallmark Inc.
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楢の木、秋田版

2011年10月01日 | ナラの木 地方訳
楢の木
秋田県北版、成田心さん訳, 2011.9.20


たい*た 強ぇ(つえ)風(かじぇ*) 晩げも昼間も 吹いだど。
楢の木の葉っぱっこどご 皆(んな)飛
バギバギど 枝(えだ)っこどご 折(おだ)って
バリバリど 皮どご 剥い
はぁ 楢の木 丸裸(まるはだが)なってしまったど。

んだばって 楢の木 まだ しっかり 立ってあったど。
周りさある 他(ほが)の木だっきゃ 全部(じぇんぶ) 倒れであったぁず。
こえぐなった 風(かじぇ) 諦めで(あぎらめで) こぉ 言ったぁず、
「なて お前(おめ)まだ 立っていられらぁずや?」

楢の木 こぉ言ったど「お前(おめ)だば、
俺(おえ)の枝(えだ)っこどご 折(おだ)って、
俺(おえ)の葉っぱっこどご 吹ぎ飛
俺(おえ)の体(からだ)どご ワサワサど揺らすごど でぎるべ。

んだばって 俺(おえ)さだっきゃ 土(つぢ)の中(なが)で
がってら根っこ あらったいば。
生(ん)まれでがら わつかづづ 強ぇ(つえ)ぐなってきたぁずだ。
お前(おめ)だっきゃ 何(なん)とても 触らいね。
分がっぺ。
根っこっきゃ 俺(おえ)の一番(いぢばん)深ぇ(け)どごだ。

今日まで、分がんねがった、
どごまで 俺(おえ)耐えらえるが。
たばって 今 お前(おめ)の御陰(おがげ)で分がったでゃ
思ってあったより 俺(おえ) 強ぇ(つえ)ぐなったった」


*「」は次の字の発音を鼻母音化し、「」は、無声化した「し」と「す」の中間音、はf音を示します。訳をされた成田さんの表記はアルファベットで慣れないと読みづらいと判断して高槻がこのように表記しました。成田さんの表記は「資料」にあります。
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ナラの木 秋田県南横手版

2011年10月01日 | ナラの木 地方訳
ナラの木
秋田県南地方・横手版 畑 則子様訳 2011.12.7



たいした強ぇ風こ 吹いだもんだんしな
昼間どねぐ 晩げどねぐ
ナラの木(ぎ)の葉っぱこ みんな吹ぎ飛ばして
枝っこどご びゅんびゅんど 揺らせで
木(ぎ)の皮っこも 剥がされでしまうほどだったけなぁ
したば とうとうナラの木(ぎ)丸っぱだがに なってしまった
んだども ナラの木(ぎ)まだ 地面さ どがっと立ってだな だんし
ほがの木(ぎ)だば みんなきゃってしまった
くたびれでしまった風こ あぎらめで聞いたけど
「ナラの木(ぎ)ナラの木(ぎ)なしてまだ立ってるに ええなよ?」 

ナラの木(ぎ)言ったけど
「おめだば おらの枝っこ折っちょる事も
葉っぱこ がえーっと吹っ飛ばす事も
枝っこ揺さぶる事も
おらどご ゆっさゆさど 揺っつがす事もできるべ
んだども おらどさなばな 大地さ広がる根っこあるおん
おら生まれだ時(じぎ)から
さっとかずづ強えぐなってきたなだ
なんぼ おめだって この根っこさだば
なっただ事したたて 触られねぇ
わがるべ
根っこはおらの一番深けえどごさある
ほんとは 今日まで おらもわの事わがってねがった
おら自身 どれだげのどごまで がまん でぎるがってな
んだども 今 おがげで わがったんしでゃ
わが おべでだよりも
おら もっともっと強ぇぐなっていだなだんし」

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ナラの木 岩手県下閉伊郡岩泉町

2011年10月01日 | ナラの木 地方訳
ナラの木 
岩手県下閉伊郡岩泉町釜津田版 
佐々木二美香さん(高校1年生)訳
2012.2.9



昼でもなく夜でもなぐ してぇ風が吹いとったんだど
ナラん葉っぱぁ 全(すぺ)ておっ飛ばし 枝もびゅんびゅんゆさってよ
木の皮(かば)もはがしてったんよ
どでぇナラば すっぽんぽんになってもうたんよ
そんでも土(つぢ)さしっかりおっ立っておったんだど
他(ほか)ん木ば全(すぺ)ておっ倒(たお)れてしまったんだと
こえぐなった風ば あぎら*めで こんなごど言ったど
「ナラん木よ、なしてそんたに立ってられるって」
「なんしゃ、なんしゃ お前(め)はんば、枝ぁ折っこども、
全(すぺ)てん葉っぱぁ吹き飛ばすごども
枝っこゆすぶんのも 出来っぺさ。
だけんど、オレにゃぁ下(しだ)さ広がる根っこがあんのよ
オレが生(う)まった時(とぎ)から 
少しつーず 少しつーず 強くなってきたんよ
お前(め)はんは、こん根さば、などにしても触るこたぁできんよ
分かっぺさ
こん根ばオレの一番深ぇ部分なんよ
ほんとば今日まで よく分かっとらんかっだよ
オレ自身がどんだけ いろんなごどさ耐えられっか
だどもよ、今おかげで分(わ)がったよ。オレが知ってだんよりも
もっどもっど強(つえ)ぐなってだってよ」

*「ら」に「゛」
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ナラの木 盛岡1

2011年09月30日 | ナラの木 地方訳
ナラの木 
岡澤敏男さん訳、盛岡地方版1   



うんと強え風っこ吹いだのす
昼まも よぴても
ナラの葉っぱをみんな吹っとばし
枝っこをびゅんびゅん揺さぶり
木の皮っこも むげるくれぇであんした
おしめぇに ナラはまるっきり裸であんしたが
ほんでも地面さ すっかど立っていたのす
ほかの木はみんなぶったおれあんした
こやぐなって風っこは
あきらめて聞いたのす
「ナラっこ、なしてまだ立ってるのすか」
ナラはしゃべった
「おめぇはおらの枝っこ折ることも
ずっぱり葉っぱを吹っ飛ばすことも
枝っこ揺さぶることも
おらをゆさゆさ揺することも
できるべンど
おらには大地さ広がる
根っこがあるのす
おらが生まれたときから
やっこづつ強えぐなったのす
おめぇさんは根っこさは なじょしても触れねぇのす
わかるンべ
根っこはおらのいずばん深けぇどこさあるンだべ
ほんでも、今日まで
おらもよぐわからねがったのす
おらはどれくれぇのこと がまんでるべがと
そだども、ありがてぃことに 今わかりあんした
おらの知ってたよりも
おらは強ぇぐなっていたのでがんすよ」


Johnny Ray Ryder Jr.原作, Copyright Hallmark Inc.
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ナラの木 盛岡2

2011年09月29日 | ナラの木 地方訳
ナラの木 
小野寺瑞穂さん訳、盛岡地方版2   


てぇした強え風っこ吹きあんした
昼といわず晩げといわず
よっぴてナラの葉っぱこみんな吹っとばし
木の枝も何(な)もびゅんびゅんと揺さぶり
木の皮も むげるくれぇであんした
終(すめ)ぇにナラはまるっぱだかになってしまいあんした
ほんでも地面さ すっかりと立っていあんした
ほかの木はみんなぶったおれてしまいあんした
こえぐなってしまった風は
あきらめで聞いたど
「ナラの木よ、なしてまだ立ってるにいいのょ」
ナラの木は答えたど
「おめぇさまはおらの枝(いだ)っこ折るごとも
葉っぱもみんな吹っ飛ばすことも
枝っこ揺さぶることも
おらのこどゆさゆさ揺するこどもでぎるンべぇ
でも おらには大地さ広がった 根っこがあるのす
おらが生まれたときから
べっこづつ強えぐなって来(き)あんした
おめぇさんはおらのこの根っこさ なじょしても触(さわ)れねえ
わかるンべ
根っこはおらのいずばん深けぇところにあるからなす
ほんとは今日まで
おらにはよぐわかっていねかったのす
おれ自身(じすん)どれだけのことにがまんできるものなのか
そんだども、今おかげでわかりやした
おらが思(おべ)てたよりも
おらはもっともっと強ぇぐなっていたったのス」
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