リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

作曲家米山正夫

2012年11月01日 11時20分02秒 | 音楽系
今年は作曲家米山正夫さんが生まれて100年目にあたるそうです。米山正夫と聞いてもピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、ヤン坊マー坊天気予報の音楽の作曲者と言えばわかっていただけるでしょう。今も毎日テレビで流れてますからね。「ボクのなまえはヤン坊・・・」ってやつです。あと古い曲だと「森の水車」(コトコトコットン、コトコトコットン、ファミレドシドレミファー・・・)とか水前寺清子が歌っていた「三百六十五歩のマーチ」なんかも米山作品です。

いわゆるクラシック畑とか前衛音楽の作曲家ではなく商業音楽中心に活躍した人ですが、希代のメロディーメーカーだと思います。昔の作曲家も現代音楽の作曲家もポップスの人も歌謡曲の人も、いいメロディが書けない作曲は結局二流というのが私の持論です。

ヨハン・セバスチャン・バッハは当時としてはやや異形といってもいい、でもとてもすばらしいメロディメーカーですが、息子のエマニュエルのメロディは平凡、よってお父さんの勝ち。とか、ギター音楽で言えば、とても沢山しっかりした曲を書いたマウロ・ジュリアーニには残念ながらインスピレーションにあふれたメロディはほとんど見当たらないけど、パガニーニは、多分ギター曲はちょいちょいと書いたんでしょうけど、光るメロディが一杯あるのでやっぱり一流の人だ、とか。まぁいちいち比べなくてもいいんですが。(笑)

で、米山正夫さんですが、合併前の桑名市歌も作曲しています。「むらさーきぃーけむるーーたいへーぇーよーぉーのーー・・・」って歌詞だったと思います。あと、私が以前勤務していたことがある桑名市立T中学校の校歌も彼の作品です。両曲ともとても言葉とメロディがぴったり一致していて歌いやすく骨格がしっかりした印象的なメロディです。ところで今の桑名市歌ってどんな曲なんでしょうか?

昔中学校を転勤するたびに新しい学校の校歌を自分流にアレンジするのを趣味にしていました。校歌は例えば四日市南高等学校のように超一流の作曲家が作曲しているケースもありますが(四日市南高等学校校歌は武満徹作曲)あまり大したことのない作曲家の作品であったりすることの方が多くて、上手にアレンジして化粧直しをしてみてもまぁ元が元だけに、といった感じでした。

でもT中学校の場合は自分で言うのもナンですが、とてもいいアレンジができました。これはやっぱりメロディがすばらしいからだと思います。このアレンジは生徒たちには結構受けて、給食放送の開始音楽に採用してもらいました。近いうちにHPを少し改装して、私の作品が聞けるようにする予定ですが、その第一弾としてこの校歌のアレンジを出してみましょう。歌詞とメロディを出すと著作権の問題があるので、少し裏にメロディガイドがあるカラオケ版ですけど。