みどりの野原

野原の便り

5月7日 帰化植物(外来植物)あれこれ

2007年05月07日 | Weblog
(里山通信に載せたものに加筆しています。)

セイタカアワダチソウ・ブタクサ・セイヨウタンポポ・・・嫌われ者の代表
のような帰化植物といわれる草花たち。 
花に罪はないんですけれど・・・

帰化植物(外来植物)とは、人によって持ち込まれたり、種子に混じったり、
荷物に付いてきたりなど、意識的、無意識的に日本に入ってきて、定着・野生
化したものをいいます。
稲作などに伴って来た起源の古いものから(史前帰化植物)、近年に入ってき
たものもあります。
普通は江戸・明治ぐらいからのものをいうことが多いように思います。

「帰化植物」また「外来植物」といったりしますが、
法律でいう時には「外来植物」といういい方をするそうです。

最近では、平成16年に、生態系への被害を防止するための法律(外来生物法)
が出来、植物では「特定外来植物」として、現在12種が指定されています。
ブラックバスやカミツキガメなど「生きもの」の方がよく知られていますね。

輸入したり、栽培したり、採ってきたり、捨てたりすることを禁止している
のです。
法律が出来て以来、水草「ボタンウキクサ」は園芸店の店頭から姿を消しま
した。売ってはいけなくなったからです。

「特定外来植物なんて関係ないわ」と思っている方もあるかもしれませんが、
意外と身近にありますよ。

今月の表紙絵の「オオカワヂシャ」(5月2日のブログ)も特定外来植物です。

初めて見た20数年前には珍しい植物を見つけたと思っていました。
その後、桜井で見た在来種「カワヂシャ」は、はかなげに見えました。
今では町中の用水路にも拡がっています。(飛鳥上流部にはまだありません)

すでに交雑種(ホナガカワヂシャ)も見つかっているそうです。

「アレチウリ」は堤防に繁茂していますね。
 
           アレチウリの実                      雄花

「オオキンケイギク」や「オオハンゴンソウ」らしいものは、栽培されている
ことがあります。

「ナルトサワギク」は2年ぐらい前、五条の吉野川の河川敷で初めて数本見つ
けました。なかなか名前がわかりませんでした。
大阪では道路の法面に一面に咲いているところもあり、すごく拡散しています。
奈良ではまだ五條以外では見ていませんが、もうどこかで拡がっているかもし
れません。

特定外来植物とはご存知ないのでしょう、庭に植えておられるお宅もあります。
花はとっても可憐で花期も長いです。

その地域に守るべき希少植物がある時は別として、特に駆除されるということは
ないようで、中途半端な法律だな、と素人の私には思えますが・・・

近年飛鳥で増えてきた、その他の帰化植物では、
「ヤワゲフウロ」ゲンノショウコのような花で、今開花中。
数年前大阪で、その後天理市で、飛鳥の畑集落(山の上の方です)で見、今は
平地にも急速に拡大中です。

「ムギクサ」朝風峠への道のミカン畑の中にありました。
一見麦のような草で、肥料に付いてきたもののようです。
「オオエノコロ」穂が太く、よく見ると、実が枝状に付いています。
「トゲヂシャ」(去年の8月の表紙絵)・「ヒレタゴボウ」・「ミチタネツケバ
ナ」・「オッタチカタバミ」・「イタチハギ」も増えてきました。

大阪で見た後、自宅近くにもあった「ハマハナセンブリ」は可愛いピンクの花。
そのうちに一面に拡がりそうです。(植物写真はインターネットでご覧下さいね。)

         ハマハナセンブリ

気をつけて道端を見てください。インベーダーはすぐ近くにいるかもしれません。
見慣れない草花があったら教えてくださればうれしいです。
                                                    オオエノコロ                       アメリカオニアザミ
コメント (2)
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