みどりの野原

野原の便り

10月31日 津風呂湖周辺 三茶屋 道標と久須斯神社 入野の子安地蔵尊 津風呂春日神社 みかえり橋 吉野山口神社 ツルマンリョウ

2022年10月31日 | Weblog

津風呂湖近くの子安地蔵尊を目指してドライブ(乗客です)

「この辺は 三茶屋(みっちゃや) 伊勢街道と上市街道の分岐点で面白い」というので、下車。


手前から向こうの家並を左に続く伊勢街道 
右手石垣の上に道標が見える。


伊勢街道そばの道標。 立派な道標だ。 (以下は現代表記)
北面には(北)右 よしの こうや道
他面には(東)右 うだ はせ道 左 大峰山
(南)右 いせ道 (西)慶応三丁卯十一月建立 村内安全

この道標は当初の位置から動かされたらしく、方向はずれている。 
だからか? 道標の東 西 南 北 のところは埋めてあるように見える。

その横には自然石の道標 右 いせ道・・もある。

この集落には3軒の茶屋があり、紀州徳川候が、参勤交代のおりここで休まれたのが、地名「三茶屋」の由来とか。

東に見える「久須斯神社(くすしじんじゃ)へ。


久斯之大神を祀る。三茶屋集落の氏神様
他に2神も合わせ祀り、三社大明神とも。


社殿はこじんまりしているが、スギの大木に囲まれ古色蒼然


階段下、太神宮灯籠(文政六 未歳)下の段に「おかげ」の文字がある。


津風呂湖方面へ出発。

吉野町入野 「子安地蔵尊」に到着。

イチョウの大木の下に小さいお堂。「子安地蔵尊」
「黄葉には早かったなあ」と黄葉に期待していた妹。 
確かに、イチョウが黄金色に色づけば雰囲気も一変しそう。


元正天皇のころ、霊亀に乗った黄金の尊像が光を放しつつ「亀之尾」という所に降り立たれたのをお祀りしたとのこと。
その後、等身の塑像を安置した。


お堂の中を覗く。
写真では見えないが、お地蔵さまは亀の上の蓮華に座しておられる。

機会があれば、黄金に輝くイチョウの下の地蔵尊に会いに来たい。


地蔵尊の近くはもう津風呂湖の端。
津風呂湖畔をドライブ 道は狭い。


「入野吊橋」歩いて渡ってみる。対岸は山


振り返ると・・草地の斜面。 これは何だ? 違和感。
眺めていると、シカが数頭横切っていくのが見えた。


吊橋を渡った所から少し歩いてみる。


黄葉 ゆっくり歩いてみたい湖畔の道だ。
途中でお弁当をたべて、橋を戻る。

通りかかった小さい神社に立ち寄る。

津風呂 春日神社

津風呂 春日神社 矢治峠の急斜面の山腹に建つ。
小さい神社だが、日本書記に見える「津振」の地 とのこと。
『大海皇子と鵜野讃良皇女が吉野宮滝から峠を越えて、この地に至り、隊伍を整えて、宇陀から伊賀 伊勢方面へと出陣された「壬申の乱」の出発地点に当たる』(説明板)


狛犬 尾の部分がくり抜かれていて、向こうが見える。
こんな狛犬は見たことがない。

県天然記念物「サカキカズラ」が自生しているらしいが、そばにはなかった。
サカキカズラは南紀や淡路島や牧野植物園などで見たことがある。
そんな暖地に分布する植物が吉野にも自然分布があるのは不思議だ。

そして、
説明板の境内側に「津風呂ダム設置を懐古して」の掲示
津風呂ダム建設で移転を余儀なくされた住民の、氏名と共に記された郷土愛に満ちた一文
住み慣れた祖先墳墓の地、故郷の地を何と言われようとも離れたくない・・
8年の苦闘の末に、苦渋の決断、承諾することになったいきさつ。
移転後も変わらぬ故郷への思い。
これを読むと、やるせなく涙がでそうだった。
『村民の移転と共に氏神の春日神社も移転先(山陵町)へ遷座されたが、後年、旧地を思慕し、分霊を旧境内に遷した』ネット

たくさんの犠牲の上に便利な生活があることがわかる。
他のダム建設などで住み慣れた土地を離れる人達も同じ気持ちだったことだろう。


津風呂湖 ボート乗り場 遊覧船 レンタルボートなどがある。


遊覧船から降りてきたのは遠足の子どもたちか?


津風呂ダム堰堤を通る。


赤い鉄骨の橋


みかえり橋(平尾の吊橋)
「一度に10人以上の通行禁止」「サイクリング車以外の2輪車通行禁止」
板はしっかりしていて怖くはないが、揺れる。


吊橋から津風呂湖


吊橋を戻って、ダム湖の近くへ降りる。あたりは紅葉。


ダム湖の水際 水は澄んでいる。

帰り道、吉野山口神社 へ立ち寄る。


鳥居 吉野山口神社と高鉾神社の2社が並祀されている。
灯籠も左は「吉野山口神社」 右は「高鉾神社」の銘


拝殿


拝殿の奥に「吉野山口神社」本殿 梅鉢の紋があった。


「高鉾神社」本殿


狛犬と徳川吉宗公寄進の灯籠(天満宮御霊前) 拝殿前
吉野山口神社は天満宮と呼ばれていたこともあった。


吉野地方でも最古級の灯籠 高鉾神社本殿前 
角柱型の灯籠で 文亀三年(1503年)癸亥5月16日  次郎四郎 の文字

境内に自生するツルマンリョウを見に行く。

山口神社のツルマンリョウ群落 S28.3.23 天然記念物に指定
ツルマンリョウ(サクラソウ科)の常緑小低木 雌雄異株
暖地性で、奈良県では他、数カ所に自生するのみ。


果実が赤く色づいていた。


ツル と付くが、グネグネとツルにはなっていず、立ち上がっているものもある。

以前に、ここや他所で見たのは、花や青い果実。
今日、赤い果実が見られてよかった。

おまけの多いうれしいドライブだった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月30日 キジョランの果実 見つけた。

2022年10月30日 | Weblog


アキチョウジの虫こぶ アキチョウジツボミフクレフシ


ヤマホロシの果実が色づき始め。真っ赤なのもあった。


ヨシノアザミにツマグロヒョウモンの雄。


さて、キジョランはどうなっているか?
アサギマダラの幼虫は見つけられるか?

食み跡がないが、その辺の葉を裏返してみる。
根気がいる。足元もちゅうい。
いないなあ。
卵・幼虫・蛹・・どれでもいいけど、もう一度見たいなあ・・


キジョランの葉の裏に蛹の抜け殻。
でもアサギマダラではなく、ガの仲間のようだ。


え~っ。有毒のキジョランにアブラムシ。びっくり!


キジョランのつぼみがあった。今頃つぼみか?
もう果実の頃と思うのに・・花をかなり前に見ている。
花は見るが、なかなか実らないのか、今まで実は見たことがない。
(ずいぶん前に、別の場所で、川向うの遠くで綿毛を出しているのを見たことがあるが)

もう1枚、もう1枚・・
前に最後の1枚、とめくった時に蛹を見つけたことがあったので頑張ってみるが・・いない。
ふうぅ~。
上を向いた時・・


かなり高い所だが、キジョランの果実に違いない。
大きい。10㎝はあろうかと思った。
・・ドキドキ・・はじめて果実を見つけた。うれしい!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月29日 野の花めぐり 秋の七草 キクの仲間 ひっつき虫 (追加記事)カマキリとハリガネムシ

2022年10月29日 | Weblog

イベント「心のふるさと飛鳥の野の花めぐり」本番
参加者が少なくて残念だったが、ゆっくり対応することができた。

*秋の七草 コースの道端で、芝生広場の花壇で観察

*この時期に多いキク科の花の構造などを観察。
セイタカアワダチソウやヒヨドリバナ。よく見れば小さい頭花の集まり。
小さいながら、舌状花や管状花(筒状花)がある。

*ひっつき虫も多い。どうやってひっつくのか。何のためにひっつくのか。

お弁当の後に、先日もらってきた「ゴボウ」の果実を見てもらい、ひっつき虫のおさらい。ひっつき虫をウェットティッシュで取る方法もお伝えした。
途中で見た植物やキク科のおさらいなど。

ワレモコウやイヌタデもよく見れば小さい花が残っている。
なじみのカラスウリやスズメウリ、クコの花と艶やかな実、クサギの実、ヤブマメやヤブツルアズキなどの豆果も見られ、春の華やかさはないが、たくさんの植物を観察でき、飛鳥の野山の秋の景色も楽しんでいただけたのではないかなと思う。

書き忘れていた「カマキリとハリガネムシ」のことを追加します。
高松塚芝生広場北側の遊歩道を歩いていた時のことです。

ハラビロカマキリが歩いていた。
参加者に見てもらおうと捕まえた。
近くに水場はないので、ペットボトルの水を道に垂らして水たまりを作ってもらい、カマキリのお尻を水に付けた。
みんなが注視の中・・変化は起こらず・・あかんか~と思った。
・・と、その時、スルスルとカマキリのお尻から出てきたのは「ハリガネムシ」
お腹の中で寄生していたのだ。

カマキリのお腹の中で育ったハリガネムシはカマキリを操って水辺に行かせるそうだ。
水の中でカマキリから出たハリガネムシは、水の中で産卵すると死ぬ。
水に落ちたカマキリは魚の餌となることで命の循環ができている。
そして、水の中のハリガネムシの卵は水生昆虫に食べられ、羽化した水生昆虫がカマキリに食べられることにより、カマキリの腹の中に入る。そして、お腹の中で成長するのだそうだ。
不思議がいっぱい。
植物ではないが、これも自然の一部なので、紹介できてよかった。

ただ、水辺ではないところで、カマキリから出てしまったハリガネムシさんには「ごめんなさい」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月28日 日本書記

2022年10月28日 | Weblog

日本書記講座

先ずは、地名の由来のお話から。
時代と共に変化して、今となっては由来がはっきりわからない地名も多い。
あげられた「例」の中から身近な地名の由来。
・大和=山処 山門から。
・奈良=平らにする、ならす。平らに続く丘陵から。
・大和郡山=添下郡の郡家(郡の役所)の所在地から。
・桜井=「さ」は接頭語 鞍のような地形から
・五条=御霊信仰 御霊神社がある。御霊が訛って五条に。
・橿原=樫の木の生えた原っぱ。橿原遺跡からはイチイガシの巨樹の根が出土したとか。
ネットでは傾斜地「かし」+原っぱ の説もあるらしい。
・甘樫丘=樫ではなく、飛鳥川の瀬が曲がっている「まがせ」が訛った。
・八木=矢部 矢作(やはぎ)矢を作る集団の所在地だったことから。
・多武峰=たわんだ峰
・蘇武=遊部という部民の居住地だった。

地名の由来には、異説が複数あることもあるらしい。
又、元は3文字や、1文字だった地名が、奈良時代「好字2字令」の勅令が出て「なるべく良い意味の字」で「2文字に」変えられた地名もある。
先進国中国の唐に倣ったという。
・上家野・下家野から、上野(こうずけ)と下野(しもつけ)に。
・明日香が飛鳥に。
・泉は和泉に。
中には書き写す際、字を写し間違えて今の地名になっていることも・・

さて、日本書記は天武天皇10年(681年)
10月には、新羅の使者が「国の王(文武王)」の死を伝える。
12月には、多数の臣下に位を授けたり、姓を授けたり・・
 大勢の名前が出てくる。
柿本臣猨(かきのもとのおみさる)の名も出る。
柿本氏は孝明天皇の息子の末裔?
柿本人麻呂との関係は?? よくわからなかった。
柿本人麻呂の生涯はよくわかってなくて、渡来人との説もあるらしい。

天武天皇11年(682年)1月18日、天武天皇の夫人(大刀自)氷上夫人が亡くなり、赤穂に葬られた。
赤穂は添上郡、今の高畑町あたり。赤穂神社があるそうだ。

天武天皇の夫人は氷上夫人と五百重娘がいる。
どちらも藤原鎌足の娘だそうだ。

「我が里に 大雪降れり 大原の 古りにし里に 降らまくは後」天武天皇
「我が岡の龗(おかみ)に言ひて降らしめし雪の砕けしそこに散りけむ」藤原夫人
この掛け合いが好きだが、ここに出る藤原夫人は「五百重娘」のことらしい。
古代はややこしいなあ。

3月1日 郡山新木に都を造ろうとして、地形を見に行かせた。
3月13日 新字1部44巻(にいなひともとよそあまりよまき)を造らせた。
 これは古語の正確な表記のために制定した辞書のようなものらしい。
3月28日 親王以下の役人に「位冠(クライカブリ)・襅(マヘモ)・褶(ヒラオビ)・脛裳(ハバキモ)は着用禁止。また、膳夫(カシワデ)や采女(ウネメ)の手繦(タスキ)・肩巾(ヒレ)も着てはいけない。
又、「役人たちに賜った食封を返すように」・・と。
何のためにそういう命令を出されたのか?・・これもよくわからなかった。

・・むつかしい・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月27日 草津 太古の森と水生植物園みずの森

2022年10月27日 | Weblog

お誘いいただいて少し遠出。草津へ。

琵琶湖博物館の中には入らず、まず「太古の森」へ。
「太古の森」とは 
今からおよそ200万年前、琵琶湖ができた頃、琵琶湖にゾウがいた頃の森を再現した森。

メタセコイアやスイショウやハンカチノキやフウ・・日本では絶滅してしまったが、化石が出土することから、太古には日本にも生えていたことがわかる。
丘陵や山地にはトウヒの仲間やモミ・ツガ・サワグルミ・ブナ・コナラ・カエデ・フジなどが生育していたそうだ。


スイショウ

フウ(タイワンフウ)とアメリカフウ(モミジバフウ)、ユリノキとシナユリノキなど、隔離分布の話も聞く。

生活実験工房のあるあたり。
古代米やジュズダマやハトムギ・ハンノキなどの説明を聞く。


古代米 長いノギ
野生イネはノギが長く、脱粒性がある。
現在のイネはそれらの栽培収穫しにくさを改良してできたのだろう。
稲作の起源は長江中流域だとか。
古代米には籾の色や葉の色もさまざまあり、田んぼアートに使用されたりする。

赤飯は、元は赤米を使ったらしい。
赤飯は関西ではアズキで炊く。
アズキは柔らかく煮えるが、加熱中に胴切れするのを切腹に通じるとして関東ではササゲを使うという。
私はササゲはなじみがなく、アズキと見比べたいと思い、以前あちこち探したが、ササゲはこの辺では売っていなかった。

米の話から酒米の話になった。60%も削った酒米で大吟醸を作る。
その削った粉はどうなるのか? 先生によると、その米を削った粉を集めて米粉・上新粉に、またビーフンの材料に使われるとのこと。
私もずっと疑問に思っていたのが、解消した。


旧志賀町で見つかった3000年前(縄文時代)のスギの株

この横を入って・・「樹冠トレール」へ。


樹冠トレールへ。


「縄文の森」の中を空中散歩。


カシやシイの樹冠が目の前に。


琵琶湖が眼の前に広がる。下には人工の砂浜 ホワイトビーチ
ここでお弁当を食べる。


目の前は琵琶湖。遠くに水鳥がたくさん見え、一斉に飛び立った。
オオバンが多い。マガモ・ホシハジロらしいものも見えた。

「水生植物園 みずの森」へ移動


ゲートそばにチョウマメの花。
タイやマレーシアではチョウマメで染めた青いごはんがあるらしい。
食べたことはないが、青いご飯・・食欲をそそるかなあ。
でも、機会があれば食してみたい。


みずの森 正面ゲート

「ロータス館」に入る。
映像を見る・・(おねむ・・)

温室へ。

「仏教三霊木」
お釈迦さまにまつわる3種の木。
どれも日本の戸外では育たないので、植物園の温室などでしかお目にかかれない。
インドネシアなど東南アジアでは見たことがある。

①ムユウジュ(マメ科)
お釈迦さまの母 摩耶夫人がルンビニの花園でこの花に手を伸ばした時に、陣痛が起こり、お釈迦様が生まれた。
憂いなく生まれたことから「無憂樹」


ムユウジュ 釈迦誕生の木
新葉は萎れたように赤く枝垂れる(新葉の枝垂れ)のが特徴。

②インドボダイジュ(クワ科)
釈迦が悟りを開いたところにあったと言われる木。


インドボダイジュ 釈迦 悟りの木
雨の水が早く葉から落ちるように、葉先が細長く伸びる。
滴下尖端 という。
果実はイチジク状なので、数珠にはできない。
日本の戸外で越冬は不可能なので、寺院には中国原産のシナボダイジュ(アオイ科)がよく植えられている。
大阪天王寺区「一心寺」には、境内に植えられたインドボダイジュがある。
https://www.ne.jp/asahi/osaka/100ju/IndoBodaiju/IndoBodaiju.htm 参照
他にも何カ所かあるようだ。

③サラノキ(フタバガキ科)
釈迦が亡くなった時、そこにあった木。


サラノキ 釈迦入滅の木 
平家物語の冒頭に登場する「沙羅双樹」はこの木。
これも熱帯性で日本の戸外では育たない。
寺院にはこれに見立ててナツツバキ(ツバキ科)がよく植えられている。
みずの森(温室)では、2003年4月、日本ではじめて1本のサラノキが開花したそうだ。
その後全く開花していないとのこと。
花は見たことがない。良い香りがするらしい。

熱帯スイレンやオオオニバス パラグアイオニバスなどの展示



どっちがオオオニバスだったか?パラグアイオニバスだったか・・

ロータス館を出た所には噴水や懸崖造りの菊やコスモスなどの花壇



懸崖造りの菊 しずく型でおしゃれな飾り方。

講師先生の脱線?関係?の面白い話、久しぶりに聞いた。
ここで解散となる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月23日 金剛山麓 ヘラノキ ナンバンカラムシ ニッケイ ゴウシュウアリタソウ フクロツチガキ 

2022年10月23日 | Weblog

JR北宇智駅から金剛山麓を歩く。

主なもの。


ヘラノキ(アオイ科)奈良県天然記念物に指定されている。
五條市出屋敷
果実は残っていなくて残念。 


木の下に、枯れ葉と果実のついていた苞葉が落ちていた。
果実の付いたものはなかった。


ナンバンカラムシ 
よく聞くが、初めてしっかりと見た。
葉の裏だけではなく、上部の茎まで白い毛が密生している。


ニッケイ 果実ができていた。 


ゴウシュウアリタソウ ヨーロッパ原産の1年草
たまに見かけるケアリタソウと同じような匂いがする。


ウチワサボテン 赤い果実は食べられる。
棘があるので注意! 細い棘は取れにくい。


サイヨウシャジンと教えてもらった。
・・が、ツリガネニンジンとの違いが今一つわからない。


可愛らしい柿(植栽)リュウキュウマメガキ? マメガキ?


フクロツチガキ
似たエリマキツチグリやツチグリは知っているが、少し違う。
エリマキツチグリは同じヒメツチグリ科
ツチグリはツチグリ科


天ヶ滝の途中まで登ったが、滝まで行かずに戻る。


ヤマゼリ 初めて見た。


センダングサ 黄色い舌状花が数枚

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月22日 鶴見 秋の草花と木の実 高山ごぼう クマシデ

2022年10月22日 | Weblog

鶴見体験観察園の観察会

お天気もよく、参加者も多かった。子供さんも3人。

先ずは・・

 
この木何の木?       これが根っこ
答えは、自然体験観察園の畑に植えられていた「高山ごぼう」 
高さは、さあ2.5mぐらい?
枝分かれした根はとてもゴボウとは思えない。
トゲトゲの実がたくさん付いていた。

畑に植えられていた大阪の伝統野菜の1つ。
高山とは、大阪 能勢町の高山地区のことだと教えてもらう。
食用に早く収穫する時は、根も柔らかいだろう。
香り高く、繊維が少なく早く煮えて栄養分も多いらしい。

奈良県にも「宇陀の金こぼう」というゴボウがある。


ゴボウはキク科。これがゴボウの実。
トゲのある総苞が球状になって果実を包む。
トゲの先は曲がっていて、触ろうとすると服や帽子に引っかかる。
ひっつき虫だ。
珍しいゴボウの観察に参加者も興味深々。
「面ファスナー」は野生のゴボウの実からヒントを得て考案されたとか。


隙間から出てきたのは果実

その後、スタッフ仲間が準備してくれた資料を元に、園内を回って「秋の草花と木の実の観察」

セイタカアワダチソウ・ヨメナ・アメリカセンダングサ・コセンダングサなどのキク科の植物。
イヌタデやイタドリやミゾソバなどタデ科の植物。
ヒメジソ・ヤブマメ・センニンソウの果実・クワクサ・チカラシバ・・・等々。

お父さんと参加してくれた小学生の男の子。
アメリカセンダングサの果実のところで「トゲに下向きのトゲがあるんだよ」
ハス田のそばを歩いていると「茎はレンコンだよ」と教えてくれた。
枯れたハスの茎を切って他の参加者さんにも見てもらった。
よく知ってるねえ。頼もしい。

チカラシバの穂をしごいて「何に見える?」と尋ねる。
子供たちの答えは・・「ウニ」なるほど。
「クリ」「アザミ」という子も。なるほどなるほど。
最近はこれを「まっくろくろすけ」という子もあると聞く。

クヌギやアラカシやコナラのどんぐり。
赤く色づいたサンシュユの実。かじってみた人は「酸っぱ!」
やはり果実酒が一番でしょうね。

クサギは果実が落ちて赤いガクだけになっているものが多かった。
果実は染料になることを紹介。
天然染料で青く染まるのはアイとクサギだけだそう。


田んぼは稲刈りが済んで、稲架かけしてあった。
隣の田の刈らずに残った稲にスズメが群がっていた。
稲架かけした稲にはスズメが来ないのが不思議だ。
止まりにくいからか?

今日は写真はほとんど撮らなかったので、写真は少ない。
見ていても見えていないこともあり、私もいつも勉強させてもらっている。

今月のクラフトは「ウェルカムボード」
焼き板や材料いろいろ準備して下さって、今回も受講者さんと共に工作。


出来上がった私の作品

いつも観察会が終わると早々に帰るのだが、今日は終了後、2人で鶴見緑地を少し歩いた。


風車の丘 ああ来たことがあるなあ。


鶴見新山へ。階段の上に山頂部がある。
鶴見新山は、近くのゴミ焼却場から出た残灰でできた山。
標高は地盤沈下で少し低くなり39mとか。
これでも大阪市では最高峰らしい。


草の中に群生していたのは、ツルソバと思う。


アオギリの果実が高い所に見えた。


久しぶりに見るクマシデ 目の前で見れた。
果穂がたくさん付いていた。


苞の基部についているのは、種子と言いたいところだが、果実だ。

花博の名残の外国の構造物が残った所もある。
短時間ではあったが、クマシデが見れたのはうれしかった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月21日 鵜殿 淀川河川敷 シマツユクサ ネナシカズラ ホソバイヌタデ トラノオジソ イヌゴマ クツワムシ カメノコハムシ

2022年10月21日 | Weblog

季節は変わるが、だいたい毎年行っている鵜殿。

鵜殿と言えばヨシ原。良質のヨシが採れ、雅楽のシチリキの蘆舌(ろぜつ)には、昔から鵜殿のヨシが使われているらしい。
ヨシなんて自然任せで採れるように思うが、人の管理、人の手がかかっているのだ。
冬のヨシ焼きもそうだ。
そして、ヨシの生育には水が欠かせない。
1971年に治水のための河川改修工事が行われると、水位が低下し、ヨシ原に冠水しなくなり、ヨシ原が減少。
その後、上流部に揚水ポンプを設置してヨシ原に水を流したり、切り下げ工事といって、ヨシの生えている地面を切り下げて、水が来るようにしたり・・いろいろ対策が行われてきた。

水を流す時期も大切なようで、今年はそれがうまくいかなかったのか?ヨシが全滅状態だという。


いつも眺める堤防からの景色。
オギの白い穂やヨシの茶色の穂がよく見えていた年もあるが、今年はうんと遠く、言われても見えないぐらい遠くにわずかにヨシ原が見える程度。

許可を申請してくれてあり、今日はこの鵜殿の中を歩く。
どこでもいつでも歩けるわけではなく、水の通らない時期を見計らって、管理道路・草刈りした草道などを歩く・・

案内してくれるメンバーは長年鵜殿で活動して鵜殿を熟知している人なので、これ以上はない幸せだ。


草に覆われた道


時には水のない水路の飛び石を渡る。

竹林のようなセイタカヨシのそば。
木のようなオオブタクサのそば・・ひょいと曲がって草むらへ・・

鵜殿を知り尽くした人でないと迷子になる。
観察したい植物にたどり着くなんて、海の中の砂粒を探すようなものだ。


カナムグラに覆われた草地
今年は春に水が通らなかったので、カナムグラが大繁茂。
いつも見られるゴキヅルの姿は全くない。
水が入れば、カナムグラは芽が出せず、水中でも発芽できるゴキヅルが伸びるのだ。

 
お昼は草のトンネルを抜けて淀川の岸辺に降りた。
少し前まではこの砂浜も水に浸かっていたそうだ。
いい天気で広々として心地よい。

今日は写真を撮らなかったが、2017年から鵜殿ヨシ原の上を通る新名神高速道路の工事が進んでいる。鉄塔が立ったり、工事中のところもある。

草に覆われたところを歩いていると、外来植物ばかりなのではと思うが、希少種も多い。
道路工事でも希少種が犠牲になっているに違いない。

たくさん観察した中で・・

ベニバナマメアサガオ 
マメアサガオの品種で、花冠は薄紅、芯は濃くない。


イヌゴマ 


ネナシカズラ 葉を持たない寄生植物
カナムグラの茎に寄生根をだしていた。寄主は選ばないそうだ。


サデクサ 托葉鞘の上部が広がって赤ちゃんの涎掛けのような形。


ナンバンギセル ここではオギに寄生している。


ムラサキアオゲイトウ 紫色なのに青ゲイトウとはこれいかに。


ホソバイラクサ


トラノオジソ レモンエゴマもたくさんあってそっくり。
花の色、苞の形で見分けるそうだ。
レモンエゴマの花は白、苞葉は幅広い。
トラノオジソの花はうす紫、苞葉は細い。先端にわずかに花が残っていた。
匂いも違うらしいが・・よくわからない・・


サクラタデの群生もあった。 


ホソバイヌタデの群生
花は薄いピンク。葉はイヌタデに比べてやや細い。
イヌタデの群生とホソバイヌタデの群生が接していた。


シマツユクサ 小群生があり、花が残っていた。 
花は小さく1㎝ぐらいか。
花弁3個は同じ薄紫 写真では見にくいが、雄しべは5本。
可愛くてきれいに撮りたいが、小さくてむつかしい。


カメノコハムシ


カメノコハムシはヒルガオ科を好むようで、ホシアサガオの葉は虫食いでボロボロ。


クツワムシがいた。


チョウセンカマキリ 脚の付け根がオレンジ色

特定外来生物に指定されている、ナガエツルノゲイトウやアレチウリもある。
一方、絶滅危惧のリストに上がる、ホソバイヌタデやアゼオトギリ、サデクサなど・・他の季節にもたくさんの希少種や在来種が生育している。

遠いけれど楽しみな観察場所である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月20日 ファミリー公園周辺 ガガイモ オモダカ ヒメミズワラビ タツノツメガヤ

2022年10月20日 | Weblog

さわやかな秋空。

道端の植物を観察。
主なものだけ書きます。


ガガイモ 花が盛りだった。
毛が密生した花。雌しべは突き出している。
花を割ってみたが、複雑・・。
アリが閉じ込められて死んでいた。
アリも受粉に関わっているのかなあ。


田んぼの縁にオモダカ つぼみがあった。


ヒメミズワラビが群生していた。シダの仲間
県によっては絶滅危惧種になっているところもある。


タツノツメガヤ 群生 
2020年に初めてここで見つけた。
沖縄などでは見たことがあるが、いつも歩いているところでは見かけたことがない


花序は掌状に枝(総)をつける。4本もあれば5本も6本のものもある。

タツノツメガヤ、ここでは生育数は増えているように思う。
どうやってここに運ばれて来たのかな?


公園の遊歩道脇で、ヤブジラミかオヤブジラミの芽生え。
双葉が残っている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月16日 馬見丘陵公園 キンモクセイ エンジュ ダリア ホシホウジャク 

2022年10月16日 | Weblog

自治会の溝掃除が終わって、久しぶりに馬見丘陵公園へ出かけた。


オオイタビ 成葉
中央南口の門はこれで覆われている。
以前は大きい果嚢が見られたが、剪定されてからは果嚢は見当たらない。


オオイタビ 幼葉


マユミ
果実は熟すと4裂し、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔を出す。


チャンチン  樹高が高くて葉も近くにない。 


見上げた空にチャンチンの葉が広がっていた。

「ウツギ」の名のつく木の茎を調べている。
ここでは、ノリウツギ・サラサウツギ・フサフジウツギ(ブッドレア)を確認。


ノリウツギの茎。 茎の中は詰まっている(中実)


サラサウツギ 家にもあるが、ここでも「中空」を確認できた。


フサフジウツギ(ブッドレア)
曽我川緑地公園でも見たが、やはり「中実」だ。


ヌルデの虫こぶ「ヌルデミミフシ」がいくつも付いていた。 


虫こぶを割ってみたら・・・
ヌルデシロアブラムシの・・動かないから多分蛹?がびっしり。
白いのは排泄物??


キンモクセイ 香りが遠くまで運ばれて・・・思わず深呼吸。


一面のコキア(ホウキギ)赤の世界に迷い込む。
この実は「トンブリ」 昔、1回食べたことがある。
畑のキャビアと言われる。プチプチとした食感だった。
細かい実を採るのは手間が掛かりそう。


ヤマボウシ(たぶん園芸種)の果実。
最近は園芸種のヤマボウシをよく見かけるようになった。
常緑のヤマボウシもある。この木はどうかな?


以前にはなかったエンジュが数本植えられていた。うれしい。
好きな木だ。数珠状にくびれた果実はまだジューシーで、鳥も食べに来そう。


冬場は水鳥で賑わう下池。今はまだ静か。


集まってきた大きい魚は、前に教えてもらった「ソウギョ」
中国原産の淡水魚 コイ科 めちゃデカい。


アメジストセージの紫の奥は、ケイトウの花のオレンジと黄色。


コルチカムがニョキニョキと。
球根は大きくて、土に植えなくても咲くと聞いて、机の上で咲かせたことがある。


コスモスの後ろにコキア


微妙な色合いのコスモス。 園芸種の開発はすごい。
さまざま色に八重咲に・・コスモスも進化している。

ダリア園
昔はダリアと言えばポンポンダリアだった。
よくまあこんなたくさんの色形のダリアがあるものだ。
「どれか一つ差し上げましょう」と言われたら・・困るなあ。どれにしよ。


他にもたくさんの種類があった。
紹介しきれないので、見に行ってくださいね。

ダリアの花の間をスズメガの仲間が飛び回っていた。


ホシホウジャクのようだ。
ホバリングしては次々と花を巡り吸蜜。
花にとまらないので、写真は撮りにくい。何枚ピンボケ写真を撮ったことか。
ホバリングするので「ハチドリがいた」と勘違いする人もいる。


何とかホシホウジャクの特徴はわかる。


ホバリングしながらゼンマイ状の口吻を伸ばして、蜜を吸う。
見えにくいが、花に挿し込んだ口吻が写っている。

ダリアだけでなく、ホシホウジャクも見れて満足。

お天気の良い日曜日とあって、私が帰る2時頃も、駐車場は満車。
今から公園に入ろうとする車で大渋滞していた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする