みどりの野原

野原の便り

5月15日~16日 朽木~芦生 生杉ブナ林~迷宮の森

2007年05月16日 | Weblog
朽木~芦生生杉ブナ林へ 
総勢9人、JR山科駅から車に分乗して朽木に向かう、
 
1日目
途中で立ち寄った朽木の道の駅本陣は休み。
次に立ち寄った資料館も悪い予感が当たって休館で、いきなりのパンチ。

資料館の前庭で観察会
ササが一面花が咲いていた。
四つ葉のクローバー探し・草遊び(カラスノエンドウの笛・タンポポの笛)で
1時間半。よく遊んだ。誰かが見たら変な団体だと思われただろう。

朽木グリーンパーク思い出の森に到着。
昼食の鯖寿司の鯖は、かまぼこぐらいの厚みがありおいしかった。
すぐ帰るならおみやげにしたんだけど・・・

            サバ寿司

その後、ハイキングコースを歩いていると、なんと、前からW先生が!なんでここに? 
団体をつれて来られていたのだった。
今夜の泊まりも同じ場所らしい。明日の予定も似たようなところか?
その後、夕方・次の日も何回か出会った。

その後、ハンカチノキを見に行くことになった。
        
         ハンカチノキ          横向きに着いたメシベ

夜はUさん撮影の、「奥ノ谷」や「コウノトリの郷」のビデオ鑑賞で夜が更けた。


2日目
食事前に散歩。くもり。すごく寒い。気温は10℃ぐらいじゃないかとOさん。
でもすがすがしい朝だ。

W先生の団体のバスが出発してから、こちらも出発。
ガイドさんはベテランの方。

今日の行程は、
駐車場所(2台)~(生杉のブナ林)~三国峠~迷宮の森~枕谷~(三国峠近くを
越え)~(江若国境)~鍋窪峠~(若走路谷)~生杉(1台目の車を止めておいた所)

朽木・葛川自然公園となっているところから山に入る。

芦生には864種類の植物があり、そのうち木は234種あるそうだ。
三国峠登山口がら急坂を上りながら時々説明を聞く。

エゾユズリハ・イヌブナ・ブナ・コシアブラ・タンナサワフタギ(花)・ハウチワカエデ
・コバノガマズミ・マルバアオダモ(花)・コアジサイ(ツボミ)・スミレサイシン(葉)
・スズカカンアオイ(花なし)・オオイワカガミなど
アオゲラのドラミングの音が響く山を登る。

  
            タンナサワフタギ               コバノガマズミ

途中からは2次林となる。
昔は炭や建材として生活林として伐採されていて、その後に育ったのが2次林で木は若い。
生杉はS30年ごろまでは電気もなかったそうだ。

アズキナシ・ウリハダカエデ(葉脈に溝あり。テツカエデにはない)・コミネカエデ・
アカマツ

三国峠
三国峠は滋賀と福井と京都の県境にある。(実際には峠の近くに県境)
標高775.9m 
記念撮影をして、急坂を下る。
         
          三国峠                      迷宮の森

「迷宮の森」
ここは起伏のある森で、その細かい起伏は地図にも載っていないそうだ。
落葉の積もった所を下ったり登ったり。
はっきりした道があるわけではないので、自分たちだけでは迷いそう。

森は明るく見通しがよい。

            
         ブナの芽生え                 ブナの大木

今年は雪が少なかったからか落葉は深い。雪が多い時は抑えられて薄くなる
そうだ。ガサゴソと踏んで歩くのは気持ちがいいが、木の葉の下の状態が
わからないのでちょっと不安。

ブナ林が保水力があるというのは、積もった落葉に水を蓄えるいうことだと教わった。

落葉がうすくなって地面が見えているところが何箇所かあった。
それは鹿の寝床だという。ふかふかの木の葉のベッドは気持ちよさそうと思
うけど、
鹿は本能として地面からの振動を感じるように落葉をのけるそうだ。

源流から谷沿いに枕谷の方へ下る。もう1つの谷との合流点が枕谷出会い。
おにぎり弁当を食べた後、三国峠の方へ登る。

オオイワカガミ(花が残っていた)・サイゴクミツバツツジ(花色が美しい)
 
         オオイワカガミ                 サイゴクミツバツツジ

谷の対岸は天然林で立ち入り禁止になっているそうだ。
天然林とは芦生では、スギ50%・落葉樹50%の森をいうそうだ。
定義は地域のよって違うらしい。

途中でカケスの羽が何枚か落ちていた。獣の餌食のなったのか?

滋賀県福井県の県境を歩く。滋賀県側は造林公社によるスギの植林地もあった。

14時 鍋窪峠(クチクラ峠ともいう)で休憩
ここは昔の鯖街道があった場所だそうだ。
その旧鯖街道を生杉の方へ、若走路谷沿いに下る。
最初しばらくは、さすが鯖街道と思われる山道だったが、まもなくそれもわか
らなくなり、危うい谷横の道となる。
谷の水溜りにウジャウジャ生まれたての黒いオタマジャクシがいた。イモリも
数匹見える。アズマヒキガエルのオタマジャクシのようだが、この狭い水の中
で同居では、イモリは食べ放題。どれだけ生き残れるのやら心配だ。
救い出すわけにも行かず、先を急いだ。

風は冷たく心地よい。大きいミズナラは樹齢400年ぐらいだそうだ。まだまだ
元気。
人間が「もう歳だから」なんて言ったら笑われそうだ。

           
           エゾユズリハ                  雪で曲がった木

谷沿いにヤマトリカブト(葉)の群生もあった。
トチの1年生の苗は、ガイドさんがそっと落葉をのけると、トチの実が残っ
ていた。
「大木も1つの実から」テレビで宮脇明先生が言われた言葉を思い出した。

木の皮がぐるりと1周はがれているのに先が生きているトチの枝があった。
巻き枯らしと同じことなので、枯れそうなものなのに、生きている。
すごい生命力だ!
湿度の環境もよい芦生ならではだと説明された。不思議だな。

谷筋を下って車を止めてある生杉の車道へでた。

登り下り、道もないような所、危なっかしい所、深い落葉の中。谷を渡り、
変化に富んだハイキングだった。

原生林や2次林は明るくて見通しよく、きびしい環境に耐えて育った大木や、
芽が出たばかりの幼樹を見て、健全な森の姿がいつまでも続いてほしいと思
った。
森を歩いているとあまり疲れを感じないのは、木々が元気をくれるからに違
いない。



コメント (2)
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