みどりの野原

野原の便り

8月30日 葛城山 秋の高原

2012年08月30日 | Weblog
今日は本番の観察会
バスはまだ夏時間だったために1時間早い集合になった。遠くの人は出にくかっただろう。

ロープウェイ山上駅~ブナ林~自然研究路~山頂へのコース。
ミンミンゼミ・エゾゼミ(私聞こえず)の声の中出発。


葛城山のブナ林は金剛山・和泉葛城山と共に有名。
本州中部では標高1000m~1500mの所に生育。葛城山の標高は959.7m
今年はブナは不作らしい。それを知ってか「熊が早くから里に降りてきている」のだとか。

少し標高の低い所にはミズナラやイヌブナが分布。


ヒメキンミズヒキのお花畑

自然研究路は約2キロ1時間の散策路。私たちはたっぷり倍の時間がかかる。

ミヤコザサの繁る道を下る。

ツツジの仲間・イヌシデ・カエデの仲間・リョウブ・ウラジロノキ・ダンコウバイ・コマユミ・ムラサキシキブなどの目に入りやすい低い木と草花を見ながら足元に注意しながら下る。

 
下見に見つけたものを見落とさないで紹介できるか心配だったツクバネ。希少なものだ。 右)ナガバのコウヤボウキ コウヤボウキと見比べできた。

 
コツクバネウツギのガク     ムカゴイラクサ

 
参加者が見つけたツルリンドウ 気付かすに通りすぎるところだった。  
                 右)ヤマジノホトトギス

  

カシワバハグマはたくさんツボミをつけている。もう少ししたら見頃。

ヤマジノホトトギス・クサアジサイ・コウヤボウキとナガバノコウヤボウキ アキチョウジ・ミズヒキ・ムカゴイラクサ・ガンクビソウなど派手さはないが、可愛い花が見られた。

一番見てほしかった小さい花もかろうじて1輪だけ咲き残っていて喜んでもらえた。

去年の台風で?崩れて長い間通行止めになっていた自然研究路の谷底部分もきれいに修復されていた。
この谷底部分からは下って降りられる。
ず~っと昔にその谷底のような道を降りたことはあるが、それからは全く通ったことはない。いつか一度降りて見たい。

カタクリの群生地はしっかりとロープで保護されていたが、今日見たような小さな草花もいつまでも元気で咲いてくれることを祈る。

自然研究路の途中で雨が降ってきたが、出口から山頂に向かうあたりでお昼にする時には幸いにも雨は止んだ。

 
山頂からはお隣の金剛山がひと飛びできそうな近さに見える。  
                   右)ススキの高原(下見で撮影)

山頂はススキが揺れ、ハギ・オミナエシ・カワラナデシコ・ツリガネニンジン・シラヤマギク・ヒヨドリバナ・コオニユリ・ワレモコウなどすっかり秋の装い。

 
   ツリガネニンジン        ヤマニガナ

 
    カワラナデシコ        コオニユリ

ナンバンギセルがあるはずだけど、海の中の砂粒を探すようだね。と半分あきらめて「見つけたら懸賞ものだ」と言いながらちょっと覗いたら偶然そこに枯れたものが。横に花もあった。喜んでいたら「ここにもあった」の声。まとまって咲いていた。横の草をのけようとしたらポロリと花が落ちた。


最後の最後、私たちを待ってくれていたようなオオナンバンギセル

最後には昆虫観察も行う余裕で、クルマバッタ・ヒロバネヒナバッタ・ヒメギス・ツマグロバッタ・アサギマダラまで見て、楽しめた観察会になった。

 
クルマバッタ 久しぶりで見た。     アサギマダラ
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8月27日 金剛山 昆虫

2012年08月27日 | Weblog
昆虫を探して金剛山へ。記録した後は逃がす。

 
仲良く並んでたツリフネソウとキツリフネ。 クルマバナ     

 
ナナフシモドキ 前足をピッタリと伸ばして枝に擬態 その秘密を教えてもらった。
 右)伸ばすと頭の膨らみにあたる部分の前足が細くなっている。初めて知ってすご~いと思った。

 
オニヤンマ 捕まえた後そっと置いて、同じく捕まえたシオカラトンボをその前に置いたそうだ。すると、オニヤンマはシオカラトンボを捕まえてムシャムシャと食べ始めた。私たちの目の前で。「食べてる場合じゃないでしょ。早く逃げないと捕まるよ」ムシャムシャムシャ・・見ている前でシオカラトンボを1匹平らげてしまった。 右)タカネトンボ 金属光沢が美しい。


アリ地獄の中にいたウスバカゲロウの幼虫。じっと死んだふり。

途中で男女5.6人のグループと行き違った。女性3人ほどは熱さましのシートをおでこに貼っている。後ろの男性に「おもしろい風景ですよ」と言ったら「お宅達も大人がみな網を持っておもしろいですよ」だって。他人から見れば変な団体なのかな。

 
展望台から下を眺めた。網をふっている元昆虫少年  
       右)一番気に入った子 クロコノマチョウの幼虫 成虫は地味なチョウ

 
    ヤマホトトギス       マネキグサを見つけた

その他ヒナバッタ・クロヒカゲ・アキアカネ・ヒメキマダラヒカゲ・オナガアゲハ・イチモンジセセり・・など観察した。
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8月26日 同定会

2012年08月26日 | Weblog
博物館で毎年夏に同定会が行われる。
尋ねたい植物の押し葉を持って行った。

私は今年初めて参加。
受付で住所氏名と何を調べたいかをカードに書いて提出。
それからそれぞれの部屋へ。

植物でもいくつもの部門に分かれ専門の先生がおられた。

確かめたいものや尋ねたいものをいくつか持って行った。

すぐわかるものもあれば、詳しい図鑑を見たり、実体顕微鏡で何度も何度も見直されたり・・
大先生がこちらが恐縮するほど時間をかけて調べてくださった。

私が図鑑の記述と照らしてこれかな?と思っていた「ヤマクルマバナ」は「クルマバナ」との結果がでた。

「クルマバナ」は何回も見たことがある。持ってきた押し葉は私の知っているものとは違うように見えるのだが、いろんなタイプの標本を見ておられる先生なので、こんなタイプもあるのだろう。

知りたかったネコノメソウのロゼットの押し葉は「わかりません」と言われた。
いい加減な押し葉なので「生のものを持ってきたらわかりますか?」とお聞きしたら、「いや、これはこの状態の時には生でもわかりません」

素人が簡単に植物名を言っているが、ほんとにむつかしいことだなあとあらためて思う。

昆虫も数点尋ねた。
ゴマ粒のような昆虫をピンで押したものを持って来ている子供や大人。
夏休みの宿題の昆虫採集の程度ではなく、将来の生物学者? 感心する。

 
長居公園のシラカシとクヌギのどんぐり だいぶ大きくなってきた。
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8月25日 食用昆虫

2012年08月25日 | Weblog
食用昆虫のお話。今までにも聞いたことがあるお話もあったが、おもしろく聞いた。

今ではあまり食べられなくなったが、日本にも虫を食べる習慣のある地方もある。

東北地方ではカイコの蛹やイナゴ・ゲンゴロウ・クロスズメバチ・ザザムシ(カワゲラ、トビケラ等の水生昆虫の幼虫)・孫太郎虫など食用55種・薬用昆虫123種の記載があるという。

子供の頃、イナゴやハチの子はこの辺りでも食されていたと思う。
フライパンで炒っておしょうゆをジュッとかけた時の香ばしい匂いをなんとなく覚えている。

タイなどの市場ではごく普通に昆虫が山盛りで売られているのを私も見たことがある。
他にも昆虫食のさかんな地域もある。

タガメ・アリ・カイコの蛹・セミ・コオロギ・タマムシ・カブトムシ・タケノメイガの幼虫・コガネムシ・アリ・・想像を超えるものが売られているとか。それらを紹介された。

昆虫によって販売される時期が違う。種類により年中あるもの・雨季又は乾季に販売されるものがある。

なぜ虫を食べるのか?
いったいどこからどうやって捕ってくるのか?(大量に)
今は養殖されているものもあるらしいが、それにしても昆虫の生態や習慣をよく知っていることが必要。
生で・蒸して・炒って・揚げて・カレーにしたり、カメムシなどは調味料にしたり・・。調理加工の知識。

貧しいからだけでもなく「食材の豊富さは食文化の豊かさを示している」とおっしゃった。 納得できる。

日本ではそういう変わったものを食べるのを「いかもの食い」・「げてもの食い」などというが、外国の人から見れば「日本人ってこんなゲテモノを食べている」と思うものもあるのでは。
クジラにしてもそうだし、タコも外国では食べないと聞く。ナマコ・ホヤなど誰が食べ始めたんだろうと思うものも。
やっぱり食文化が違うんだね。

調理したものであれば興味本位でちょっとかじってみたい気はする私ではある。
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8月24日 バリ島 報告会

2012年08月24日 | Weblog
バリ島研修の発表会があった。

報告文だけでいいと思ってのんびりしていたら発表もしなければならないとのことで慌てた。

テーマは「ブキット・サリ寺院のフタバガキについて」
発表用のpower pointは報告文の写真を利用して作ってくださった。

しゃべるのは苦手だが仕方がない。我慢してなんとかクリアした。・・というか終わってホッとした。

お土産に買ってきた布で作った服を着てきた人・拾った実の押し葉で素敵な模様を作り額に入れたのはすごくきれいだった。
他の人の報告文が楽しみだ。

バリの整理もまだ十分にできていない。

ブログ記事「バリ島」は本来の日付(7月13日~7月19日)に戻します。
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8月23日 葛城山 下見

2012年08月23日 | Weblog
急に担当代理になり・・下見に行く。

ケーブル山上駅の温度計は22.9度 

ブナ林~自然研究路~山頂へ。

下見は時間がかかる。

しかも帰って撮った写真を見たら・・ピンボケが多いのにげっそり。

下見のため詳細は省略。

今見てほしいものはだいたいあった。 本番まで花が残るかな?と心配なものも。祈るような気持ち。

不明なものもある。本番に知っている人があるのを期待しよう。


昼はだんだん気温も上がってきて特別涼しい~とは思わなかったが、下りててくると気温の差を感じる。
ゆっくりと打ち合わせ兼反省会で体を冷やして帰る。

本番は集合時間が1時間早く変更になってますのでご注意ください。
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8月21日 大台ケ原 東コース

2012年08月21日 | Weblog
息子が大台ケ原に行ったことがないというので、連れて行って(あげた?もらった?)

車で早朝に出発。

 
    途中で日の出   川上村~大滝ダムを通ってここは大迫ダム 吉野川の最上流のダムだそうだ

大台ケ原の天気予報は終日曇り、雨0% なのに山に近づくと霧が深くなってきた。やっぱり山の天気はねえ・・

 
もうすぐ大台ケ原という所の道路端にトモエソウの群落があった。鹿が食べないのかな?

途中から小雨が降ってきた。あらあら・・

 
駐車場着 ここまでの所要時間2時間 天気が悪いからか早いからか駐車場はガラガラ  いざ出発 霧も晴れてきた。

日出ヶ岳の分岐の展望は全くダメ。「晴れていれば熊野灘・・富士山も見えることがある」という看板の写真を見ただけで、頂上展望台はパスして正木ヶ原を目指す。整備された木道を下る。

 
正木ヶ原付近 今はトウヒの立ち枯れが名物となっているが、説明板によると、昔は苔むす森だったそうだ。昭和30年代伊勢湾台風などで多くの木が倒れ、それらを運び出したことがきっかけで林床が乾燥化してミヤコザサが増加してコケが減り、樹木の発芽生育がしにくくなり。ササを餌とするニホンシカも増えて草や樹木の皮がはがされたりするようになって森が衰退しているということだ。 森林再生に向けた取り組みや実験が行われているようだ。

 
どんな事件が起こったのか、小さい獣の骨が散らばっていた。  
              右)オオセンチコガネ 糞虫だ。

 
     悪道      シカが食べる高さにきれいにそろったブラウジングライン

 
牛石ヶ原 役行者が牛鬼を押さえ込んだといわれる大きい牛石 触れると祟りがあるという言い伝えがあるらしい。

尾鷲辻の東屋で休憩。シカなどの調査をしているという若い人が休んでいた。

ここから大蛇を目指して、途中傘をさしたがやっと雨も止んだ。

 
       悪い道を下る         もう少し先が大蛇

 
こんなところにママコナが・・思わぬ出会いに感激。

その先が大蛇

 
何回か来て先まで行っているのだが、雨にぬれた岩をへっぴり腰で進む。恐い。
   右)「無理しなや」と言われて途中までにしておく。 見晴らしは全くなし。

 
少し戻ったところからは急な下り。  そして東の川にかかる「しおから釣り橋」を渡ると次は登りだ。

この下り~登りの道ではキノコをたくさん見た。

 
     一番可愛かったキノコ     いろんな苔が混じる

登りの途中で弁当を食べて駐車場へ。少しは車が増えてはいたが、今日はこんなものらしい。

少し雨にも降られたが、人も少なく何組かに出会っただけで、貸し切りに近い山だった。
展望が聞かなかったのは残念だった。

 
帰りにはすっかり霧も晴れ、深い谷はるかな山並が見通せた。
   右)ストップ!と止めてもらった。鋭いトゲのアザミが蕾をつけていた。(名前不明)

「寝てもいいで」とのお言葉に安心してウトウト・・久しぶりの大台ケ原だった。
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8月20日 金剛山麓

2012年08月20日 | Weblog
まだ暑いけれど金剛山麓はすっかり秋の花

 
刈られた実がいっぱい付いたキブシ ボタンヅルもツボミ花をつけたまま

途中で知り合いに出会った。「花の写真撮るのを楽しみにきてるのにわやや」となげき顔。
残念だけど、除草剤を使われるよりはましと思わねば。

 
     ボタンヅル          ヌスビトハギ

 
     オトコエシ          ヒヨドリバナ

 
    キツネササゲ     ヘクソ・・なんていわせない。 一番の見頃

 
    名残のキツリフネ     咲き始めのツリフネソウ

 
      ホドイモ          マルバハギ

 
    フシグロセンノウ        フシグロ

 
   バッタ 調べ中       リンゴドクガ

ボールペンを途中で落としてまたまた半分ぐらい引き返すはめに。
バッタを追っかけてたところで見つかった。
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8月19日 高取山

2012年08月19日 | Weblog
いつもと反対に壺坂寺から高取城跡を通り壺坂山駅に戻る。

     
   オビババヤスデ?       カラタネオガタマ         

 
    壺坂寺 観音像         五百羅漢

標高588メートルの高取山上に築かれた高取城 3大山城の1つと言われた。
廃城後も『明治20年(1887年)頃まで天守をはじめとした主要建造物は城内に残っていた』らしい。なくなってしまってもったいないなあ。

 
         高取城 残るは立派な石垣のみ

 
      本丸跡       コンピュータグラフィックによる再現図

 
アサダ あまりなじみのない木 談山神社で1回見たが・・

 
    モミジガサ          シオデ


イタビカズラ 実は初めて見た

高取城から急な下りで壺坂山駅に戻る。
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8月17日 明日香散歩 涼しい山陰

2012年08月17日 | Weblog
明日香の山手へ。

平地よりかなり涼しい。
 
     クサアジサイ       ヤブミョウガ

 
  ムカゴイラクサ        ミズタマソウ



     マツカゼソウ

他にはイノコヅチ・スズメウリ・ミツバ・ダイコンソウ・ヤマノイモ・オニドコロ・ミズヒキ・ヌスビトハギ・アキノタムラソウ・ツルニガクサ・ハエドクソウなど。今はあまり派手な花はない。


今日のめっけもん 山の中にトチバニンジンの赤い実  葉も実も虫にかじられていた。


田の法面に植えられた?ナツズイセン 

お墓参りの時にはミンミンゼミの声を、今日は山でツクツクボウシの声を聞いた。 

花も虫の声も・・・季節の移ろいを感じる。
暑さももう一息かな?



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