昨夜NHKでいい番組やってましたよ。対中対韓問題をどうする?という特集でした。対韓討論が面白かったです。元外交官の田中均さん(この人は小泉さんが訪韓した北朝鮮の拉致問題時に大叩きされた人です、オピニオン雑誌上では賞讃非難の相半ばする人です)と櫻井よし子女史、言わずと知れた切れ者。他に学者が一人、これが日本側。韓国側に三人、学者とジャーナリストなんでしょうか。日本語で通訳入れずの討論です。まずこれに感心しました。韓国側はもちろんネイティブじゃないわけですから、カタコト感に溢れますし、単語の使い方が生硬でそこのところニュアンスが伝わりにくいんだろうなと割り引く所でしたが、しかし滔々と論じます。歴史認識、何と言っても韓国(朝鮮)は35年間日本でした、そこのところの認識具合です、政治的な決着だけでは足りぬのだとここに出てきている三人が言います。大統領の言をなぞるかのようです。日本は十分に対応じてきたぞと田中氏が言い(ある時は気色ばみ)、櫻井女史は冷静に今まで積み上げられた事実を並べながら理路整然と詰める。でも、ねじれの位置です。聞いているだけでもわかります。田中さんは小泉訪北時には売国奴とまで罵られたことのある御仁ですが、いえ、この場では十分に「日本側」でした。こっちもそういう先入観で見てますから、韓国側の発言するのかとも思ってましたが、そうではなかったです。でも、櫻井女史は意見の違うことはきちんとそう言ってました。櫻井さんほどの保守ではないのでしょう彼は。なにより思ったこと。日本人が韓国でこういう場面で韓国語で丁々発止にやりあえる者がいるのだろうか?という疑問、不安。言葉の重要性を改めて知らされたことでした。外交する相手国の言葉を操れる能力。外交官は皆備えていることなのでしょうが、櫻井さんは韓国語を喋れるんでしょうか。これも才能ですか。身につけるべき武器でしょうね。そう思いました。
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