口蹄疫の話ばかりです、すみません。全頭殺すくらいだから、この病気の致死率もさぞや高いんだろう、この病気にかかると牛や豚はやがてバタバタ死んで行くんだろうとぼんやり想像しますよね、そういえばこの点について知らないな、TVも新聞も言わないなと気付いた頃に載りました今朝の日経です、こう書いてあります、ウイルスは口の中や蹄の間の皮膚に水泡を作る、それは人間で言えば口内炎のような軽い症状だ、そのままでも2~3週間で症状は治まると。ええ?治るの?でもTVでは子豚が一日で60頭死んだという農家のインタビューが流れてました。子牛や子豚にとっては致死的な病気なのでしょうか。丁寧に記事はかゆい所に手が届きます、感染牛を殺すのは病気になると食欲不振に陥り家畜として満足な肉牛に育たないから、だそうです。ああ、バタバタ死んでいくんじゃないんだ。これは驚きました、というか認識を新たにしました。食肉として商品にならなくなるからなんですね。エース級の種牛が処分されたと大見出しになるのもその価値観からですね。いえ、牛が豚が可哀想だと青臭いことを言うのではありません。が、畜産農家の人達の、我が子を殺されるも同然、というコメントとの乖離も感じることです。子牛や子豚をかわいいと感じるのはおそらくプロの農家の人達も外野の私達も同じ感情だと思います、そこを否定したり非難するのではありません、ただ畜産という生業の割り切り方の厳しさを思うわけです。ウイルス感染して(人間様が風邪を引いたら)熱が出たら食欲が失せてしばらくしんどい目に遭うのはおそらくどの動物でも同じでしょう。人間様のインフルエンザの時を思えばよいです。感染力の強さも、昨冬の新型インフルエンザの猛威を思い出せばよいでしょう。でもインフルエンザで死んだ人が特に多かったわけでもなかったはずです、殆どの人はケロリと治りました。でもこれをそのまま牛や豚にはあてはめられません、自然治癒するにしてもその間に失われる命もありましょうし、失われる損失が甚大なわけですね、生き残ってくれても商品にならねば生業として成り立たないのですから。利益を、生活を守るが優先されるのであれば、どんな場面であってもこの優先順が変わらないのであれば、この判断処置(全頭殺処分)は受け入れられるべきもののように思います。そして怖いなと思うのは、昨日も書きましたが、この顛末が人間様にシミュレーションできることです。昨冬のドタバタが物語ります。どんな対応も全く効果がなく、広がるだけ広がらねば鎮静しませんでした。全国で同時期(11月23日の連休です)がピークだったという大蔓延。感染症の専門家たちがこぞって言うんですよ、感染を消退させるためには感染する可能性のある個体をそこから消すしかないって。ウイルスが動物に感染する、という意味では、しかも弱毒性強感染力という点でも、口蹄疫も新型インフルエンザも全く同じものです。来るぞ来るぞと学者が脅かしている強毒性のもの(鳥インフルエンザ)が本当にやってきたら、それこそ映画「感染列島」のままになるんでしょう。罹らない人がどれだけ残るか、罹っても何人が生き残れるか、という非常に原始的で乱暴なレベル。治すなんてことはできず、感染を食い止めるなんてことはもっと不可能で、安倍晴明か役行者に祈ってもらうしかないというすごいレベル。無力さ、科学の全く届かないことが図らずも証明されました。専門家の机上のシミュレーションがいかに漫画であったかです。科学万能ですか?とんでもないことなのです。鳥インフルエンザがやってきたら諦めるんですな。くじ引きみたいなことです、あなたか私か、生き残るのはどっちだ?まさか、ひと自治体全部を殺処分するなんて宣言できるほどの大決断のできる政治家はいないでしょうしね。戦争だったら一晩で10万人、一発で7万人殺して平気なのに。ううむ。怖いことです。
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