柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

無名

2010-05-15 08:16:21 | Weblog
何故か朝日新聞にだけ、バレリーナの、Shall we dance? の草刈民代の写真集の全面広告です。ヌード写真が全面です。こりゃすごい。さすが幻冬舎、というところですか。でも当人もよく承知したですね、こりゃ批判が出ますよ。こんなもの(ヌード写真)見たくない者もいるし、子供の目にも否応なく飛び込むんです、そういう批判です。全国紙の朝刊にいかがなものか、という批判です。宣伝ですからね、これだけ目を引き感情湧かせれば目的は達せられたのでしょうが(広告代の元は取れた?)、でもびっくりします。裸体が美しいとか写真がきれいとかいう形式的な評価の前に、おいおい、ええんかいな、です。そしてどうして朝日なんだ?朝日だけなのは何故?こう思わせるのも宣伝効果なんでしょうが、思い切ったことやるなぁという感想です。いかがですか?綺麗が先ですか、それとも。
 同じ朝日の天声人語、コラム子は名より作品を語り継いで欲しいと願うのが言葉の巨人だと定義して、広く長く口ずさまれた末に「これ誰だっけ」と言われる幸せを目指したいと言います。例に、鉄腕アトムの主題歌の歌詞、大概の人が普通に口ずさめるけれどこれが詩人の谷川俊太郎の作とは知らないことを挙げて、責任論を突き抜けて、有名を超える無名、その高みを目ざしたい、と書きます。ううむ、確かにコラム子は自らを名乗っていませんから、その意味では「無名」なんでしょうが、でもこれだけイデオロギー色の強い文章を書きながら、責任論を突き抜けるとはよくも言うたりです。責任論を突き抜けるとは責任を棚に上げることとは違います。有名を超える無名、というのは理解できます。でも天声人語に書き続ける以上、「有名」の枠からは抜けられぬことでしょう。コラム子さんの願望は理解しますが、あなたのお立場で「無色」には決してなれませぬ。そう思ったことです。
コメント
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