昔は、クリスマスのお菓子といえば「デコレーションケーキ」でしたが、ここ5年くらいでドイツ菓子「Stollenーシュトレン」が広がってきました。
クリスマスの前から販売できること、生クリームを使ったケーキよりも日持ちが長く、かさばらずに済むことから、菓子店にとっては非常に助かる商材だと思います。
そうしたことから、シュトレンを販売する店が増えてきたと思われます。
しかし、毎年のようにここで言っていますが、「Stollen」の発音が間違っている店の多いこと、多いこと…
昨日、あるネットページを見ていたら、食への興味が高い女性が、
「シュトレンとシュトーレン、どっちの発音が正しいの?」と投稿していました。
はい、正しい発音は「シュトレン」です。
雨後の竹の子のように増殖しているのは、「シュトーレン」です。
Wikiをチェックしてみたら、
「国内で広く認知されている表記の「シュトーレン」は、ドイツ語の発音としては正しくない」とあり、へえ~、と感心しました(笑)
ドレスデンのシュトレン祭りの主役は巨大シュトレン!
※シュトレン祭りの取材リポートのURLは最後にあります
ドイツ人は「Stollen」を「シュトレン」と発音します。
シュトレン祭りの会場で聞こえてくるのは、「シュトレン」「シュトレン」です。
これが正解ということは、誰もがおわかりになるでしょう。
英語で、「My Stollen was stolen.」シュトレンを盗まれた、と言う時の動詞「stolen」の発音は「ストールン」ですよね?
これをドイツ語で言うと「Mein Stollen wurde gestohlen.」で、「盗まれた」という動詞「gestohlen」の発音が「ゲシュトーレン」になります。
ということは、お菓子の「Stollen」を「シュトーレン」と発音することは、「盗む」に関連したことを言ってる?とドイツ人に誤解されてしまう可能性もあるかもしれません。
日本人は真似をすることが得意で、流行っているものはどんどん取り入れられ、ブームを作ってきました。
クリスマス時期の「シュトレン」もブームになっていますが、真似をするなら、せめて名前はきちんと真似をしてほしいと思います。
「シュトーレン」が増殖した背景には、どこか有名店が「シュトーレン」で発売して人気となり、じゃあ我が店も、という時に、自分で調べもせずに右にならえ、としてしまったように思うのですが、いかがでしょうか?
そんなわけで、「シュトーレン」と表記しているものは買わないと決めています
[参考]
ドイツのクリスマス菓子 ― 正しくは「シュトレン」です
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/875b9e6680cc7c8de7a86bd9367aa650
ドレスデン・シュトレン祭【前編】
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/8ebb4cfa5121e362202bb0cc330125e0
ドレスデン・シュトレン祭【後編】
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/749c775076a70da0000714b4c6ba711f
ドイツのシュトレンいろいろ
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/15e1373534146c6e487bdc0554fde672
フランス版「シュトレン」を買ってきました
https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/063c0ded3f3ac257eda15e6e1947943f
ティラミスと呼ばれてるものも
イタリア語に近づけるならティラミスゥーですね。