スペインのリオハといえば、ワイン好きならよく知る伝統的なワイン産地ですが、こんなタイプのワインがあるって、知っていましたか?
それは、今年4月に日本に初上陸した「クネ モノポール・クラシコ」
1879年創業のC.V.N.E.(クネ)では、ビウラ100%の辛口白ワイン「クネ モノポール」(左)を1915年より生産しています。
参考上代1500円(税抜)というお手軽プライスは、デイリーに楽しめる白ワインとして重宝な1本です。
その右隣が、初上陸の「クネ モノポール・クラシコ」になります。
C.V.N.E. Monopole 2015 / C.V.N.E. Monopole Classico 2014
“クネ モノポール・クラシコ”はクネ モノポールの“クラッシックタイプ”になります。
クラッシックタイプ とは?
少量のシェリーを加えた特別なスタイルの白ワインで、20世紀初頭から1970年代まではクネでも造っていました。スペイン全土でもよく見られたそうです。
現在、このスタイルのワインを造る技術を受け継ぐ人は非常に少なく、クネでは1980年代に生産を止めていました。
生産をやめた理由は、このワインのスタイルが人々の味覚やファッションのトレンドに合わなくなり、売り上げが落ちていったからだそうです。悲しい…
そのクラシコとモノポールを飲み比べてみました。
クラシコは2014年、モノポールは2015年ヴィンテージです。
モノポールは、ビウラ100%です。白い花、白桃やリンゴ、洋梨などの白い果肉のフルーツを思わせる甘やかなアロマがありますが、口にすると、キリッとしたフレッシュな酸が心地よい辛口の味わいです。
果実味がしっかりとあり、豊かでふっくらとしています。
この果実味と酸がいいバランスで、若くして飲むのが良さそうなスタイルに仕上がっていると思いました。
酸のキレがあり、余韻がほどよくあり、シンプルで上質。
これで参考上代1500円(税抜)とは、コスパ最高!
薄切りにしたタコにポン酢とオリーブオイルをかけた皿と合わせてみました。
クラシコはビウラ主体です。透明感があり、輝きのある薄い色調の麦わら色をしています。
熟れた果物、スパイス、クリームを思わせる複雑なアロマがあります。
口に含むと、酸がしっかりあります。
アロマに感じた印象と同じフレーバーが感じられ、ナッツのような香ばしさもあります。
こちらの方が酸の厚みがあり、骨格がしっかりとし、複雑な味わいです。余韻が長く、独特の風味、塩味があります。タイプとして似ているものを挙げるなら、フランスのヴァン・ジョーヌ?
合わせなら、塩気のある味、コクのある味の料理が良さそうで、うま味たっぷりのチーズ、ゴマを使ったものなどもいい感じでは?
実際には、エビチリに合わせてみましたが、なかなかよかったです。
参考上代は3500円(税抜)
クネのモノポール・クラシコは、スペイン南部アンダルシア地方のサンルーカル デ バラメーダ産のシェリー(マンサニーリャ)を少量加えています。
しかし、単にマンサニーリャを加えただけでは、このスタイルにはなりません。
ボトルの裏ラベルに、モノポール・クラシコの製造過程が絵で載っていました。
絵柄と文字(そもそもスペイン語なので解読できず)が細かいので、はっきりわかりにくい部分もありますが、マンサニーリャをブレンドした後は、300Lのオーク樽と500Lのシェリー古樽(ボタス)で、8カ月熟成させるようです。
総生産量は約1,600ケースで、2014年ヴィンテージは日本市場に100ケースのみ限定入荷されています。稀少です。
1980年代に消えたスタイルのワインが、なぜ復活したのでしょうか?
何年か前に、クネのワイナリーで試飲会が行なわれた際に、参加者から、今では見られなくなった古い熟成スタイルのワインの質問があったそうです。
それが、リオハの白ワインに少量のシェリーを加えて熟成させたものです。
シェリーを加えても、原産地呼称はリオハを名乗ることが認められていました。
このスタイルのワインを探してみると、1979年のボトルが1本だけ、Haroにあるワイナリーの墓地で見つかりました。
それを飲んでみると、うまみがあり、しかもフレッシュで、非常にバランスの取れた素晴らしくおいしいワインだったそうです。
そこで、1940年代から1970年代まで醸造長を務めたエスキエル・ガルシア氏(Ezequiel Garcia)に協力を仰ぎ、リオハの伝統的な手法を再現したモノポール・クラシコが復活した、というわけです。
1970年代に引退されたガルシア氏は、かなり高齢なのではないでしょうか?
古い手法を知る人は本当に少ないそうですから、存在自体が奇跡、といっていいほどの人物です。よくぞ、元気でいてくださいました!
このスタイルのワインは生産者は非常に少なく、失われつつある状態でした。
それが、土地の伝統のスタイルが消えることなく、未来に残せたことは、素晴らしいことだと思います。
クラシコだけを楽しむのももちろんいいですが、2つのタイプを並べて飲み比べることをぜひオススメします。
私もそうしましたが、両方の個性、良さが、よくわかります。
料理があると、なお良し、です。
夏の暑い時でも食が進みます
※輸入元:三国ワイン株式会社
それは、今年4月に日本に初上陸した「クネ モノポール・クラシコ」
1879年創業のC.V.N.E.(クネ)では、ビウラ100%の辛口白ワイン「クネ モノポール」(左)を1915年より生産しています。
参考上代1500円(税抜)というお手軽プライスは、デイリーに楽しめる白ワインとして重宝な1本です。
その右隣が、初上陸の「クネ モノポール・クラシコ」になります。
C.V.N.E. Monopole 2015 / C.V.N.E. Monopole Classico 2014
“クネ モノポール・クラシコ”はクネ モノポールの“クラッシックタイプ”になります。
クラッシックタイプ とは?
少量のシェリーを加えた特別なスタイルの白ワインで、20世紀初頭から1970年代まではクネでも造っていました。スペイン全土でもよく見られたそうです。
現在、このスタイルのワインを造る技術を受け継ぐ人は非常に少なく、クネでは1980年代に生産を止めていました。
生産をやめた理由は、このワインのスタイルが人々の味覚やファッションのトレンドに合わなくなり、売り上げが落ちていったからだそうです。悲しい…
そのクラシコとモノポールを飲み比べてみました。
クラシコは2014年、モノポールは2015年ヴィンテージです。
モノポールは、ビウラ100%です。白い花、白桃やリンゴ、洋梨などの白い果肉のフルーツを思わせる甘やかなアロマがありますが、口にすると、キリッとしたフレッシュな酸が心地よい辛口の味わいです。
果実味がしっかりとあり、豊かでふっくらとしています。
この果実味と酸がいいバランスで、若くして飲むのが良さそうなスタイルに仕上がっていると思いました。
酸のキレがあり、余韻がほどよくあり、シンプルで上質。
これで参考上代1500円(税抜)とは、コスパ最高!
薄切りにしたタコにポン酢とオリーブオイルをかけた皿と合わせてみました。
クラシコはビウラ主体です。透明感があり、輝きのある薄い色調の麦わら色をしています。
熟れた果物、スパイス、クリームを思わせる複雑なアロマがあります。
口に含むと、酸がしっかりあります。
アロマに感じた印象と同じフレーバーが感じられ、ナッツのような香ばしさもあります。
こちらの方が酸の厚みがあり、骨格がしっかりとし、複雑な味わいです。余韻が長く、独特の風味、塩味があります。タイプとして似ているものを挙げるなら、フランスのヴァン・ジョーヌ?
合わせなら、塩気のある味、コクのある味の料理が良さそうで、うま味たっぷりのチーズ、ゴマを使ったものなどもいい感じでは?
実際には、エビチリに合わせてみましたが、なかなかよかったです。
参考上代は3500円(税抜)
クネのモノポール・クラシコは、スペイン南部アンダルシア地方のサンルーカル デ バラメーダ産のシェリー(マンサニーリャ)を少量加えています。
しかし、単にマンサニーリャを加えただけでは、このスタイルにはなりません。
ボトルの裏ラベルに、モノポール・クラシコの製造過程が絵で載っていました。
絵柄と文字(そもそもスペイン語なので解読できず)が細かいので、はっきりわかりにくい部分もありますが、マンサニーリャをブレンドした後は、300Lのオーク樽と500Lのシェリー古樽(ボタス)で、8カ月熟成させるようです。
総生産量は約1,600ケースで、2014年ヴィンテージは日本市場に100ケースのみ限定入荷されています。稀少です。
1980年代に消えたスタイルのワインが、なぜ復活したのでしょうか?
何年か前に、クネのワイナリーで試飲会が行なわれた際に、参加者から、今では見られなくなった古い熟成スタイルのワインの質問があったそうです。
それが、リオハの白ワインに少量のシェリーを加えて熟成させたものです。
シェリーを加えても、原産地呼称はリオハを名乗ることが認められていました。
このスタイルのワインを探してみると、1979年のボトルが1本だけ、Haroにあるワイナリーの墓地で見つかりました。
それを飲んでみると、うまみがあり、しかもフレッシュで、非常にバランスの取れた素晴らしくおいしいワインだったそうです。
そこで、1940年代から1970年代まで醸造長を務めたエスキエル・ガルシア氏(Ezequiel Garcia)に協力を仰ぎ、リオハの伝統的な手法を再現したモノポール・クラシコが復活した、というわけです。
1970年代に引退されたガルシア氏は、かなり高齢なのではないでしょうか?
古い手法を知る人は本当に少ないそうですから、存在自体が奇跡、といっていいほどの人物です。よくぞ、元気でいてくださいました!
このスタイルのワインは生産者は非常に少なく、失われつつある状態でした。
それが、土地の伝統のスタイルが消えることなく、未来に残せたことは、素晴らしいことだと思います。
クラシコだけを楽しむのももちろんいいですが、2つのタイプを並べて飲み比べることをぜひオススメします。
私もそうしましたが、両方の個性、良さが、よくわかります。
料理があると、なお良し、です。
夏の暑い時でも食が進みます
※輸入元:三国ワイン株式会社