ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ヴァン・キュイ@骨太ビストロ・ヴィエス

2008-07-18 14:43:34 | ワイン&酒
昨日紹介した、二子玉川の 「ビストロ ヴィエス」では、こんなワインを飲みました。

順番は逆になりますが、やはり一番先に紹介したいのはコチラ。
シェフの超オススメというワインです。



Vin Cuit  Domaine Les Bastides (たぶん2007年)

最後の最後に飲んだ甘口ワインで、南仏プロヴァンスのドメーヌのもの。
濃い琥珀色をしています。


つくり方は、
プレスしたブドウ果汁(マスカット・アレキサンドリア80%+クレレット20%)を、まず
大釜で6時間煮ます!
それを約1ヶ月かけて発酵させ、軽くフィルターをかけた後、クリスマスの少し前にボトリングしています。


そもそも、Vin Cuit (ヴァン・キュイ)の“Cuit”
フランス語で「煮た、焼いた」という意味ですから、
直訳すると 「煮たワイン、火入れワイン」 ということ


果汁を煮てから発酵させるなんて、私は今まで聞いたことがありませんでしたが、どうやらプロヴァンスではこのヴァン・キュイをクリスマスに楽しむ風習が昔からあるようです。



そもそも、ここのオーナーのジャン・サラン氏はヴァン・キュイがつくりたくてドメーヌを始めたとのこと(1975年)。
栽培はオーガニックで、ヴァン・キュイ以外の普通のワイン(カベルネブレンドのワインetc...)もつくっています。



果汁を半分の量になるまで煮る(グツグツ煮立てることはしないようです)ので、量はたくさんできないし、手間はかかるし、という稀少なワイン なので、いくらプロヴァンスの名物とはいえ、つくっているところは限られているようです。

クリスマスに飲むワインということで、ヴァン・キュイはクリスマスマーケットなどで売られるようですので、その時期にプロヴァンスに行ったら要チェックですね。



実際に飲んでみると、雑味のないピュアな甘さにうっとり~ですが、しっかりとした酸味もあり、上品でバランスの良い甘口です。
火を入れた果汁からこんな素晴らしいワインができるなんて、ホント、驚き 

ドライフルーツ、チョコレートなどの甘いものと一緒に楽しむほか、食前酒にもいいですし、またフォア・グラ料理にも合うと思います。



その他に飲んだワインはコチラ。



ニュージーランドのピノ・ノワールをボトルで



フランスのルーション地方のドメーヌ・ラファージュ(Lafage)のつくる
「エル・マセット」をグラスで(グルナッシュ主体の赤ワイン)。


暑い時期の赤ワインとして、軽めのこのピノ・ノワールはピッタリだったし、
ラファージュは信頼しているつくり手なので、グラス1杯でも満足感のある味わいが楽しめました。

オーナーシェフのワインのチョイス、なかなか面白いです。



   骨太ビストロ ヴィエス
     taka's BISTRO VS
      http://www.taka-vs.com/

      http://r.gnavi.co.jp/g186000/

コメント (2)
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