お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

初めての原田マハ

2017年11月11日 | 映画・演劇・本

 原田マハ・・・図書館でこの名前をこれまで何度も見かけたものの、一度も手に取ることなく来てしまいましたが、先日なぜか気になって「楽園のカンヴァス」という本を借りてみました。

 何という面白さ!今まで手にしてこなかったことが悔やまれました。マハと言う名前から勝手にイメージしていたような前衛的な内容ではなくて、フィクションとノンフィクションの間を行くような感じの、本格的描写が見事な本でした。実名がポンポン出てきますから、これって本当かなと思いながらわくわくして読み進めました。

 特に素晴らしいのは、出てくる絵の描写の見事さです。この本はアンリ・ルソーを中心にしたお話なのでたくさんの彼の作品が出てくるのですが、彼は生前はほとんど評価されなかった貧しい画家でした。でも一部の人(ピカソも)を魅了してやまない作品の数々、それを見たくてスマホ片手に読んでしまいました。どこかぎこちないけれど人を惹きつける絵です。

 更にすごいなあと思ったのは物語の構成。実際の主役は日本人女性と、アメリカ人男性で、どちらもキュレーターです。この二人がフランスのある偉大なコレクターからルソーの作品の真贋を見抜くよう招待されます。その過程を追って読者をハラハラドキドキさせる仕組みが絶妙で、様々な仕掛けが有り、最後まで気が抜けませんでした。

 いやあ、堪能しました。

 昨日、図書館に返しに行ったついでに、ルソーの画集に見入ってしまいました!

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