行きたくない歯医者に行く前に、映画「終の信託」の切符を買った。周防正行監督のファンなので、ぜひ見たかった!
歯医者で麻酔をされた。麻酔の針が痛いというと、その前に塗る麻酔薬を使ってくれた。まあ、そのせいか針はあまり痛くなかったのだが・・・
このあとが良くなかった!笑気ガス?なるものを初めて装着され吸っていたら、治療中にどんどん気分がおかしくなってきて、苦しくなった。息がしにくくなって、動悸も速くなってきた。思い切って「やめて!」と合図をすると、先生は治療を中止してくれたけど、苦しさは治まらない。どうなっちゃうのだろうと少し怖くなった。
荒い呼吸がしばらく続き、10分くらいしたらようやく治まってきた。・・・麻酔で苦しくなったのは二回目。先生は睡眠不足だったりすると具合が悪くなる場合がと言っていたが、正に私は慢性睡眠不足だ。しかし、麻酔は怖い!
治療後、映画を見に行った。
さっきの苦しさが蘇ってくるような、役所広司の真に迫った発作の演技は、正視できなかった!昔、喘息発作で苦しんだ息子や、病院で人工呼吸器やたくさんの管ににつながれた母親のことも思い出してしまった・・・
医師の草刈民代が、雰囲気はいいのだがなぜ安楽死させたのか、今一つ実感としては伝わってこない演技だった。
検事の大沢たかお・・・迫力十分でうまかった。憎らしいくらい。でも、心情的には私は草刈の側に立つ。
母が意識もないのにただ生かされていた時、その姿を見ているのに耐えられなくて、担当医に「延命治療はもうやめてください」と姉弟みんなで直訴した。医師は「それは、皆さん全員のお考えですか?でも、もう積極的治療はしていません」と答えただけだった。
あの時の医師は、心の底ではどう思っていたのだろうか・・・
いろんな意味で苦しい映画だった。