お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

面白い本 2冊

2012年11月30日 | 映画・演劇・本

一気に読んだ「伽羅の香」(きゃらのかおり)  宮尾登美子著

 ブックオフでぶらぶらと本を探していたら・・・宮尾登美子の本が!「「伽羅の香」?未だ読んでない作品があった!  伽羅の香り・・・といことは香道の本か。

 「香道」というと、真っ先に思い出すのは大学時代の三条西先生の講義。大学が国文だったせいか、香道の家元である先生の講義で、はじめて香道なるものの存在を知った。

 しかし、大学では座学のみだったので「一度はお香を聞いてみたい」と思っていた。・・・それが実現したのは10数年前、市民館の講座の中に「香道」を見つけて、参加したときだった。

 だだっ広い和室で老若男女15人くらいはいたように思う。・・・順番にお香が回ってくるので手で囲むようにして小さな香木の香りを聞く。そして、お香の名前を紙に書き付ける。・・・しかし、肝心の香りがほんの僅かで、いくら鼻を寄せてもなかなか何の香りか分からなかった!

 数回の講座だったが、最後までよく分からないまま終わってしまった!・・・ああ、香道ってこんなに難しいものか、という嘆息が残ったのみである。

 しかし、この本を読んだら、もう一度お香を聞いてみたいなあと思った。主人公葵が、波瀾万丈の生涯を送る中で出会い、虜となった香道。宮尾の優れた描写力で、優雅な香りが何度も漂ってくるような気がした。

 

やっぱり面白い「原始キリスト教の一断面 福音書文学の成立」 田川建三著

 田川の評判を周囲の人に聞くと良くない。すこぶる良くない。・・・でも、面白い。こんな標題の本、今までの私なら絶対買わないし、手に取ることもないと思う。しかし、田川の本だと少々高額でも買ってしまう。

 なぜなら、①読みやすい!頭の悪い私でもすいすい(とまではいかないが)読める。読み出したら止まらなくなるくらい面白い。

 考えさせられる。今まで自分が漠然と抱いて疑問が、田川の本を読むと輪郭がはっきりしてくる。そうか、そういうことか、そういう見方もあるのか、とガツンとやられる。

 ③他の研究書を読んでないから、あくまで私の勝手な感想だが田川は凄く博識だし、研究熱心だと思う。一体彼の才能はどこまで・・・

 彼は、他人へ容赦がない。悪口がいっぱい書いてある。「マルコ福音書 上巻」にはその本の出版社の悪口まで堂々と書いてあって、笑ってしまった。それは、活字を縦組みか横組みかの問題なのだが、交渉しても思い通りにならなかったので「無神経さには、ここではっきりと反対しておく」と、後書きで記していた。

 しかし、自分にも厳しい田川氏、きちんとあやまっているのが面白い。

 ほっとのスタッフのKさんも田川ファンで、「どれでも読み終わったら貸してね」と、頼まれてる。でも、その前に今まで貸してる田川の本、返してね!

 

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ステップハウスにて

2012年11月24日 | ボランティア

 昨日はステップハウスの宿直ボランティア。(といっても、泊まりではなく日勤)

 日誌を見ると、何日か前に、夜半の廊下で物が投げつけられてこわされる事態が発生したとある。しかも、複数回。

 ストレスを抱えている利用者さんの、やり場のない不安が爆発したのかもしれない。しかし、こういう記述を見たのは初めて。

 お昼頃台所に行ったが、誰も使っていないのでひっそり。最近は、調理をする姿を見かけることがほとんど無い。つまりは皆さん、チンするか、お湯を注ぐか、そのまま食べられるものを買ってきているのだろう。

 一人だし、意欲が湧かないのはわかるけど、健康的ではないよね。

 そういう私も、大抵はコンビニで買ってきた物でお昼をすませてしまうのだが・・・昨日はおにぎりや、おかずの残り物など、家から持参した物ですませた。

 天気も悪いし、寒いせいかみんな部屋に籠もっていて、おしゃべり声も殆ど聞こえない静かな一日だった。

 今度行くときは、久しぶりに手芸の材料を持参して、皆さんに楽しんで貰おう!

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日の浦姫物語

2012年11月21日 | 映画・演劇・本

昨日、渋谷のシアターコクーンで「日の浦姫物語」を観てきました。

 井上ひさしの原作で、主演が大竹しのぶですから絶対観たい!と思って、早めにチケットを申し込んだ甲斐あって、良い席でした!(H列の9番)

 舞台装置も、演出もなかなか面白く、見応えがありました。特に印象的だったのは二人が自分の犯した罪にさいなまれて、刀で目を突くシーン。突いたと思うやいなや、こちらを向くと目から赤い糸がだーっと垂れ下がっていて、ビックリ仰天しました!(どうやったのかしら?)

 さらに、近親相姦を扱った題材ながら笑えるところも多く、さすがに井上作品だなあと・・・言葉の遊びも相変わらず、あちこちにちりばめられていて。

 役者も達者で、それぞれが光っていました。大竹しのぶは、15歳で登場するのですが、ほんとに可愛らしい少女のような顔、声、しぐさで、やっぱりうまい!

 ただ、相手役の藤原竜也は、発声がイマイチ明瞭ではなく、私にはせりふが聞き取りにくかったです。特に客席に背を向けているときは半分くらいしか聞き取れないので、ちょっと・・・

 で、全体的な感想としては井上作品の中では中くらいかな?

 大竹しのぶの魅力が最大限に引き出せている話ではなかったから・・・来年のピアフの方が期待できるかもネ

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高速バスでひやり!

2012年11月19日 | 東日本震災ボランティア関連

 仙台までの往復は、新幹線か高速バスを利用しています。

 ジパングに入っているので新幹線も3割引で乗れるのですが、バスはやっぱり安いですから(今回は4千円)、最近は往きは新幹線、帰りはバスというのが多くなりました。

 今回も、朝8時のバスに乗りました。初めて一人席に乗れたので、お隣を気にしないでゆったり行けるなあと喜んでいたのですが・・・出発してまもなくキーンという異常音が続きました。

 何だろう、大丈夫かなあと思っていたところ、バスはストップ。運転手さんが調べたところ「オーバーヒートでこれ以上走れません」ですと。ええっ、10分位しか走ってないのに?

 結局、高速道路を降りて、タクシー6台に分乗して、仙台駅に逆戻りしました。と、書くと簡単ですが、待ち時間が長くて、仙台駅に着いたのは10時頃。

 新幹線で東京に行き、新宿に着いたのは、午後1時頃でしたからバスで直接帰るのと同じくらいの時間がかかり、精神的にはかなり疲れてしまいました!

 新幹線の料金(10800円)は銀行振り込みで返金されるようです。

 しかし、乗客はみなさん大人しいですね。

 仙台駅前でバスに乗ったときからタクシーに乗るまで、誰一人文句どころか、言葉を発する人はいませんでした。全員がひたすら無言で、唯々諾々と運転手さんの指示に従っている姿はちょっと・・・ま、私もその一人だったわけですが・・・

 ところが、同じタクシーに4人で乗った途端、みんなワイワイとおしゃべりを始めました。

「なんでオーバーヒートしたんだろう」「事前に点検したのかねえ」「まあ、人身事故とかでなくて良かったね」「ちょっとびっくりしたね」等々・・・もちろん、私も。

 日本人にありがちな光景でした!

 

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今月も被災地に・・・訪問7回目

2012年11月17日 | 東日本震災ボランティア関連

11月13日(火)

 初日は山元町の「のぞみセンター」タオル人形作りをしました。

    

   可愛い人形がたくさん出来ました!皆さん、満足の笑顔。

          

 この日は、宿泊は私だけでしたので、スタッフのYさんと夜遅くまで語り合い、彼女の悩みや喜びを知ることが出来ました。

11月14日(水) 

 この日は東松島へ。朝、Yさんに車で亘理駅まで送って頂きましたが、間に合うかどうかハラハラ・・・一本乗り損ねると、次の電車は一時間後ですから。不便だなあ。

 ひびき仮設j団地の談話室で、この日はタオルドレスを作りました。あとで作り方を思い出せるようにと作り方を書いた紙を持参して好評でした。

           

 全員が時間内に出来ました!とっても可愛らしくできたので、「あと6枚は作って、毎日取り替えたい」という方も・・・

 タオルはのぞみセンターのもここのも私が持参しました。やはり、被災地では実用的なものばかりできれいなタオルを持っている方は少ないようです

         

 「ところで、前回のネコピンチは、仕上がらない方が多かったけど、皆さん最後まで仕上げましたか?」と尋ねると、

「仕上げたかなんて!あれからたくさん作ったわよ!」と言われてしまいました。嬉しいな!上の写真はSさん。ネコピンチを応用して、「うさちゃんピンチ」を作っていました!赤い目と長い耳がとってもカワイイですね。

 この方は普段「手が痛くて何も出来ない」と口癖のようにおっしゃってるのですが、こういうものを作っているときは痛さを忘れる・・・そうです。

 11月15日(木)

 この日はリフォームした東松島・新東名のFさんのお宅で、初めての手芸教室。松島駅までお迎えに来て頂きました。

 集まったのはFさんとそのお友達5人。全員被災者です。10時半からお昼を挟んで4時頃まで「石鹸デコパージュ」と「トートバッグデコパージュ」作りをしました。

 「こんなの初めて!」「なんてきれいなんでしょう」などと、最初から皆さん作る気満々のスタートで、長時間にもかかわらず、大変熱心に取り組んでいました。

 

                       

 それぞれが美味しいものを持参して下さって、お昼もおやつも充実!ごちそうさまでした!

 皆さんが作業しながら語り合う中から心に残ったことは、

 ① 被災者同士という連帯感からくるのか、皆さんの強い絆。お互いの情報、地域の情報をきめ細かく伝えあい、また理解し合っていること。

 ② 皆さんの今の一番の悩みは住居。被災地に建て直しても、離れて暮らす子ども達が帰ってこないなら建てる意味はない。ここに帰ってきたいけど、今住んでいる仙台市内も住んでみると便利さが格段に違うので、迷っていること、等々。私でも悩みます。

 そして、「こんな時間が持てる日が来るなんて・・・」と言って下さって、この日を心から楽しんで下さったことは、私にとって望外の喜びでした!

 山元町に比べると、東松島は住宅の復興が進んでいるようで、あちらこちらで新築中、リフォーム中のお宅を見かけました。

 お願い 頂き物などで余分な カワイイタオル、きれいなタオルがありましたら下さいませんか被災地で役立ちます(我が家のものは全てなくなりました)

 

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奇跡の石鹸デコパージュ

2012年11月07日 | 東日本震災ボランティア関連

                  

 まさか、こんなに人気を呼んで広まるなんて・・・・

 被災地の皆さんに少しでも楽しんで頂こうと始めた「石鹸デコパージュ」・・・東松島市の仮設住宅で始めたのが最初でした。

 その後、亘理郡の山元町でも始めたのですが、ここではあっというまに評判が広まって、あちこちの仮設から「うちでもやって!」と呼ばれるようになりました。

 私は月に一度行くだけなので、今ではのぞみセンターのスタッフが仮設を回って教えているそうです。仮設がたくさんあるので、毎週のように教えに行っているようです。

 私だけでも40~50人位は教えたと思うので、石鹸デコパを体験した方は、今では何人くらいになるのでしょう!

 今や、山元町仮設住宅ではどこの家にもこの石鹸が置いてあるのでは?と、想像すると嬉しくなります。

 来週からまた東北に行きますが、今回は石鹸デコパと、トートバッグデコパ、タオル人形、タオルドレスを作りに3箇所を回ってくる予定です。今回も皆さんに喜んで頂けたら嬉しいです。

 

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ほっとすぺーす麻生七周年

2012年11月04日 | ほっとすぺーす

 土曜日、無事にほっとすぺーす麻生の七周年行事を終えることが出来ました。

 ご協力頂いた皆様、来て下さった皆様にお礼申し上げます

 盛況!とまでは行きませんでしたが、皆さんと楽しいひとときを過ごすことが出来ましたこと、感謝しております。

         

「絵手紙体験教室」   

   

    「クラリネット・フルート・ビオラによる演奏」曲は『里の秋』『花は咲く』

    テーブルにはスタッフが作ったおいしいケーキの数々!(私が作ったスイートポテトはイマイチ!)

  

  Uさんによるアルトサックス演奏 『少年時代』『いい日旅立ち』など

                        

 展示物。外にはたくさんの小物を並べて売りました。私の作ったゴボウ茶は完売!    

 

 私的には、大学に合格したT君が来て、「今度ほっとを友だちと使おうかな」と言ってくれたことや、教え子のお母さんのNさんが「今自分が関わっている障害のあるこどもたちを、絵手紙教室に連れてきたい」と言ってくれたこと。さらに、「リコーダーを教えて欲しい」、「編み込みの小物入れを教えて欲しい」との要望が出されたことがとっても嬉しかったです。

 というのも、今、ほっとの利用者が減ってきているからです。このままでは八周年が迎えられるか微妙なところです。スタッフはまだまだ元気なのですが、それでも疲れては来ていますし・・・・

 あるスタッフは、近所の方から「うるさい」というクレームが来たことをひどく気にしていました。でもそれは事実として受け止めて、対処していくしかありません。

 私は「歌声喫茶」は集会所で、「聖書を読む」は我が家でやるしかないかなと考えているところです。

 これからも、ほっとスペースをよろしくお願いします

 

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「ベーシックインカム」で白熱読書会

2012年11月01日 | ほっとすぺーす

 昨日の読書会の本は「ベーシックインカムは希望の原理か」(フェミックスブックレット2)

 それまで「ベーシックインカム」って何?・・・という状態の私でしたが、「こういう考え方で世の中を変えようと言う人がいるんだ!」と、まさに「目からうろこ」。

 皆さんはご存じでしたか?

 「働かざる者、食うべからず」「自分で働いてお金を稼いで一人前」・・・といった考えから脱却して、

 「全ての個人が、無条件で、必要な所得への権利を持つ」こと、それは「人を分断したり序列化したりしないで、基本的な生活を保障する」ものであり、「人間として尊厳ある生活を営むためのお金を、水や空気と同じように全ての個人に保障する」もの・・・それがベーシックインカム(BI)の考え方です。

「ええっ、それって生活保護とどうちがうの?」

「全ての個人にお金を上げるって、財源はどこから?」

「働かなくても貰えるって事は、怠け者を増やすって事にならないの」

「全てと言うことは、貧乏人だけでなく金持ちも貰うって事だから不公平にならないの」

 等々、初めは疑問や突っ込みたくなる点満載でしたが、読んでいくうちにBIが実現したら、今の日本が抱える若者や子どもの貧困問題やらシングルマザーの問題やら、たくさんのことに光が見えてくる気がしました。

 参加者一人一人が、こんなに熱く語り合ったのは久しぶりでした。そして、「誰もが安心して生きられる仕組み」にBIが有効だと参加者はみんな思うようになりました。

 次回はこれに反対する人も討論に加わってくれると深まって良いね・・・ということで、12月の読書会でもこの本を続けて取り上げることになりました。

 あなたも参加しませんか?

 

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