お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

最近の新聞記事から・・・

2010年08月23日 | 社会
 「百年の明日 ニッポンとコリア」という朝日新聞の特集の中で、「家族・第4部」が上・中・下の三回(8月18日~20日)にわたって歌手の沢知恵さんとその家族のことが詳しく取り上げられていました。

 知恵さんは、父親が日本人沢正彦さん。母親が詩人金素雲の娘で韓国人の金ヨンさんです。私はこの家族(知恵さんの下に妹が一人いたと思います)には会ったことはありません。でも、マスコミで何回か取り上げられていることもあって、その家族の激動の歴史はおよそ分かっていました。

 ではなぜこの家族に関心を持っていたかといいますと、実は正彦さんのお父さんと親交があったからです。

 正彦さんのお父さん、沢正雄さんは都立新宿高校の英語の教師でした。噂ではかなりの名物教師だったようです。
 私は新米教師だった頃、誘われてTCFというクリスチャン教師の会に参加するようになりました。その会の長が沢先生でした。事務局長は同じ新宿高校の信田勇先生でした。

 沢先生は教師歴も長く、信仰者としても素晴らしい方で教わることが多くありました。私はその頃、組合(日教組)から入会をしつこく勧められていて、迷って相談しましたら「私は組合には入らないと宣言しています。ただ、私に協力できることは何でもしますとお話ししてあります」と答えられたのが印象的でした。

 沢先生はまだ若かった私をかわいがってくださり、結婚の際には素敵なスプーンセットを戴いたり本などを送って頂いたりしました。

 ただ、その温厚な沢先生が、息子さん(正彦さん)の話しをされたときはとても悲しげで、韓国人と結婚してしまったと残念そうな顔で話されたのが今もありありと思い出されます。私は、沢先生ともあろう方が、韓国人に対して差別意識をお持ちなのかと不思議な気がしました。
 今回の新聞記事でも「正彦の両親も(結婚に)反対した」と記されていました。

 しかし今回の特集を読んで、沢先生は初めは反対だったかもしれないけれど、後には二人のことを許し、かつ誇りにさえ思っていたのではないかと推測しました。
 今回の特集で、正彦さんが、贖罪の気持ちで韓国との架け橋になられた偉大で、立派な方だということがよく分かったからです。

 「中」の記事に添えられていた正彦さんの写真は沢先生にそっくりでした。
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