お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

戦争を伝えるって・・・

2010年08月19日 | 社会
 今年の夏も、戦争関連のテレビをいろいろやっていますね。(「ゲゲゲの女房」も・・・)

 私が見た中では、NHKの「十五歳の志願兵」が心に残りました。
 学校が舞台だったせいもあるのかもしれません。主人公の父親の苦しさを思うと私まで苦しくなりました。内心では反戦の気持ちを持ち、生徒でもある息子を志願兵として戦場に送りたくはない、でも立場上それを表明できない苦悩・・・

 志願兵募集を知りながら、最初生徒達はほとんど応募しなかったけれど、学校にいる配属将校が演説でアジった結果、生徒全員が志願するという事態になりました!(この将校役が福士誠治クンで、ちょっといやでしたが、でも演技はうまかった!)
 このあたり、怖いですね。全体が同じ考えに向かって決起しているとき、個人の意見や思いは押しつぶされてしまうのがよく分かります。

 先生である父親は志願するといいだした息子をなんとか思いとどまらせようとしますが、そんな父親を身勝手と非難する息子・・・辛い場面でした!

 今の若者達なら、志願するのでしょうか?愛国心を問われたとき、どんな行動を見せるのでしょうか?・・・私は志願する息子を送り出したくないですし、志願させたくない。

 話は変わりますが、前に書いた「戦争を伝えることば」の本は、青山学院高等学校の入試問題が不適切と言うことで世間の非難を浴び、それがもとで行うようになったフォーラムがもとになっているというので、どんな問題だったのかとネットで調べてみました。

 その問題になった英文を全文読みました。さすが、青山の入試問題だなあ、レベルが高い!なんてことと、以前から平和教育をやっていたんだ!ということがまず驚きでした。

 問題とされたのは、沖縄の元ひめゆり部隊の女性が生徒達に体験を語って聞かせたのですが、それに対して聞く側の気持ちに「退屈だった」とか、「何の意味もなさない」とかの表現が入っていたことでした。確かにここを読むとどきっとさせられます。 まあ、入試問題としてはやはりまずい、不適切だと私も思いました。語り口がどうあろうと語ってくれた女性を軽んじているのは許せません。

 しかし、それでも、最後まで読んだ限りでは「非難囂々」に値する文章だとも思いませんでした。作者はどうしたら戦争の悲惨さを伝えられるかに心を砕いていたようですから。

 戦後65年。戦争を伝えるのはますます難しくなりました。
コメント (2)
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