評論家の加藤周一が亡くなったとき、私はSさんのことを思って胸が痛んだ。彼を尊敬し、彼の右腕となって働いていたようだったから。
Sさんは、これまで自分が編集したり、関わった本をよくくださった。中には面白いモノもあったが、殆どはカタイ本(加藤周一や清水眞砂子らの著作)で、なかなか読めなかった。軟らかい本は自分が出さなくても世にいっぱいあるから、自分は硬い本を出す・・・のだそうだ。
「これ、どうぞ」と、今日も本をくださった。
「戦争を伝える言葉」・・・発行日が2010年8月15日となっていた。はあ、終戦記念日に合わせたのですね。この本は読めそうなので、明日から行く京都への車中で読もうと思う。
年老いた両親と暮らすため、ここを引き上げて近いうちに郷里に帰ると言っていたSさん。ペンの生活から農業へはちょっと無理っぽいナア・・・
「年に一冊でも、出版の仕事を続けてくださいね。」と言うと「そうしたいですね」と笑っていた。
郷里で農業をするのには難問が・・・というので聞くと、車の免許を取らなくちゃ、ですって。そうですよね。田舎ほど、車は必需品。
頑張ってください!そして、これからもいい本を出し続けてください!(読ませて頂きま~す)