鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

東京都がカスハラについて対応マニュアルを作成すると聞いて思ったこと

2024-05-22 | Weblog

 21日熱海に出掛け、部屋でテレビを見ていたら、チャンネルは忘れてしまったが、テレビで「東京都がカスタマーハラスト対策について職員に対応マニュアルを作成している‥‥」といった報道をしていたのを聞いていて、東京都の職員が都民に対応していての話としては違和感を感じた。コンビニやレストランでお客と接している場合と東京都の職員が都民と接しているケースを同じカスタマーとして捉えるセンスが少し違うのではないか、と思った次第で、お役所がそんなセンスで納税者に接しているとしたら、話が違ってくる思いがぬぐえない。

 いまカスハラといってお客がコンビニの店員に対して横暴な言動をするのが問題となっている。回転すしチェーン店で卓上にあるお醤油などをがぶ飲みしていたりするシーンをネットで流して喜んでいたりしていたのに続いて、コンビニで店員が釣銭などを間違えたりした際に怒って難癖をつけ、店員に食ってかかるのを指し、ネット上で大きな話題を呼んでいる。数年前からセクハラ、パワハラなど性的なハラスメントや、会社で上司があれこれ部下をいじめるハラスメントとして順次世間で大きく取り上げられるようになり、その一環として様々なシーンで相手を罵ったり、やっつけるなどしてネットで大きく取り上げられるようになった。

 コンビニやスーパーなどでお客への応対がつっけんどんだからといって文句をつけたり、挨拶をしないから嫌味を言ったりして、なかには商品を投げつけたりする極端なケースも見られる。東京都がそれにならって職員が都民への窓口での応対での所作について、多くのケースを参考に応対マニュアルを作る、というのがニュースの要点だったが、その前に職員に対し、都民はカスタマーである、というのがひっかかった。誰が言い出したのか明らかされていないが、まず東京都民が東京都のカスタマーであるというののが疑問である。むしろ都民は都税を払っている納税者であり、決してお客、カスタマーだとは思ってはいない。東京都の役人の応対がいい加減であれば、「それなりの処置を取れ」とでもいうのは当然のことであり、決してハラスメントなんかではない。

 東京都の職員は コンビニ、スーパーの店員と同じではなく、都民に奉仕する公僕(PubliServant)であり、むしろ民に仕える役人である。民が心安らかに暮らし、日々を幸せに過ごすことができるように尽くすのが務めである。東京都に限らずいまの役所の職員は住民に対し、カスタマーであるとの認識など持っていないのが一番の問題ではなかろうか、。つまり、カスタマーハラスメントなど起きる状況の前にあるのではないか、というのが正直な感想で、まずは東京都はじめ全国の観光庁の職員らが住民に対してどんな思いを持って日々の業務を行っているかの調査から始めるべきではなかろうか、と思った次第である。東京都はカスハラ対策を条例化する意向のようだが、その前にまず役人の意識改革を進めてもらいたいものである。

 つまり、まずはお役所の職員が住民へ奉仕をどう考えているのかを掴んだうえで、日々の業務の進め方を初心の公僕精神を職員に徹底していくことがいま一番求められていることではないだろうか。

 

 

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