鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

世界終末を予言したマヤ暦を楽しめるのは世界が平和である証拠

2012-12-22 | Weblog
 21日はマヤ文明が世界終末の日と定めた日で、朝からテレビは面白おかしく報じていた。21日といっても早く始まる日本からみれば22日の夜にならないとその日が終わらない太平洋の島々まで世界は広いのだが、テレビはそんなことはお構いなく、いまにも世界は消滅するといわんばかりの感じ。マヤ文明といえば、この春から夏にかけての世界一周クルーズでグアテマラに寄港した際に聖地を訪れ、2日かけて探索してきただけに単に風評とはかたずけられないものがある。
 マヤ文明はいまのメキシコとグアテマラの山間部に栄えた古代文明で、世界一周で訪れた聖地はグアテマラのプエルトケツアルから飛行機で2時間くらい北へ向かったメキシコとの国境近くのティカルというところだった。森林のなかの国立公園のなかにあり、銃を持った守衛が警備する門をくぐって入り、ホテルのレストランで昼食を摂ったうえで、徒歩で遺跡のある一角に向かった。公園のなかは住居らしきものもあり、人が住んでいる気配はあるものの、外から入ってくる観光客はあらかじめ申請された人だけで、だれもがぶらりと訪れるようにはなっていないだけに貴重な古代文明に触れる思いがした。
 いまでもグアテマラ政府が世界各国からの寄付金を募って、学術調査を兼ねた発掘作業を進めており、全容は毎年変わってくる、という。年に訪れる観光客はたかだか10万人というから、いまだに知られざる聖地といってもいいだろう。マヤ文明は5215年の歴史を持つといわれているが、1300年前にティカルの人口は7万人で、当時の世界でも有数の都市だった、という。巨大な石を積み上げた神殿は厳かな雰囲気を漂わせていて、頂上近くの石段から眺めたティカルの森の眺めは絶好だった。
 ホテルのみやげ物店で、マヤ文明の暦を描いた陶製の皿や皮製の飾りなどを売っていて、一緒に行ったツアー客がその意義を貴重なものである、と説明していた。その時は飾りのカレンダーを買ってきたが、世界終末の日が今年にある、とは聞いてなかった。
 そんな思いをしただけに2012年12月21日がマヤ暦の終末の日である、と聞いて妙な親近感が湧いてきた。しかもこの12月21日は期せずして、小生の誕生日でもあったので、余計に感慨深いものがあった。
 テレビではマヤ暦では仏ビュガラッシュ村が世界で唯一生き残る場所として予言されていて、大勢の観光客が詰めかけている、とも報じていた。メキシコのユカタン半島にはいつもの2倍の観光客が訪れている、とも報じていた。
 そんななかで中国では世界終末の噂を流したとして、1300人以上もの宗教組織が当局に拘束された、というから理解しがたい輩のいる不可解な国である。一方、ロシアのプーチン大統領は「45億年後に世界は滅びる」と語ったというし、メキシコ政府は「新たな暦が始まるだけ」としている、というから、やはりおとぎ話だった、ということになる。それだけ世界は平和である、という証拠なのだろう。
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