prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「海魔陸を行く」

2005年07月29日 | 映画
1950年製作の、漁師に捕らえられたタコが酢ダコにされる前に脱出して陸を横断して海をめざすという荒唐無稽な話。
タコにどんな芝居をさせているのかというと、フツーのタコがどんと置かれてぐにゃぐにゃと動いているだけ。それからタコの台詞(?!)を徳川夢声がアテて、強引にストーリーを運んでいる。
冒頭の海の生物たちの記録映像は、ネコザメがサザエを殻ごと噛み砕こうとするカットなど、半世紀前としてはずいぶんよく撮れている。

線路をタコが渡ろうとしているところに列車が来る場面、間一髪助かったタコはぴくとも動かず、どう見ても干物になりかけている。
撮影の時、タコが動かないものだからヒロポンをうったというが、画面で見る限り効いている感じではない。雨がふって濡れてなんとかもぞもぞと動くが、同じタコなのかどうか。たぶん、撮影中に死んで食べられたタコも多いだろう。

しかし、コレ何のつもりで作ったのだろう。続編まで作られたというのだから、一応興行的に成功したはずだが、何が売り物だったのやら。



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