prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「アンダー・ザ・ドーム」

2014年04月08日 | 海外ドラマ
スティーブン・キングの原作は未読。ただし、こういう終わり方ではないだろうとはわかる。
なんでもドラマの視聴率が良かったので、シーズン2を作るべく原作の結末をそのまま採用しないでその手前くらいのところでとりあえず幕を下ろしたということらしい。
製作総指揮をキング自身がつとめているのだが、日本語版で全四巻ものボリュームがあるのにさらに続きを作ろうというのだから恐れ入る。
「一人だけの軍隊」のラストで死んだランボーが映画化では死なず続編がえんえんと作られたみたいなことになるのだろうか。

最近のアメリカの連続テレビシリーズはとにかく次にひっぱろうとしてなんだかモヤモヤしたところで終わること多い。

突然アメリカの平凡な田舎町チェスターズ・ヒルが透明なドームに覆われ、外部と完全に遮断される。もともと閉鎖的なコミュニティがさらに隔離され支配する者支配される者がそれぞれ抱えたダークサイドが表に出る「蠅の王」風ドラマと、ドームを作った何者かとのファースト・コンタクトテーマとが平行して描かれていき飽きさせない。

街の実力者ビッグ・ジムと偏執狂的なその息子ジュニアがそれぞれ邪悪さとともに互いの愛情と理解とを育てるかのように見えるドラマのねじくれた展開など、連続ドラマの長さをかけないと十分に描けないだろう。

ドームを作った何者の意思がまるでわからないところ、ドームが待ちの人々の隠された欲望や願いを現実化したり予言したりするあたりは「ソラリス」や「ストーカー」といったタルコフスキーSFを思わせるところがある。

もちろん続きは見たいけれど、ちゃんと着地するのか心配。



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