prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

オーファン・ブラック 暴走遺伝子 シーズン1

2015年01月23日 | 海外ドラマ
自分と同じ顔の人間が飛び込み自殺する、というオープニングのつかみが最高で、続いてどんどん自分が増殖していくあたりの展開も好調。ただ「俺俺」みたいに不条理劇式に自我が分裂していくわけではなく、遺伝子操作による結果であることがわかってくるのがまた今風。テクノロジーの進歩によって、人間性とか自我といった近代社会の前提になっている概念が解体されていく時代にいかにも即したエンタテインメント。

六種類以上(もっと増えそう)な同じ顔の役を扮装を変えて演じ分けるタチアナ・マズラニーの演技が見もの。一見していわゆる一般的な白人とは違う感じなのが、役柄によく合っている。ウクライナ・ポーランド、ドイツ、オーストリア、ルーマニアの血が混ざっているというカナダ人。カナダにはスターリンから逃れてきたウクライナ系の人が多いというが、先祖の一人がそうなのだろうか。

製作もカナダとアメリカBBCとの合作という混血ぶり。カナダのトロントで撮影されているせいかちょっと一般のアメリカ製ドラマと雰囲気が違う。もっとも最近はアメリカを舞台にしてもロケは外国ということが珍しくはないが。

あまりに大勢同じ顔の人間が入り乱れるのでストーリーがわかりにくくなったり、役名とどんな役だったか結びつかなくなったりするのはちょっと困った。ガイドが欲しいところです。



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