なんかこう、見ちゃおれんという感じ。
ヒロインがIQ200という設定がすでになんだかなあで、IQの数値は現実的には160位が上限で、小学生が1億万個とか言ってるみたいな言葉の上で大げさにしているみたい。
あと、頭がいいというのを表現するのにテレビ番組の東大王みたいに雑学知識の正確さを見せるという描写の発想もあまりに貧困。
呪いの類いを科学的でないと否定するのも、オウムの信者で一流大学の理科系卒がごろごろしていた事実からしてセンスが古い。
怪しいを通り越してインチキそのものにしか見えない祈祷師も、気取り屋でやたら馴れ馴れしいネットマニアっぽい男などセリフも芝居もひどすぎて笑うこともできない。
原点に帰って今となると古めかしいガジェットになっているVHSテープを再生して見ると呪いが感染するという趣向に戻したのはいいし、再生される映像で貞子の視点で井戸から出てくると今いる建物が外から見える、つまり再生される場所が変わるたびにいちいち映像の内容も変わるというのはなかなか怖いが、それ以上発展しないで貞子が迫ってくるわけでもないのでどうにも中途半端。
代わりに白塗りのオヤジが迫ってくるのには当惑する。
呪いで死ぬあたりもパンチが効かない。初めの「リング」で口を思い切り不自然にくわっと開けて死んでいるといった程度の工夫もしていない。