メインになるB-potというのは、amazonなどの持ち主の好みをもとにしたオススメ機能とスマホの中毒性とfacebookのトモダチ申請機能とを併せ持っていて、ペットのようにいつでもどこにでもついてまわるガジェット。
それを開発して展開する会社の副CEOのプレゼンはまるっきりジョブス風といった具合に、IT社会の種々相を上手にまとめているわけだが、その中で主人公の少年のところに届いたB-botにバグがあってトラブルを起こすと共に出来合いの“トモダチ”機能とは違う本当の友達になっていく話。
原題はRon`s gone wrong(韻を踏んでるわけね)。
ただfacebook式の友達機能に対する違和感はわかるけれど、ではどういうのを本当の友達というのかというのを定義づけて具体的に示すとなるとかなり難しく、思いやりを示すのと大きなお世話との違いとなるともっと難しく、何だか釈然としない。
クラウドサーバにアクセスするのにわざわさ物理的にサーバに侵入したり、サーバ全体の電源を落としたりするクライマックスはいささか強引。
3DCGアニメを作る人たちがそんなことを心得ていないわけもなく、わかりやすくするための割り切りだろうが、そこまでわかりやすくすることもないのではないか。
悪役が個人データを収集して利用することと株価のことしか頭にないのもちょっと分かりやすすぎ。
昔の「ショート·サーキット」みたいにバグのあるロボットの方がいわば人間味があるといった図式の作りなのだけれど、ヤボを言えばバグっていたら動かないだけではないかな。
キャラクターたちに人種的多様性を配慮しているのが一目で見てとれる。特にインド系が多い印象。