prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「半世界」

2019年03月06日 | 映画
稲垣吾郎が代表する炭焼きの世界と、長谷川博己が代表する自衛隊が出て行くような世界がそれぞれあって、いうのがタイトルの半世界の意味なのだろうが、小さい世界と大きい世界の対照というのか、表裏一体なのか必ずしも世界観がきっちり説得的に描けているかというと首を傾げたくなる。

阪本順治としてはゲバラや金大中や北朝鮮(と名指しはしてなかったが)の侵攻などの大文字の世界を描いてきたのを踏まえた上でそれともうひとつ小さな世界との対照に踏み込んだのかもしれないが、炭焼き周辺などそれ自体ミクロコスモスになりうるモチーフだと思うのだが(実例として「ニッポン国古屋敷村」)、それほど映像して強く世界の感覚が出ていない。

稲垣吾郎が落ち着いた感じで炭焼きの世界に溶け込んでいたのは良かった。池脇千鶴の童顔のままのおばちゃん感もいい。長谷川博己のアクションシーンが体技とはまた別に今一つで、アクション演出は相変わらずよさそうであまりよくない。

「半世界」 - 公式ホームページ

「半世界」 - 映画.com

3月5日(火)のつぶやき

2019年03月06日 | Weblog