prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「エタニティ 永遠の花たちへ」

2019年03月04日 | 映画
監督のトラン・アン・ユンはベトナム生まれとはいえ、ベトナム戦争を逃れてフランスに移って育った人だからベトナム系フランス人、それもヨーロッパ的インテリの教養人というのがデビュー作「青いパパイヤの香り」からの印象だった。
それが最も完成した形で結実したのがこの作品ということになるだろう。

とにかく撮影・美術・衣装の美的完成度は圧倒的でスローモーションを挟みながら流麗な流れを崩さず簡潔なスケッチを重ねナレーションであらかじめ決められたことのように人生を綴っていくスタイルは、キューブリックの「バリー・リンドン」を思わせたりした。

大きく違うのは主人公が女性であり、夫や子供たちの一部を先に亡くしながら次第に大勢になっていく家族の背景に退いていくという構造になっていて、人生の初めや終わりといった句読点をそれほどはっきり打たず、幸福な場面も不幸な場面も区別しないでひたすら美しいというあまり例のない作り方。
それだけ淡々としているわけでもあって、やや眠くなるが。

「エタニティ 永遠の花たちへ」 - 公式ホームページ

「エタニティ 永遠の花たちへ」 - 映画.com

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