prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ハイ・フィデリティ」

2016年08月15日 | 映画
ジョン・キューザック扮する主人公がレコード店で働いている音楽オタクで、一応次々と彼女はできるのだが、ことごとく振られてしまうという男で、なんで自分を振ったのか元カノたちに聞いてまわる、というのが主筋。

そういうことをするから振られるのだ、と思う一方で、これだけ女性たちを気にかけるからけっこう嫌われはしない、という気にもなる。
原作の記述をセリフに起こしたものだろうが、ひんぱんにカメラ目線で今考えていることを喋り倒すところで自意識過剰気味な性格がよく出た。

High Fidelity=ハイ・ファイというとレコードの録音の音質を真っ先に思い浮かべるのだが、Fidelityというのは忠実・貞節といった意味で(だから原音に忠実といった意味になる)、内容はレコードと男女関係と両方にひっかけている。

スティービー・ワンダーなんてダサいアーティスト聞くなとレコードがあるのに売らない傍若無人な店員役でジャック・ブラックが出演、2003年の「スクール・オブ・ロック」でブレイクする3年前ということになるが、キャラがほとんど同じなのに笑ってしまう。珍演と見せてクライマックスではすこぶるまともな歌を聞かせるのがあちらの役者の底力でもある。

ふんだんにかかる一世代以上前の音楽の魅力も大。





8月14日(日)のつぶやき

2016年08月15日 | Weblog