prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「武士の家計簿」

2010年12月13日 | 映画
横流しされた御助け米にどういうわけか視力検査に使うランドルト環そっくりの一部が欠けた黒い丸が描かれていて、その次のシーンで閉じた扇子を片目の前に立てて視力検査の格好をしているあたりや、堺雅人とその息子が家の中でも裃を着ているあたりは、森田芳光独特のデフォルメ感覚が出ているが、全体としては時代劇の型を重視した作り。

収入が多くならない状態でどうやりくりするか、というテーマはいかにも今日的。森田監督の前作「わたし出すわ」では調子よく収入が増える状態を描いていたのと、意識したのかどうか対になっている。
本当は入るのを増やすのと出るのを制するのと両立していないといけないのだが。
(☆☆☆★)


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