prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「 我らを悪から救い給え Deliver Us From Evil」

2010年03月05日 | 映画

10年に50人以上のカソリック教会に通う子供たちに性的虐待をしていたオリバー・オグレディという神父にはじまって、それを隠蔽してきた上層部を告発したドキュメンタリー。カソリック教会全体では、推定10万人というとんでもない数の犠牲者を出しているという。
オグレディはアイルランドに送還され、以後現在まで行方不明。
バチカンが重い腰をあげて対応したのが、賠償金の額がとんでもない数字になったせいというのも、殺風景な話。

犯行を知った父親が「殺してやる」と言ったら、父親を殺人犯にしてはいけないとかえって娘が口を閉ざしてしまうなど、痛ましい。

それにしても、偏見か知らないが、なんでキリスト教って処女懐胎なんて荒唐無稽な話を押し付けるのか。頭から女は男に従うものと決めていたり、なんか性的な歪みを感じるのですけどね。

まったくの余談だが、「バリー・リンドン」で「バカめ、オグレディなんてアイルランド名前の大使がいるか」なんてセリフがありましたね。名前ですぐアイリッシュだとわかる名前らしい。