prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ヴィトゲンシュタイン」

2006年12月04日 | 映画
手近にあるヴィトゲンシュタインの「論理哲学論考」をめくったら、映画にも出てきたバートランド・ラッセルの「序文」が、「序文」にもかかわらず後半に収められている。
映画だと「序文のおかげで売れたんだ」なんて言われているのが、なんだかおかしい。

哲学書というのは難しいに決まってるのだけれど、これはもうなんだか高等数学の数式を見せられているようで、ひとっつも意味がわからない。それで伝記(?)映画を見ようっていうんだから自分でもなんでDVD借りたのかよくわからないくらいだが、黒バックに原色の衣装や装置を置いた活人画風の画作りにひっかかったのかなと思う。
フレドリック・ブラウンの「火星人ゴーホーム」に出てきそうな緑色の火星人なんて出てきて、口が悪くやたらと話をまぜっかえす。

「語りえないことについては、沈黙しなくてはいけない」という有名な結語に対しては、家族がナニわけのわからないこと言ってるんだか、とつっこんだりしているわけで、なんとなく、著書をえんえんと講義されるようなの想像していたが、別にヴィトゲンシュタインの思想の絵解き(なんてこと、できるのか)というわけではない。
わかる人が見れば別か知らないが。

監督はホモでエイズで死んだデレク・ジャーマン。



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