prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「火火」

2006年07月07日 | 映画
陶芸家というと気難し屋の代名詞みたいな印象があるが、そういう母親を持った息子が辟易しながら自分も陶芸の道に進むユーモア混じりの前半は田中裕子が好演だし、陶芸の描写に腰が入っていて楽しめるが、息子が白血病に犯されてからの後半は、どうかすると骨髄バンクの宣伝映画みたいに見えたりしてしまう(骨髄バンクができるまでの実話でもあるのだが)。

骨髄を提供する方(ドナー)だって入院して手術に近い処置を受けなくてはいけないし、下手に途中で降りたらもっと患者にとって致命的になる(骨髄をいったん放射線で殺してから移植するので)、といったことを一応知っているので、ではちょっとドナー登録しましょうという気にはならない。映画の評価とは一応別にすべきだろうが。

黒沢あすかの妹弟子が緊張しすぎて突然ぶっ壊れたようになる身体表現が面白い。
(☆☆☆★)



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