「太陽」公開前に、ちょっとソクーロフのおさらいを始める。
築130年の日本家屋の畳の目のひとつひとつ、そこに一人暮らししている婆さんの質素な食事や針仕事などを、それこそ舐めるようにというか、ほとんど手でなでまわしているように撮っている、。
ラスト近くのお辞儀の姿勢の美しさに惚れ惚れしたら、監督も同じらしく、また見せるといった調子。
時間が流れるのが遅い、というのとも違って、横板にトリモチというか、べたっとへばりついて流れようともしない。ぐらっと眠くなるというか、意識がマヒしかけて回復すると、目の前が突然開けたような気になったりする。