WALKER’S 

歩く男の日日

愛がすべて

2009-09-08 | 演奏会
 吹奏楽の演奏会のアンコールにはほとんど期待しない。自分にとってはどうでもいいような聞きたくない曲が演奏されることが多いからだ。でも、今回のアンコールは涙ものだった。これ以上はないといっていいほど懐かしい曲が流れてきた。「愛がすべて」といってもおそらく40歳以下の人は全く判らない、ぴんと来ないと思う。スタイリスティックスというグループなどまるで聞いたこともないはずだろう。でも、この曲は、今や、ほとんどの日本人にとって耳なじみがあるはず。木村拓哉さんのギャツビーのコマーシャルに使われていたのがこの曲。このコマーシャルを初めて見たときもものすごく懐かしい思いだった。というのも、ぼくが大学時代最も多く演奏したのがこの曲か、「フランダースの犬」だったから。この2曲は依頼演奏の定番だった。この曲が発表されて大ヒットしたのが1年の時、依頼演奏で使うようになったのは2年生になってからだと思うけれど、4年の終わりまでレパートリーからはずれることはなかった。依頼演奏は年に30~40回、1回の依頼で複数回演奏するのが普通だから、おそらく100回はこの曲を演奏したはずだ。ぼくたちが演奏したのはミュージック8の楽譜、演奏しやすい、判りやすいアレンジになっていたけれど、見方を変えれば平板でちょっとつまらないアレンジだったとも言える。それに比べて今回の岩井先生のアレンジは、サックスとフルートがソロやアドリブ風のオブリガートを掛け合う最高に格好いいアレンジになっている。一度でいいからこういう格好いいアレンジで演奏したかったと思う、ラッパの人たちは異存があるかもしれないけれど。