WALKER’S 

歩く男の日日

26日目 5月19日

2009-07-29 | 09年四国の旅

 6:01
26日目が始まる。昨日と違って今日はほとんど平地を歩く。距離は41kmほどだけれど、札所が9ヶ所もあるので、相当ハードな行程になる。4時までに宿に入ることは難しい。
 本山寺の納経の時間に遭わせて、5時54分に宿を出る。財田川の右岸(上流に向かって)の道は初めて歩く、遠回りだけど赤線がついているし、四元さんも歩いたし、花も咲いている。


 6:18
行く手にこれから向かう本山寺の五重塔が見えてくる。ちょっと幽玄な雰囲気もある。


 6:35
前の写真ではほとんど見えていなかったけれど、肉眼ではあれくらい遠いところに見えている方が雰囲気があっていい感じに見える。橋を渡ればすぐ山門が待っている。


 6:38
宿から4.6kmを44分で到着。初めて歩く道だから比較はできないけれど、時速で計算してみると、2分くらいの遅れだった。調子は全然悪くないけれど、まだ身体が充分起きていないのかもしれない。昨日のことがあるから、今日は積極的に体を動かしたいとは思っている。
 境内には、昨日観音寺でいっしょだった夫婦の歩きの人や男性もみえる。この横の一富士旅館に泊まったようだ。そして昨日はここの納経時間には間に合わなかったというところだろう。少し早く着きすぎた、お参りが終わって納経が始まるまで10分以上待つことになった。納経所の横には噂に聞いていた新しいトイレがあった。いつも山門の横のひどいトイレを使っていたから、その差の大きさにちょっとびっくりする。ここで水の補給もできる。


 7:13
7時8分に本山寺を出発、一富士旅館の横を通って国道に出てくる。11号を歩くのは2日前新居浜から旧土居町を歩いて以来になる。


 7:18
この前で歩きの男の人に追いついた。やはり、一富士旅館を出たと思われる。今日は善通寺宿坊に泊まると言っていた。ぼくは坂出まで行くと言ったら、目を丸くしていた。


 7:38
昼食用のパン一つ購入。


 7:45 高瀬町
本当は肩の所に(旧)のシールが貼られていなくてはならない。豊中町、高瀬町、三野町、山本町、詫間町、仁尾町、財田町が2006年に合併して、現在は三豊市になっている


 7:46
高瀬町に入るとすぐ池沿いの脇道にはいる。地図に赤線はない(少し遠回りになる)けれど、遍路標識はしっかり立っている。国道より静かで歩きやすく安全。


 8:03 香川西高校
甲子園にも出場したことのある野球の強い高校。でもこのところ香川県の高校はなかなか甲子園で勝てない。香川県の高校野球連盟ではかなり深刻な問題になっているという。


 8:59 俳句茶屋
ここに来ると、四元さんが詠んだ俳句「秋日和 頭をひねる 俳句茶屋」を思い出す。彼女の俳句の中では特によくできた一句だと、素人ながら思う。


 9:00 弥谷寺
本山寺から11.3kmを109分、例年より1分早いベストタイムで到着した。ちょっと意外だった。途中で二人追い抜いたのが影響しているかもしれない。


 9:15
本堂から下りてきたところにある道標、その下には「白方へ(へんろみち)」と書いてあるから、たぶん別格18番海岸寺へ下りていく道だと思われる。昨年は17番神野寺に先に行ったのでこの道は歩かなかった。でも一度は歩いておきたい道。


 9:44
弥谷寺は山門から本堂までものすごい階段を登らねばならないし、大師堂へは靴を脱いで上がるので、普通にお参り、納経をするだけでも相当時間がかかる。ベンチで軽食を摂ったりもしたので、再び山門に戻ってきたのは39分後のことだった。9時39分に次の曼茶羅寺に向かう。いつもは出釈迦寺に先に行くけれど、今年は納経するので順番通りにお参りする。


 10:11 曼荼羅寺
弥谷寺から3.3kmを32分で到着。弥谷寺から曼茶羅寺までの記録はないけれど、時速で換算してみると、2分くらい遅かったようだ、ただ昨年よりは2分くらい早かった。昨年のこの区間の歩きは最悪だったから少し意識しながら歩いたけれど、思ったほど早くはなかった。
 バスツアーの団体がお参りを終わって引き上げるところ、当然納経は終わっている。


 10:31 出釈迦寺
曼茶羅寺から500mを6分かかる。この道を登るのは初めて。バスツアーの人たちといっしょに山門をくぐる。そして、お参りを終えて納経所に行くと、団体の納経が始まったところだった。まあこういうこともあるでしょう。休憩はしなかったのに27分もかかってしまった。10分以上待ったことになる。でも、ぼくが納経帳を出したとき墨書してくれる女性が「長いこと待たせてごめんなさいね」、と言ってくれた。気分は晴れやかだった。
 納経所の壁面に、家田さんと住職が並んでいる写真が飾ってあった。


 10:40 我拝師山と捨身ヶ嶽禅定
今年もこの聖地は仰ぎ見るだけに終わってしまった。いつになったら登れるのだろう、それだけの余裕を持って巡れるのだろう。


 11:14
ぼくの好きなへんろ道の一つ、正面にうっすら讃岐冨士が見えている。


 11:23 甲山寺
出釈迦寺から2.6kmを25分、例年より1分早いベストタイムで到着した。パンの消化も完全に終わって動きはますます良くなってきたようだ。バスツアーはまだ到着していない、ぼくの納経が終わった頃ようやく到着、そうそう待たされてはかなわない。


 12:00
7回目にして初めてカタパンを確認、定休日だったけど。もう御影堂のすぐ手前だから周りのものは全く目に入っていなかったということなのでしょうか。


 12:01 善通寺
写真は御影堂の山門、善通寺はめちゃくちゃ広いので大師堂(御影堂)からお参りさせて頂く。そして納経所も御影堂の方にあるので、本堂でお参りする前に納経も済ませる。ちょっとルール違反だけど、歩き遍路にとってこの距離を往復するのは辛い。


 12:19 赤門と五重塔
納経所は若い女性で、すごく丁寧な文字で墨書してくれた、88ヶ所中一番判りやすくきれいな文字、さすが善通寺、と意味なく感心することしきりだった。五重塔は何枚も写真を撮ったけれど、これはというものは1枚もなかった。


 12:28
以前はこんなにたくさん遍路シールはなくて、何回も行き過ぎてしまった。意識しないと入りづらい道だった。今でも、ぼんやり歩いていたら行き過ぎてしまうことは普通にあるのかもしれない。


 12:32
土讃線の下をくぐる。頭のすぐ上を線路が走る。


 12:52 金倉寺
善通寺から3.4kmを32分、例年より1分遅れで到着した。まあ誤差の範囲。この時間歩きの人は見られない。歩きの人は善通寺から出た人がほとんどだから、午前の早い時間にここを通り過ぎてしまう。休憩所に流し台があって水を補給することができる。お参り、納経を含めて35分の休憩、1時27分に出発。


 13:21 善通寺金蔵寺郵便局
88ヶ所の二つの名前がついたありがたい郵便局。百円玉20枚をおろす。明日の札所は5ヶ所だけれど明後日の5ヶ所の分もまとめておろして、これで郵便局に入るのも最後になる。


 14:03 道隆寺
金倉寺から3.9kmを35分、例年と同タイムで到着した。先ず、納経所の前にある冷水器でたっぷり水を頂く。お参りを終えて、納経所に入る前にまた一口二口、各札所で手持ちの水を飲んでいるけれど、それくらいでは足りないほど渇ききっているという感じ。休憩なしで2時18分に出発。


 14:52 丸亀城
道隆寺からここまで男性一人、女性一人を追い抜いた。女性は地図を広げながら立ち止まったりしているので、少し迷っているような感じだった。県道33号に出る道が判らないと言ったので、突き当たりを右に折れれば出られると教えてあげる。


 15:00
土器川に架かる蓬莱橋から見る讃岐富士が、最も大きく美しく見える。右側を歩けば欄干が邪魔にならずに済んだけど、橋を渡ったところにあるコンビニが左側にあるので歩道のない左側を無理矢理歩くようになってしまった。


 15:01
今日の宿は夕食付きで予約しているので、かりんとう一袋だけ購入。


 15:18
宇多津のシンボルは瀬戸大橋、ゴールドタワー、それにこれから向かう78番郷照寺。


 15:34 郷照寺
道隆寺から7.2kmを65分、例年より1分早いベストタイムで到着した。意外なくらい身体がよく動いている。水の補給が効いたかもしれない。納経は若い女性がしてくれた、とても愛想がよく終始にこにこととても感じがいい。実は、ぼくは88ヶ所中この郷照寺が最も嫌いだった。というのも、このお寺には腰掛けるところが全くない、歩き遍路に最も優しくないお寺だという認識しかなかったけれど、納経所での応対で印象が一変してしまった。


 15:57
坂出のシンボルは瀬戸大橋、瀬戸大橋の香川県側はすべて坂出市域に架かっている。この少し先の所で野宿遍路を追い抜いたけれど、この人がものすごいスピードで、逆に追い抜かれそうになった。あれだけの荷物で6.3km以上のスピード、上には上がいるということをまた見せつけられた。


 16:25
 今日予約しているみき旅館には4時13分に着いた。郷照寺から3.1kmを29分、野宿遍路さんと競争みたいになったので例年より1分早いベストタイムだった。着いたはいいけれど、女将さんが出てきて、今日は泊められなくなったという。別の旅館にお願いしてあるのでそちらに行って欲しいという。なんだか狐につままれたような感じ、有無をいわせない感じでその旅館の場所を教えて貰う、でも要領を得なくて再び戻ると、車で送ってくれる。最初からそうしてくれればいいのに。
 ということで、三中井ビジネスホテルに初めて泊まることになった。料金はみき旅館と全く同じで、2食付き5000円、夕食付き4500円、素泊まり3500円。部屋は確かに古い感じはするけれど、掃除は行き届いているし布団もきれいで言うことない。食事はボリュームたっぷりで味も最高だった。女将さんの応対もすごくいい。名前はビジネスホテルだけれど和室で部屋にバスルームはない。偶然だけれどまたいい遍路宿を見つけてしまった。みき旅館は今まで2回断られたから、来年からはこちらに先ず予約を入れることにする。

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