万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮のスポークスマン化する韓国

2012年12月14日 11時17分15秒 | アジア
北の変化「教えてあげたかった」…韓国報道官(読売新聞) - goo ニュース
 先日、周辺諸国の裏をかくように、ミサイル発射を敢行した北朝鮮。不意打ちを食らう形となった背景には、ミサイルの発射台からの取り外し情報に基づく、韓国による”打ち上げ延期”の観測がありました。

 韓国政府発の情報が、北朝鮮を利した格好となったわけですが(否定も肯定もしない黙認の上での延期示唆とも…)、韓国報道官は、ミサイルが再設置されたこと把握しながら、”教えてあげたかったができずに残念”と弁明しているそうです。日米とも、自身の衛星情報から再設置を把握していた可能性はありつつも、結果としては、韓国政府は、北朝鮮の策略に加担することになったのです(少なくとも、訂正情報の発信を急いだ形跡は見られない…)。韓国政府は、真っ先に、自国内部における北朝鮮の工作活動を疑うべきなのですが、この事件に続いて、韓国政府は、”北朝鮮が、近々、核実験を行うとの見通しが強まった”とも公表しています。この見解も、よく考えてみますと、北朝鮮の意向を、韓国政府が代弁しているかのようです。つまり、北朝鮮は、韓国政府を通して、核実験計画を公表したかの如くです。これではまるで、韓国は、北朝鮮の協力者、あるいは、スポークスマンと化したようにしか見えません。

 これまで、北朝鮮に対しては、日米韓が連携して対峙する構図によって説明されてきました。しかしながら、今回の一連の動きを見ておりますと、韓国は、密かに、中国・北朝鮮側の陣営に組み込まれつつあるのかもしれません。北朝鮮と同様に、挙動不審な韓国に対しても、警戒を怠ってはならないと思うのです(そして、自国内部の北朝鮮工作員にも…)。

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コメント (2)
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