万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

ワクチン接種は緊急停止すべきでは?

2021年03月12日 11時58分18秒 | 日本政治

 新型コロナウイルス・ワクチンの接種が始まり、副反応の報告も相次ぐようになりました。本日も、男女12人に重いアナフィラキシーショックが発生したとの報道があり、田村憲久厚労相も、諸外国と比較して副反応の発生率が高いとする見解を示しています。同報道を受けて、国民の間ではワクチン接種に対する不安が広がっているようです。

 

 接種時にあっては、計37件に上るアナフィラキシーショックのみならず、発熱、倦怠感、頭痛、関節痛といった他の副反応も数多く報告されていることでしょう。日本人にあって比較的高い率で副反応が発生する要因としては、ファイザー製のワクチンは日本人の体質合わない、あるいは、日本人の体格に比して一回の投与量が多すぎる、といった指摘があります。後者であれば、量の調整という方法で改善できるのでしょうが、前者が原因であれば、同ワクチンの接種を続けることには看過できない危険が伴います。遺伝子レベルでの違いが副反応を引き起こしているとすれば、添加物を含めたワクチンの全成分を精査し、全面的に見直す必要があるからです。

 

 ワクチンの危険性は、今般、接種時において具体的な副反応が多数発生したことで、はじめて目に見える形で強く国民にも意識されることともなったのですが、同ワクチンには、本部ブログでも指摘してきたように中長期的なリスクがあります。接種時の副反応、並びに、ワクチン関連疾患増悪や抗体依存性免疫増強、あるいは、変異体に対する反応低下等のリスクについては、他の従来型のワクチンにもあるのかもしれませんが、遺伝子ワクチンには、それ固有のリスクが潜んでいます。体内におけるmRNAの行方、幹細胞や生殖細胞の逆転写酵素の問題、シンシチン蛋白質や他の同族蛋白質へのダメージ、脂質ナノ粒子の問題など、様々な潜在的なリスクがあります(自己免疫系疾患、全身の炎症反応、癌の発生、未知の疾病…)。これらのリスクは、全ての接種者が負うこととなりますので、長期的に見れば、アレルギー体質を有する一部の接種者においてのみ現れる副反応にもまして深刻なように思えます。

 

 今般のアナフィラキシーショックの報告は、短期的なリスクの重さを知らせる結果となったのですが、一方、菅政権は、今夏における東京オリンピック・パラリンピックの開催に同政権の支持率アップを期待し、何としても、ワクチン接種プロジェクトを推し進めたい模様です。この方針、国際公約であるかもしれず、IOC会長の続投を決めたばかりのバッハ会長も、同大会開催を実現するために中国製のワクチンをIOC予算で提供する方針を発表しています。菅政権が頼みの綱とする’支持率’とは、日本国民ではなく、同政権を支える国際勢力なのかもしれません…。何れにしましても、日本国政府の基本姿勢は、’オリンピック・ファースト’のようにも映ります。

 

 こうした中、ヨーロッパ諸国では、アストラゼネカ製のワクチンの接種を中断する動きが広がっています。イタリアでは、二人の男性がワクチン接種後に死亡し、オーストリアでは、多発性血栓症を発症した接種者が10日後に死亡すると共に、もう一人の接種者も肺塞栓症で入院したと伝えられています(日本国内におけるクモ膜下出血による死亡例も、血栓の発症が関係するならば、ワクチン接種と関連性があるのかもしれない…)。現状では、ワクチン接種との因果関係は証明されていませんが、既に中長期的なリスクも表面化してきているのかもしれません。

 

 政府は先日、緊急事態宣言の延長を決定しましたが、内外の状況からしますと、ワクチン接種による副反応や有害事象の多発こそ、緊急に対処すべき’緊急事態’のように思えます。より強い副反応が報告されている医療従事者の方々に対する2回目の接種も既に始まっており、ワクチン接種をめぐる状況は一刻を争う事態のようにも思えます(変異株の出現や感染率の低さ、さらには、短い抗体効果期間をも考慮すれば、接種プロジェクト中止は合理的な判断では…)。ワクチン・プロジェクトをこのまま継続するとしますと、上述した様々なワクチン・リスクは国民の間に確実に広がってゆくことでしょう。幸いにして、ワクチン接種に伴うリスクは、同プロジェクトを中止すれば事前に防ぐことができます。まさに今、政府が決断すべきは、ワクチン接種の緊急停止、もしくは、国民の側からの接種拒否なのではないかと思うのです。

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2 コメント

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Unknown (櫻井結奈(さくらい・ユ-ナ))
2021-03-12 14:43:52
私も、コロナ・ワクチン接種は、
もう一度、立ち止まって考え直し、保留・中止も選択肢に入れるべきだと思います。
日本の内外から、ワクチン接種の副反応アナフィラキシ-の例が相次ぎ、もはや
ワクチン接種を推し進める状況ではないと思います。

政府は、何が何でもオリンピック・パラリンピツクを実行したいと考えており、
そのためのワクチン接種推進を目論んでいるようですが、
まさに本末転倒の考えかたです。
私も、個人的には、どちらかと言えば『オリンピックは、、やって欲しい、派』ですが、
何が何でもオリンピック実行を至上命令にするのも、やはりおかしいと思います。
国民の健康と生存こそ最もたいせつです。

●なお、オリンピック関係者から、
中国製ワクチンを購入・使用するなどという話しも出ているそうですが、
それはまさに最悪の選択でしょう。
櫻井結奈さま (kuranishi masako)
2021-03-13 09:27:06
 コメントをいただきまして、ありがとうございました。

 本日の報道によりますと、政府は、国内のアナフィラキシーは、国際標準に照らせば7例でしかなく、ワクチンは安全と説明しているようです。しかしながら、諸外国では、接種者が体調不良となるケースもありますし、中長期的なリスクを考えますと、ワクチン接種に急ぐ政府の姿に疑問を抱く国民も少なくないのではないかと思います。国民の命や健康を危うくしかねないのですから、オリンピック・ファーストの姿勢は、菅政権が少なくとも日本国民からの支持を失う要因となるのではないでしょうか。

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