万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

原発継続こそ日本国民の覚悟では

2012年12月07日 11時16分17秒 | 日本政治
「脱原発」一色の選挙戦 東京18区で菅前首相「使命であります!」(産経新聞) - goo ニュース
 今年9月、野田首相は、2030年までに原発をゼロにする新たなエネルギー政策の方針を発表するに当たって、”原発ゼロは国民の覚悟”と述べました。しかしながら、原発継続こそ、真の国民の覚悟なのではないでしょうか。

 ここ数日、本ブログでも、「日本未来の党」のネット世論調査の顛末について書いてきましたが、閉鎖されたサイトの円グラフでは、参加者の大多数が脱原発に反対に票を投じていたそうです。このことは、野田首相が言う”国民の覚悟”は、一部の少数の国民の覚悟に過ぎず、実際には、国民の多くは、政府の説明のようには原発ゼロを支持していないことを示しています。過激な脱・反原発論者と一括りにされ、”国民の覚悟”の掛け声の下で、原発ゼロの路線をまっしぐらに直進されたのでは、国民は、民主党と無理心中をさせられるようなものなのです。幸い、「日本未来の党」が世論調査で失態を演じたため、国民多数の意見が思いもかけず表面化したものの、真の世論が隠されたまま選挙が実施されそうになったのですから、民主主義国家であるはずの日本国は、中国並みの極めて危険な状態にあったことになります(政府が世論を捏造する…)。日本人は、兎角に、”皆が○○している”という言葉に弱いそうですが、この国民性を利用した心理作戦であったのかもしれません(政府が国民の謀略を仕掛けている…)。

 福島第一原発の事故を経験し、国民の多くは、原発にはリスクが伴うことを痛いほど承知しています。被災された福島の方々を気遣ってもおります。しかしながら、それでもなおも逃げることなく、原発リスクを受容し、直面する危機を果敢に乗り越えていこうとしているのです。政府も、政党も、むしろ、この日本国民の覚悟こそ、尊重すべきではないかと思うのです。

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コメント (2)
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