万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

集団的自衛権の行使問題-認定基準の一貫性こそ必要では?

2014-06-30 15:44:08 | アジア
集団的自衛権、あす閣議決定 官房長官表明(朝日新聞) - goo ニュース
 日本国の集団的自衛権の行使については、新聞社の世論調査などによりますと、国民の半数ほどが反対しているそうです。国内に相当数の反対がある理由の一つは、集団的自衛権として認定する基準に一貫性がないからではないかと思うのです。

 昨今の議論を聞いておりますと、政府は、日本国が外国から攻撃を受け、日米同盟の発動としてアメリカと共同防衛を行うケースは、集団的自衛権の行使とは見なしていないようです。それでは、日米共同防衛とは何か、と申しますと、これは、アメリカ側の集団的自衛権の発動であり、日本側は、個別的自衛権の行使として防衛に当たると解釈されます。ところが、離島を民間人によって占領されることを想定したグレー・ゾーンに関しても、集団的自衛権か、否かの議論がなされています。また、アメリカが、弾道ミサイルで攻撃を受ける場合に、日本国政府は、集団的自衛権の名の下で撃墜することもできなくなります。先の定義からしますと、この行為は、日本国側の個別的自衛権の行使に含まれるにも拘わらず…。その一方で、直接同盟ではない間接同盟のケース、すなわち、朝鮮有事に際しての自衛隊による米軍支援は、集団的自衛権の範疇として扱おうとしています。過去の記事でも指摘したように、間接同盟に関しては、少なくとも自動参戦は避けるべきであり(第3次世界大戦へ…)、特に朝鮮半島の場合には、国連軍と北朝鮮との戦いとなる可能性もあり、慎重な判断を要します(仮に、国連軍への支援となるならば、自衛隊の国連の集団的安全保障体制への参加も認めなければならない…)。何れにしても、政府の解釈によれば、直接同盟である日米同盟については集団的自衛権の行使とは認めず、間接同盟については認める、といった奇妙な結論に行き着いてしまうのです。しかも、日本国民の反対の声は、反日国家、かつ、親中国家である韓国を援けることへの拒否感に由来しており、国民の多くは、無意味な朝鮮有事に巻き込まれることを回避したいのです。

 中国の軍事的脅威を前にして、今般、必要とされているのは、台湾、東南アジア諸国、インドを含む中国包囲網としての集団的自衛権の行使です。すなわち、NATOのアジア版なのですが、現状の議論では、朝鮮有事という日本国民の最も嫌うケースにおいて、集団的自衛権が行使される可能性が高いのです。こうした点を考慮しますと、やはり、集団的自衛権の行使については、直接同盟における行使のみを認め、間接同盟については、別途、米軍支援を検討すべきなのではないかと思うのです。

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怪しい北朝鮮の”在朝日本人”調査-謀略リスクに警戒を

2014-06-29 15:20:46 | アジア
金正恩氏の直轄機関 日本人妻ら調査着手 対象1万人、帰国も視野(産経新聞) - goo ニュース
 先日の日朝合意により、北朝鮮側は、金正恩氏の直轄機関において在朝日本人に関する調査を開始するそうです。調査の対象は、拉致被害者のみならず、戦後に北朝鮮地域に残留した日本人や戦後の帰還事業で北朝鮮に渡った”日本人妻”とその家族も対象なりますが、この調査、謎に満ちていると思うのです。

 1万人ともされる調査対象の人々は、本物の”日本人”なのでしょうか。北朝鮮の調査を怪しむべき理由は、多々あります。第1に、北朝鮮地域に居住していた日本人の多くは、戦争末期に侵攻してきたソ連軍と朝鮮共産軍によって虐殺され、生き残った日本人も、北朝鮮当局の意図放置により、飢餓やチフスで命を落としております。その後も今日に至るまで組織的な日本人迫害が続き、”日本人妻”も強制収容所に連行され、虐待を受けたり、殺害された婦人も少なくなかったそうです。このことは、家族を含めて約1万人とされる調査対象者が、全て”日本人”であることに疑いを持たせます。第2に、報道によりますと、これらの”在朝日本人”のうち、日本国籍を保持しているのは6800人ほどなそうですが、”日本人妻”達は、北朝鮮への帰国に際して北朝鮮の国籍を取得したのではないでしょうか。それとも、ここでいう”日本国籍”とは、大日本帝国時代の”日本国籍”なのでしょうか。あるいは、日本国は、正式に北朝鮮を正当な国家として承認していませんので、日本国内の”朝鮮籍”と同様に、便宜上、”日本国籍”と称している可能性もあります。少なくとも、国交がない状態で、日本国政府が、”日本人妻”の家族にまで国籍登録していることは、あり得ないことです。今回、北朝鮮に対して調査を依頼したことは、日本国政府は、”日本人妻”の家族に関する情報がない証拠でもあるのですから。第3に、日本国内では、在日韓国・朝鮮人の他に、”背乗り”と呼ばれる朝鮮半島出身者が多数居住しています。これらの人々は、戸籍上は”日本人”ですが、戦後の混乱期に、日本人の戸籍を奪って日本人に成り済ましたり、闇市などで買い取った人々です。日本国内ですら、戸籍乗っ取りが発生したのですから(『竹林はるか遠く』では、主人公の兄が逆に朝鮮人家族の一員に成りすましている…)、北朝鮮の言う”日本人”もまた、戸籍上の日本人と一致するとは限らないのです。

 報道によりますと、”帰国”を想定してか、北朝鮮側は、最近、これらの人々に対して日本語教育を実施していという情報もあるそうです。既に日本語を話せなくなった”日本人妻”の家族なのかもしれませんが(通常は、父親の籍に入り、朝鮮国籍のはず…)、この光景は、どこか”工作員”の要請を髣髴させます。また、中国残留孤児の偽装家族が大挙して日本国に入国し、深刻な社会問題が起きたように、北朝鮮の”帰国事業”によって、第二の”中国人残留孤児問題”が発生するかもしれません。北朝鮮は、過去においても何度も他国を騙してきたのですから、日本国政府は、謀略リスクに十分に警戒すべきと思うのです。

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第一次世界大戦の教訓―海外メディアは中韓朝の対日工作こそ報じるべきでは

2014-06-28 16:34:07 | 社会
複数都議がヤジ 議場の音声分析「自分が産んでから」も(朝日新聞) - goo ニュース
 都議会ヤジ事件は、塩村議員が海外特派員協会で会見を開いたことから、海外メディアでも報じられる事態となりました。しかしながら、海外メディアが日本国の実情として世界に発信すべきは、中韓朝による対日工作活動なのではないかと思うのです。

 本日、サラエボの銃声が世界を悲劇に突き落とした第一次世界大戦が勃発してから100年目の日を迎えますが、昨晩、海外制作の歴史番組である『ヒストリー・チャンネル』で、大戦当時、交戦各国が、相手国を内部崩壊させるべく、相互に相手国内の革命運動や独立運動などを積極的に支援していたとする番組を放映していました。戦争は、戦場での兵士同士の戦というイメージで語られがちですが、自国に有利となるよう工作を仕掛ける敵国国内は、第二の隠れた戦場です。海外特派員協会は、都議会ヤジ事件を日本国における女性蔑視事件として報じましたが、この報道は、表層的なものに過ぎません。都議会ヤジ事件の背景には、反日活動組織が暗躍している可能性が濃厚なのですから。韓国は、河野談話の再検証報告に対する報復措置を宣言しておりますし、中国もまた、歴史問題については韓国と共闘しています。また、ネット情報によりますと、7月には、国連人権委員会での審査報告が予定されており、中韓朝とも、自国に対する批判をかわすために、日本国が”人権侵害国家”に認定されることを望んでいます。ヘイトスピーチ問題でも指摘されておりますように、日本国内の一部の集団による過激な言動もまた、外国の反日勢力が絡んでいる可能性が高いのです。そして、都議会ヤジ事件もまた、朝日新聞社や反日団体…が、日本糾弾の材料として利用しています。

 第一次世界大戦を教訓として世界戦争の再発を予防するために、全世界のマスコミは、対外工作活動の実態を暴き、人々に警鐘を鳴らすべきです。そして、日本国内では、中韓朝による対日工作活動が進行しているのですから、この現実こそ、全世界の人々が知るべきことなのです。仮に、対外工作活動の報道を拒否するマスコミがあるとしますと、それは、平和主義を装いながら、工作活動側の手先となっている証なのではないでしょうか。

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人材派遣業は無用の長物-政府は企業と個人を直接結ぶ全国人材ネットワークの構築を

2014-06-27 11:03:08 | 日本経済
 本日の日経新聞の一面には、「正社員・派遣、幅広く職探し」と題し、厚生労働省が民間の人材仲介事業者に対する規制を緩和する方針を示していることが報じられていました(正社員と派遣の窓口の一本化…)。村田厚労相は、人材派遣業者のパソナから「仁風林」で接待を受けていたそうですし、厚労省の官僚も疑わしい限りですが、そもそも、人材派遣業こそ、就業システムとしては非合理的で非効率なのではないかと思うのです。

 第1の理由は、民間人材会社では、求人企業、並びに、求職者が求めるレベルの信頼性を確保することは難しいことです。例えば、パソナには、創価学会や北朝鮮等との繋がりも指摘されているため、求人会社は、紹介者側のパソナの”人材戦略”に沿った人材が紹介される可能性があります。その一方で、人材会社に登録する側も、一般の日本人では不利な扱いを受けるかもしれません(創価学会信者や北朝鮮系の登録者が優先される?)。人材仲介業とは、信頼性が高く、特定の政治・宗教的なカラーがなく、かつ、全ての顧客に対して中立・公平である必要があります。第2の理由は、人材派遣業は、中間搾取事業であることです。特に派遣業は、企業と登録者との両者から中間マージンを永続的にとり続ける悪徳ビジネスの側面があります。第3の理由は、民間の人材派遣業では、求人面と登録面の両面において人材市場が細分化されてしまうことです。パソナといった大手の他に、有料の民間人材会社は全国で1万7千ほどあるそうですので、日本国の人材市場は、実質、民間人材会社の数だけ分割され、囲い込まれているのです。これでは、求人・求職の双方にとって選択の幅が限られてしまい、かつ、全国レベルでの幅広い人材活用という面からしますと非効率です。

 このような点に鑑みますと、細分化されている現行の人材派遣業は、経済に非効率を強いる無用の長物です。日本国政府は、”規制緩和”という名の利益誘導を以って非効率なシステムを温存させるよりも、逆に、現行のハロー・ワークの刷新を図り、全ての求人・求職情報を集め、全ての求人・求職者がアクセス可能な全国レベルでの単一の人材ネットワークを構築すべきです。高度に発展した情報通信技術は、企業と個人を直接に結ぶシステム構築にこそ活用されるべきなのではないでしょうか。

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米軍慰安婦訴訟―アメリカに慰安婦像が設置された理由

2014-06-26 15:21:53 | 国際政治
韓国で元「米軍慰安婦」122人が国に賠償求め集団提訴(産経新聞) - goo ニュース
 韓国は、これまで熱心に旧日本軍による”慰安婦”問題を追及してきました。ところが、今度は、米軍慰安婦の賠償を求めて元慰安婦達が韓国で集団訴訟を起こしているそうです。この流れは、韓国が、何故、アメリカに慰安婦像を設置しようとしているのかを推測する手がかりとなります。

 ”慰安婦問題”は、一先ずは日韓二国間の問題なのですから、関係のないアメリカに慰安婦像が設置されることは不自然なことです。韓国が、アメリカ各地において慰安婦像の設置を求める理由としては、(1)在米韓国系アメリカ人の増加による、韓国の米国内における政治活動の活発化や(2)米韓共闘による対日糾弾の強化などが挙げられてきました(最近では、慰安婦問題を普遍化する傾向にありますが、そうであれば、なおさら日韓間の慰安婦問題だけを特別に取り上げるのは不自然です…)。何れにしても、国際世論にも多大な影響を与えるアメリカにおいて、韓国の主張が既成事実化すれば、韓国は、国際社会において日本国に対し有利なポジションを築くことができるというものです。その一方で、韓国が米軍慰安婦を賠償対象に加えてきたことを考慮しますと、もう一つの理由として、(3)慰安婦問題でアメリカに対しても圧力をかける、という思惑が隠されていた可能性もあります。実のところ、河野談話の民間検証に際しても指摘されているように、唯一の”証拠”とされる元慰安婦の証言の中には、”ジープ”や”クリスマス休暇”といった日本軍には存在しないものも登場しており、朝鮮戦争時の慰安婦ではないか、と疑う声も以前からありました。実際に、韓国軍には、直属の慰安隊が存在してましたし(強制連行もあったとも…)、休戦後も現朴槿恵大統領の父親である朴正煕大統領が慰安婦施設を管理していたことは、資料等により確認されている事実です。集団訴訟を起こした元慰安婦達が、アメリカ政府に対して賠償訴訟を起こす可能性が高くはないものの、非人道的な扱いを受けたと訴えているのですから、証言の内容や裁判所の判決次第では、アメリカもまた心理的な圧迫を受けることになります(韓国の裁判所は政治判決が常態化…)。

 あるいは、(1)と(2)が予想以上も苦戦しているため、韓国政府は、”最後の切り札”として米軍慰安婦問題を持ち出したのかもしれませんし(弱みや秘密を握って脅すのは韓国の常套手段…)、背後に中国や北朝鮮が糸を引いているとしますと、この問題をめぐる事態はさらに混迷化します。以上に述べたように、仮に、慰安婦像の設置がアメリカを揺さぶる脅迫カードであるとしますと、今後、アメリカ国内で慰安婦像が設けられることは、最早不可能となるのではないかと思うのです。

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都議会ヤジ事件は女性蔑視問題なのか?

2014-06-25 15:29:06 | 社会
海外記者にどう映る 塩村都議、ヤジ問題で会見(朝日新聞) - goo ニュース
 東京都議会において、女性議員に対して”早く結婚したほうがよい”とするヤジが飛んだ事件は、被害を訴えた女性議員が日本外国人特派員協会において会見を開いたことから、海外メディアからも、このヤジを飛ばした男性議員に対しまして、手厳しい批判が寄せられる展開となりました。議会とは、政策を論じる場ですので、ヤジの慣習そのものは止めるべきですが、この問題は、しばし性差について考えさせられる問題を含んでいます。

 性差に関する考え方には、男性にも、女性にも、大別すると3つの違ったタイプが存在しています。男性側では、この3つのタイプは、「A.女性は男性あっての存在であり、女性の立場は男性が決めるべき」、「B.男女には生物学的な差はあり、ある程度の役割分担はあるが、性差が問題とならない分野では同一の基準で評価すべき」、「C.男女間の性差は一切存在してはならず、全てを平等にすべき(この考え方は、かなり少数派では?)」、に分かれます。女性の側でも、3つのタイプは、BとCでは同様ですが、Aではいささか違っています。Aに対応する女性側の考え方は、「A’.女性の立場は男性によって左右されるのだから、女性は、男性を利用すべき」というものです(このタイプでは、男性側が被害者となる場合が少なくない…)。ヤジを飛ばした男性議員が厳しい批判を受けたのも、周囲から男性側のAの男尊女卑的な発言と見なされたためなのですが(本当のところは分からない…)、それでは、女性側はどうかと申しますと、この女性議員もまた、A’の生き方をしてきたようなのです。ネット上では、同女性議員が、数多くの男性から慰謝料を採った過去を自慢している姿がアップされており、また、都議会選挙への立候補もみんなの党の男性の後押しがあってのことなそうですので、男性利用型の女性であると推測することができます。男女平等とは、BあるいはCを意味するのですから、A’がAを批判する構図は、どこかピントが外れているように思えるのです。そして、このことは、Aの男性が多い中で、女性の優遇や幹部への登用を推進しますと、実力に欠けていても男性に媚びることでポジションを得ることを狙うA’の男性利用型の女性に有利となり、BあるいはCである一般の女性たちにとりましては、逆に、不利益を被る可能性が高いということを示唆しています。

 男性側の女性蔑視を糾弾する人々は、女性の側にもA’が存在することを忘れています。そしてA’の存在は、日本国に限ったものではなく、『アンネの日記』にも記されているように、古今東西を問わずに普遍的に見られる現象でもあり、A’の生き方には、眉を顰める女性も少なくないのです。このように考えますと、都議会ヤジ事件は、真の男女の平等とは何かを考える貴重な機会となるかもしれません。

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日本国の司法取引導入はリスクが高い

2014-06-24 17:14:42 | アジア
 本日の新聞記事によりますと、日本国政府は、司法取引の導入を検討しているそうです。アメリカやドイツでは既に採用されている制度ですが、日本国の国情を考慮しますと、リスクが高いのではないでしょうか。

 司法取引とは、隠蔽が起きやすい組織犯罪に対して用いられてきた手法であり、捜査の重要な手掛かりとなる証言や情報を提供することと引き換えに、組織のメンバーである被疑者の起訴を見送ったり、減刑するというものです。この制度、諸外国では一定の成果を上げているのでしょうが、日本国の犯罪を取り巻く環境を考慮しますと、慎重にならざるを得ない側面があります。何故ならば、日本国の暴力団の構成員の多くは在日韓国・朝鮮人や帰化人が占めており、韓国での誣告件数が日本国の数十倍という高率であることを考えますと、取引材料となる証言や情報が事実である可能性が極めて低いからです。最悪の場合には、誣告が横行し、一般の日本人が濡れ衣を着せられる恐れもあります。警察や検察組織にも帰化系の職員がおりますので、双方が結託する可能性も否定できません。仮に司法取引を導入するにしても、(1)下位のメンバーが上位のメンバーに関する情報を提供する場合のみ、この制度の適用を認めること(組織幹部が部下に責任を押し付けることを防ぐ…)、(2)取引材料となった証言の裏付けがとれるまで、不起訴や減刑はペンディングとすること(誣告を防ぐ…)、(3)情報提供によって犯罪責任を指摘された被疑者が日本国の捜査権が及ばない外国にいる場合には、この制度は適用しないこと(暴力団の構成員には北朝鮮出身者が多く、かつ、北朝鮮は国家ぐるみで薬物の取引に関与している…)(4)刑法上の犯罪の実行者ににも、この制度は適用しないこと…といった条件を課す必要があります。

 司法取引の導入によって、犯罪組織内部で密かに”対策”が準備され、悪用されることになっては日本国の治安は悪化する一方となります。リスクを考慮し、日本国の司法取引の導入に際しては、慎重に慎重を重ねて検討すべきではないかと思うのです。

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中国はアジアのリーダーに相応しくない-全ての国の権利尊重こそリーダーの資質

2014-06-23 14:49:32 | アジア
「小国は騒動起こすな」=比越をけん制―中国軍高官(時事通信) - goo ニュース
 近年、中国は、巨大化した軍事力を背景に海洋進出に余念がなく、フィリピンやベトナムと鋭く対立するようになりました。アジアの覇者に名乗りを上げているようですが、中国は、21世紀のリーダーとしては、その資質に欠けていると思うのです。

 本日も、フィリピンとベトナムを念頭に中国の高官が、”小国は騒動を起こすな”と発言したと報じられています。このセリフ、まるで暴力を示唆して他者から財を脅し取ろうとする強盗団の首領のようです。”大国たる中国が意向に従順に従い、小国たるフィリピンとベトナムは、海洋に関する権益を諦めよ”と迫ってるのですから…。つまり、中国は、大国は小国から権利を奪っての構わない、と考えているのです。こうした中国の大国観は、歴代王朝の開祖の多くが”アウトロー”であった歴史の延長線上にあるのでしょうが、<権力=他者から奪う強制力>という構図は、21世紀に通用するとは思えません(どう見ても、小説や映画に登場する”悪の帝国”に…)。今日では、歴史的経験や政治学等の研究成果の蓄積により、先の構図は否定されており、”暴力装置”としての国家観は消えつつあります。21世紀のおけるリーダーの役割とは、自国の利益のために他国から強奪することではなく、国際法に基づいて、全ての国の自由と権利を守ることなのではないでしょうか。この良きリーダー像に照らしますと、中国は、フィリピンやベトナムの権利を尊重し、仮に異議があれば、中立的な国際機関に法に基づく解決を委ねるべきなのです。

 たとえ中国が、軍事力を脅迫の道具として周辺諸国に服従を迫っても、どの国も、中国を真のリーダーとしては認めないことでしょう(事大主義の伝統を引き継ぐ韓国だけは例外…)。中国は、そもそも権力というもの対して、発想の転換を図るべきなのではないでしょうか。

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河野談話検証報告が崩すもう一つの韓国の根拠

2014-06-22 15:06:21 | アジア
河野談話「河野氏は国会で説明を」 自民の萩生田総裁特別補佐(産経新聞) - goo ニュース
 今月20日に発表された河野談話の作成過程に関する検証報告書によって、当談話が、厳密な調査結果に基づくものではなく、日韓両国政府による政治的作文であったことが確認されました。韓国政府は反発を強めていますが、談話の作成に関わった韓国側の担当者も文面の摺合せがあったことを認めておりますので、合作は疑いのない事実なのでしょう。

 ところで、検証報告書を読みますと、政治的作文に加えて、もう一つ、韓国側の根拠を崩す事実が浮かび上がってきます。それは、河野談話発表当時、”慰安婦”問題は、他の占領地における犯罪被害とは切り離されていたことです。韓国側は、しばしば、インドネシアの白馬事件といった占領地での事件を持ち出し、裁判記録や証言などを”これが強制連行の動かぬ証拠”とばかりに日本国側に突き付けてきました(韓国政府が、日本国政府が河野談話を損なえば公開するとした決定的証拠とは、この資料?)。ところが、アジアの占領地における問題と結びつくのは、河野談話の発表後、被害者への救済措置として「アジア女性基金」が設けられた後の事です。それ以前にあっては、朝鮮半島での慰安婦の問題は(韓国側は、戦時徴用といった方法による強制と見なしたかった模様…)、日韓の二国だけの問題として扱われています。このことは、韓国側は、もはや河野談話を裏付ける証拠として、占領地における犯罪に関する史料は使えないことを意味しています。今になって振り返りますと、「アジア女性基金」で救済対象を占領地全域に広げたことは、韓国にとりましては”渡りに舟”となり、日本国は、韓国に対して占領地での犯罪と朝鮮半島の慰安婦とを混同して国際社会に宣伝するチャンスを与えてしまったのかもしれません(占領地での犯罪に関しては、朝鮮人日本兵にも責任があるにも拘わらず…)。日本軍による”アジア女性20万人強制連行説”の流布も、イメージの合成と被害の水増しによるものです。

 もっとも、日本国が、人道的な見地から「アジア女性基金」を設立し、証拠主義を敢えて排し、自己申告に基づく救済手段を講じたことは、占領地での犯罪による女性被害者に対して、日本国が誠意を以って償ったことを意味しています(犯罪の事実認定の問題は残るものの、この点、被害者に対しても、国際社会に対して、日本国政府は、道義的責任を果たしている…)。今般の河野談話検証報告は、占領地の犯罪被害と、韓国のいう”慰安婦問題”とを切り離し、後者が誣告であることを国際社会に理解してもらうための、チャンスともなるのではないかと思うのです。

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河野談話政府検証-日本国の名誉は回復されるのか?

2014-06-21 15:10:09 | アジア
河野談話、日韓で文言調整=政府報告書(時事通信) - goo ニュース
 河野談話の作成過程の検証は、日本国民の強い要望の下で行われました。何故ならば、韓国政府のプロパガンダ活動により、国際社会においては、戦時中に日本軍が朝鮮半島を含むアジア諸国で20万人もの女性達を戦場に強制連行し、所謂”慰安婦”としたとする説が、既成事実化する危機に直面したからです。

 慰安婦像は、グレンデール市を始め、既に全米で5基のが設置されており、その碑文にも日本国の蛮行があたかも事実であったかのように刻まれています。日本人が資料等を示して抗議をしても、河野談話こそ日本政府が認めた証拠であるとして、いわば門前払いされているのが現状です。こうした危機的状況にあって、河野談話の作成過程の検証は、元慰安婦の証言内容の再検証は見送られたとはいえ、韓国による誣告と既成事実化に対する日本国の抵抗であり、名誉回復に一縷の望みを繋いでいたのです。昨日発表された河野談話の作成過程に関する検証報告書は、河野談話の発表に至る経緯が詳しく述べられており、この報告書を読みますと、如何に日本国政府が韓国政府からの圧力に晒されてきたか、理解することができます。談話の内容も、”始めに結論ありき”であり、唯一の”証拠”とされる元慰安婦の証言の聞き取りも、1991年12月から日本国側が徹底的に調査したにも拘わらず、文書による証拠が見つからなかったため、1993年4月頃から開始されています。このことは、元慰安婦の証言は、韓国側の意に沿った結論を導くための”アリバイ造り”であったことを示しています。少なくとも、日本国内では、厳正な調査結果として発表された河野談話が、日韓の共同作文であることが確認され、一先ずは、日本国民の多くがほっと胸をなでおろしていますが、日本国政府は河野談話そのものは継承するとしていますので、先行きは不透明です。何故ならば、国際社会において日本国の名誉が回復されなければ、河野談話の検証目的は達成されないからです。

 果たして、”日本軍による20万人慰安婦強制連行説”の根拠としての河野談話の信頼性が失われたことによって、国際社会においては、どのような反響が起きるのでしょうか。検証結果の公表後も、米中とも、河野談話の見直しについては、否定的な見解を示しています。如何に上手に河野談話の再検証の結果を名誉回復に資するよう効果的に国際社会に説明するのか、日本国政府、そして日本国民も、これからが正念場となるのではないかと思うのです。

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日本国からの尖閣ICJ提訴に対するアメリカの反応は?

2014-06-20 10:24:21 | 国際政治
 先日、産経新聞の紙面に「尖閣提訴6つの利点」と題して掲載されたラリー・ニクシュ氏の”日本からの尖閣ICJ提訴案”では、この案がもたらすと予想される6つの利点の一つとして、司法解決は、オバマ政権が目指す平和的解決の方針にも一致することが挙げられていました。果たしてアメリカ政府は、この案に対して、どのような反応を見せるのでしょうか。

 提案者であるニクシュ氏が、アメリカのアジア政策研究家であることを考慮しますと、アメリカ政府もまた、この案を頭から拒絶はしない可能性はあります。現政権の尖閣諸島に対する基本的なスタンスは、”尖閣諸島は、現下において日本国の施政下にあるために日米安保の対象となるが、領土の帰属については立ち入らない”というものです。すなわち、アメリカは、”安保発動”と”日中間の領有をめぐる争い”の二者を分離して捉えており、後者の問題の解決策として、日本政府が司法解決を選択したとしても、前者には影響を与えないと推測することができます。また、アメリカ世論の中には、尖閣諸島を発端として、日本の戦争にアメリカが巻き込まれることを警戒する向きもありますので、尖閣諸島の問題に司法の場で決着がつけられれば、日本国の問題でアメリカの兵士が命を落とすという心配はなくなります。日本国からの司法解決へのアプローチは、即、アメリカの反発を買うとは限らないのです。

 以上の推測は、常識と良心を備えたアメリカの立場に依拠するものですが、その一方で、昨日の記事で指摘したように、中国が法の支配を拒絶し、司法解決に持ち込まれるぐらいならば、国際社会の司法制度を完全に破壊しても構わない、と考えているとしますと、アメリカの対応は、大きくは二つに分かれると考想定されます。その一つは、無法国家である中国とは、武力による対決をも辞さない、というものです。言い換えますと、仮に、中国が、提訴を理由に武力侵攻した場合、法の保護の下にある国際社会そのものの安全を守るために、武力を以ってしても中国を屈服させ、国際法に従わせるという方針です。もう一つは、”武力を行使しない”という意味での平和を優先し、中国を刺激しないために、日本国からのICJへの提訴案に反対するというものです。もっとも、イスラエルの不法行為を庇いたいユダヤ人勢力や内部から親中政策に誘導したいチャイナ・ロビーも、裏から反対活動を行うかもしれませんが…。

 日本からの尖閣ICJ提訴が、”国際社会の制度とルールに従うのか、それとも、戦争か”の選択を中国に迫る展開となることも予測されますが、たとえ提訴をしなくとも、中国は、日本国が防衛力強化のために尖閣諸島やその近辺にミサイルを配備しただけても、それを以って武力行使の口実とすることでしょう。中国の行動が暴力主義である限り、結局は同じ結果となのです(”棚上げ”による交渉解決でも恫喝され、チベットとの「一七協定」のような条約を結ばされてしまう…)。中国が、軍事力において日米同盟に劣位する今であればこそ、日本国からの尖閣ICJ提訴は、戦わずして中国を国際法体系に服させる効果が期待できるのではないかと思うのです。

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日本からの尖閣提訴に中国は応じるべき-司法解決を武力で潰すことなかれ

2014-06-19 14:51:26 | アジア
 尖閣諸島をめぐる問題については、日本国からの提訴には慎重論があります。慎重論の見解によれば、日本から提訴することは、中国の言い分を認めたことになり、尖閣問題の日本国領有を自ら否定することになる、というものです。しかも、領有権に関する立場が五分五分になるに留まらず、領土問題化したことを理由として、中国が、尖閣諸島に対する武力行使を強行するのではないかと懸念しています。

 しかしながら、先日の記事でも指摘したように、領有権確認訴訟の形態であれば、裁判の判決を以って中国の領有権主張を完全に否定することができますので、日中の立場が五分五分になるわけではありません。領有権確認訴訟において、日本国政府は、オール・オア・ナッシングの判断をICJに求めるのですから。この点、日中合意による”棚上げ”の方がよほど日本国にとって危険であり、棚上げした場合には領土交渉による解決の道を開くことになりますので、五分五分、あるいは、それ以下となる可能性が格段に高まります。もっとも、日本国がICJへの提訴へと動いた場合、中国が、武力行使に動く可能性は否定できません。ただし、この武力行使は、慎重論が指摘する領土問題化を根拠とするものではなく、自己に不利となる司法解決そのものを潰すためのものです。司法解決とは、平和的な紛争の解決手段の一つなのですが、中国は、司法解決を回避するために、武力解決を強行するという暴挙に出ることになるのです。例えば、竹島問題で、仮に韓国が日本国をICJに提訴した場合、日本国政府が、それを理由に、即座に竹島に派兵して武力奪回するということはあり得ません。国際社会では、司法に訴えるということは、それ自体が、武力によらない平和的な解決を意味するからです。

 国連憲章でも謳われているように、全ての国は、まずもって国家間の争い事を平和的に解決することが求められています。いわば、平和的な解決は義務でもあるのですが、中国は、この行動原則を理解していないようなのです(あるいは、故意に無視している…)。中国は、自国が無法国家ではなく、自らを国際社会の一員であると自認するならば、日本国政府による尖閣提訴に応じるべきなのではないでしょうか。

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カジノ法案は神経科学からも否定されるのでは-ギャンブルと遺伝子

2014-06-18 15:30:55 | 日本政治
カジノ法、年内成立も 継続審議で公明に配慮「環境整う」(産経新聞) - goo ニュース
 先日、雇用形態や働く環境については、神経科学の研究成果を取り入れるべき、とする記事を書いたのですが、本日の記事では、カジノ問題について科学的なアプローチを試みてみたいと思います。

 ネット上の記事によりますと、カリフォルニア大学バークレー校が、ギャンブルと遺伝子との関係に関する実験結果を公表したそうです。賭け事や投資を行う際の行動の違いが、ドーパミンの調整に関する遺伝子の変異に起因することを突き止めたものです。相手の思考や行動を予測することに長けたタイプと、思考錯誤に長けたタイプとでは、脳の別の部位に関する遺伝子変異が見られたという実験結果であり、賭け事や投資に勝つ可能性が高い遺伝子変異の研究とも言えます。人々の関心は、一般的にはギャンブル依存症と遺伝子との関係に向けられていますので、いささか期待外れの感もありますが、ギャンブル依存症の人々の脳内においては、ギャンブル時にドーパミン放出量が多くなることは既に知られていますので、何れ、遺伝子との関係も解明されることでしょう。ギャンブル依存症と遺伝子との関係の証明は、将来の研究に持ち越されるものの、この実験から分かることは、個々人の遺伝子の解析によって、ギャンブルの勝率の高い人、低い人、そして、依存症になる人が予め知ることができる、ということです。事前に判定できるのであれば、ギャンブル依存症となり易い遺伝子を持つ人には、ドクターストップがかかるでしょうし(事業者としては、”鴨”がいなくなる…)、勝率の低い人は、損失を予測して敢えて参加しないことでしょう。そして、勝率の高い人もまた、カジノという仕組みが事業者優位にできていることを見抜いていますので、足を向けないかもしれません。また逆に、最悪の場合には、事業者の方が遺伝子に関する個人情報を入手し、ギャンブルに嵌りやすい人をターゲットとして、特別待遇といった方法で賭場に勧誘するかもしれません。

 これまで、古今東西を問わず、賭博を禁じてきた国が多く見られるのは、人間のうちの何%かは、ギャンブル依存症となる遺伝子を持っていることを、注意深い観察や経験から知っていたからなのでしょう。遺伝子という自らの意思ではコントロールできない領域を利用したギャンブルというビジネスは、やはり、悪徳ビジネスであると思うのです。

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韓国側による河野談話日韓摺合せ証言-韓国が”強制性”を要求した事実の証言に

2014-06-17 17:09:51 | アジア
河野談話すり合わせ、「日本が要請」 韓国側当事者が初の証言(産経新聞) - goo ニュース
 河野談話が日韓による合作であったことは、本日、産経新聞に掲載された韓国側当事者の証言からも明らかとなりました。河野談話の内容に関する摺合せは、日本からの要請であり、韓国側はそれに応じたに過ぎない、と…。

 証言の主は、駐日大使館で歴史問題を担当していた趙世暎元韓国外務省東北アジア局長であり、証言の信憑性については、日本政府の検証結果の発表を待つ必要がありますが、少なくとも、韓国側の証言から、以下の3点は確認することができます。第1の点は、日本側からの要請であれ、河野談話の文章には韓国側からの指摘による修正が加えられており、以前から指摘されていた通り、日韓両国による合作であったことです。産経新聞社の調査によりますと、10か所ほどの修正点があるそうです。第2の点は、韓国側は、”強制性”にのみ固執したことです。韓国側の目的は、日本側に”強制性”を認めさせることにあり、調査結果については”具体的には日本側が自らの判断で発表すべき”と考えていたそうです。この発言から、事実確認の調査が韓国の関心外にあったことが伺えます。日本側も、韓国側に修正を求めたぐらいですから、日韓両国にとって、厳格に実施されたとする調査結果は、然したる意味がなかったのです。第2点に関連して第3点として指摘すべきは、河野談話作成の経緯で最も重大な韓国側の介入が、”強制性”の強要であったことです。これは同時に、河野元官房長官と金永三大統領の密約が、”日本側の強制性の承認”と”韓国側の歴史問題の幕引き”のバーターであったことを浮かび上がらせているのです。

 おそらく、週内にも予定されている日本政府による河野談話の再検証結果の発表を前に、日韓合作の責任は、日本国側にあると主張するために先手を打ったのでしょうが、”語るに落ちる”とはこのことで、自ら真相の一端を明らかにしてしまったようです。自己保身のためであれ、韓国側の証言は、むしろ、韓国が日本国に”強制性”の迫った事実を裏付ける証言となっていると思うのです。

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神経科学が示す長期雇用と正社員のメリット

2014-06-16 15:31:56 | 国際経済
「限定正社員」賃金は正社員の8~9割…指針案(読売新聞) - goo ニュース
 最近、『脳の探検』(フロイド・E・ブルーム他著、ブルーバックス、講談社)という本を読んでおりましたところ、ストレスに関する興味深い記述を発見しました。それは、長期にわたるストレスを受けると、病気に罹りやすくなる、というものです。

 5000人規模の研究調査によりますと、多くの事例で、患者の発症前に生活上の劇的な変化があることが見つかったそうです。また、カプランによるストレス実験は、猿を用い、アテローム性動脈硬化との因果関係を証明したものですが、著者は、人間も同様であると推測しています。長期的な不安やストレスに晒されると、脳内の神経伝達物質のコントロールに異常が生じ、病気を引き起こすらしいのです。この観点からしますと、派遣といった非正規社員の立場にあったり、何時でも解雇可能な状態に置かれていますと、不安定状態のストレスにより健康を害する原因となることが分かります。日本型の終身雇用制度は、グローバル・スタンダードから逸脱しているとして兎角に批判を受けてきましたが、日本人の平均寿命が世界トップクラスにあるのは、雇用の仕組みにあったのかもしれません。また、最近、先進国において麻薬やアルコール問題が深刻化している背景にも、これらに含まれている不安を抑制する成分への依存を挙げることができます。転職や失業は、人手不足となる経済の成長期には恐れるに足りませんが、低成長時代には生活基盤の喪失という重大なストレスを意味するからです。才能や能力に恵まれており、どのような状態でも転職可能な人は、ごく限られています。

 もちろん、終身雇用制にも問題点がないわけではありませんが、雇用政策を立案する場合には、科学分野での研究成果をも取り入れ、雇用形態が与える国民の心身への影響をも考慮すべきではないかと思うのです(この必要性は、雇用政策に限られたことではありませんが…)。そのうちに、最も人間が能力を発揮したり、生き生きと活動できる環境条件に関する研究も進むかもしれないのですから。

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