万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

「大阪都構想」―日本を分解したい人々

2012-06-30 15:35:54 | 日本政治
橋下氏、「大阪都」法案「名前すべてなのに…」(読売新聞) - goo ニュース
 与野党5党の間で、大阪都構想に関する大筋の合意が成立し、政令指定都市を含めて、人口が200万人以上になる市町村に対して、東京都と同様に、特別区を設けることを認めるそうです。一方、”都”の名称使用は見送られたため、”大阪都”構想の実現を目指す橋下大阪市長は、不満を漏らしているそうです。

 大阪を含め、同条件の市町村に”都”の名称が使用されることになれば、憲法や法律において首都を明記していない日本国では、首都の所在地が曖昧になるといった問題もあります。この点、5党合意による”都”の名称使用の否定は理由があるのですが、橋下市長は、せめて”州”の名称を使えるようにし、道州制導入への道筋を付けたいと訴えているようです。道州制については、大阪維新の会の登場以前から、政治課題として提起はされてきたのですが、単一民族国家である日本国には、敢えて州という単位を創設し、連邦制を導入する必要はあるのでしょうか。アメリカのように、旧植民地を州の枠組みとしている国もありますが、連邦制を採用している国の多くは多民族国家であり、各州は、民族を基本単位としています。日本国と同じく単一民族国家でありながら、連邦制を採用している国としてドイツがありますが、ドイツにも、州の単位が、およそ神聖ローマ帝国時代の領邦国家に遡るという歴史的な背景があります。もし、ドイツ式を採用するならば、州の単位は、江戸時代の藩と一致させた方が自然です。何れの国でも、連邦制導入には、歴史的な根拠があるのです。

 中央と地方との権限を整理し、より効率的な行政が実現できるように、両者の間や地方間の関係を見直すことは重要ですが(部分的には広域行政区の設置は有効かもしれない…)、”州”といった、一つの主権的な単位を設けることには、日本国の解体というリスクが伴います。明治維新では、近代国家建設のための国家統合が最重要課題の一つでしたが、平成の維新の会は、逆に、日本解体こそ、自らの使命と任じているかのようです。江戸時代には幕領であり、地方的な独立性が薄かった大阪が、地方分権、あるいは、国家解体に熱心である背景には、一体、何があるのでしょうか。この構想、日本国のためでも、日本国民のためのものでもないように思えるのです。

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救い難い悪循環に陥る中国―対中感情の悪化

2012-06-29 11:04:33 | アジア
「民意破壊しているのは誰」 尖閣問題で人民日報が批判(朝日新聞) - goo ニュース
 世論調査によると、8割を越える日本人が、中国に対して悪い感情を抱いており、過去の調査と比較すると、その比率は上昇傾向にあるそうです。この対中感情の悪化を憂慮してか、中国共産党の機関紙「人民日報」は、早速、「民意を破壊しているのは誰か」というタイトルの論評を掲載しました。対中感情の悪化の原因は、日本国の政治家にある、と。

 中国側の論評では、悪化原因として、東京都による尖閣諸島の購入計画や都議の視察などを挙げていますが、そもそもの原因は、70年代における中国側の尖閣諸島に対する突然の領有権主張とその後の既成事実化にあります。ここ数年を見ましても、尖閣諸島沖での中国漁船と海保との衝突事件や海洋監視船の派遣など、中国側の挑発とでも言うべき事件が後を絶ちません。日本国では、中国ほど厳格に情報が統制されているわけではありませんので、中国側が日本側に仕掛けた行動の大半は、日本国民の知るところとなっています。ですから、”日本国の国民は実際には親中であるにも拘わらず、一部の政治家の行為によって反中に誘導されている”とする中国側の見方は成り立たないのです。日本国を政治家=悪と国民=善とに分離する方法は、日中戦争以来の伝統的な中国の分断戦術ですが、民主的で自由な国家である日本については、もはやこの見方は通用しません。中国側の批判は、日本国民の感情をさらに悪化しこそすれ、改善には何らの貢献もしないのです。そして、中国政府は、自らが自国民の民意を破壊していることに対しても、無自覚でもあります(日本を悪者に仕立て、反日感情を煽る…)。

 このことは、論評の問いかけ―「民意を破壊しているのは誰か」-の回答は、中国自身であることを物語っています。責任逃れのための国内向けの論評なのでしょうが、自己保身のための言い訳しかできない中国は、対中感情悪化へ対応がさらなる感情悪化を呼ぶという、救い難い悪循環に陥っているように見えるのです。

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素直に喜べない貿易収支の黒字化

2012-06-28 15:51:44 | 日本政治
貿易収支、4か月ぶりの黒字に…6月上旬(読売新聞) - goo ニュース
 6月上旬の貿易統計によりますと、日本国の貿易収支は、4か月ぶりに貿易黒字に転じたそうです。赤字続きであったわけですから、黒字化は朗報とも受け取られがちですが、その内容を見てみますと、素直に喜べそうにありません。

 前年度同期との比較しますと、輸出は10.5%減、輸入に至っては、21.7%減とのことです。輸出に関しては、自動車部品が伸びる一方で、船舶、鉄鋼、原動機などは減少しおります。日本国の産業は、輸入した原材料を製品に加工して輸出することで成り立っていますので、輸入の減少は、国内生産力の衰退の証しでもあるのです。唯一伸びを見せた部品輸出も、海外の生産拠点向けであることを考えますと、産業の空洞化を裏付けおり、必ずしも、日本経済の復調を示すものでもありません。つまり、貿易収支の黒字化とは、貿易の縮小均衡を意味しているのであって、日本国の産業立国としての立ち位置には、黄信号が点っているのです。

 産業を目の敵にしている民主党政権にとっては、狙い通りなのでしょうが、今後とも貿易の縮小が続いてゆけば、国民は、生活水準の切り下げや雇用不安を抱えることになります。電力不安も解消されず、円高傾向も予断を許さない状況にあって、何もしない政府は、”未必の故意”という罪を国民に対して働いていると思うのです。

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グローバル化時代の日本の電力会社の弱体化

2012-06-27 15:06:50 | 日本政治
「脱原発」提案相次ぐ=電力9社株主総会―猪瀬都副知事、橋下大阪市長が出席(時事通信) - goo ニュース
 本日、電力9社の株主総会が開催され、何れの総会も、脱原発提案などで荒れ模様であったそうです。電力会社に対する激しいバッシングは、東日本大震災に端を発する国内問題として扱われていますが、本当のところは、どうなのでしょうか。

 マスコミは各紙とも、普段は”何事もグローバルな視点が必要”と力説しているのです。ところが、殊、電力問題に限っては、こうした掛け声はそれほど大きくは聞こえてきません。”電力市場は地域独占による国内市場”とする固定観念が染みついているからなのでしょうが、事態は、そう甘くはないようです。実際に、脱原発の代替案として、「アジアスーパーグリッド構想」といった外国から電力輸入促進策も打ち上げられており、既存の電力会社と電力体制に攻勢をかけている勢力は、その先を狙っていると考えた方が自然ではないかと思うのです。つまり、日本国の電力各社を弱体化し、外国の電力事業者への市場開放を目指していると…。電力会社バッシングに走っている人々の顔ぶれは、日本国の電力インフラの掌握、という共通の目的と利益で結ばれているようにも見えます。もちろん、改革すべき点もあるのですが、ここは、一旦立ち止まって、グローバルな視点から、自らが置かれている状況を冷静に確認した方がよいようにも思えます。

 早々に、脱原発を選択したドイツでは、収益悪化のためにイギリスでの原発増設を断念したとするニュースも伝わっています。仮に、日本のみが脱原発を実施する一方で、中国や韓国が原発による安価な電力供給と原発で得た資金力を武器に日本国の電力市場に参入を図ったとしますと、弱体化した日本国の電力会社は、到底、太刀打ちできないかもしれません。常軌を逸した電力会社バッシングの裏には、国民の目には見えないところで、密かな計画が進行しているかもしれないと危惧するのです。

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脱法ハーブ販売は隠れた殺人

2012-06-26 17:37:33 | 社会
脱法ハーブで救急要請、今年5か月で都内99人(読売新聞) - goo ニュース
 脱法ハーブとは、その名からしますと、コカやタバコに類する薬草の一種と誤解されがちなのですが、昨日放送されたNHKのテレビ番組によりますと、乾燥ハーブに、麻薬効果のある化学物質を混入した製品なそうです。最近、脱法ハーブの吸引者による事件が多発しているそうですが、脱法ハーブの販売は、隠れた殺人ではないかと思うのです。

 先の番組では、脱法ハーブには、脳細胞を死滅させる作用があるそうです。脱法ハーブが原因とされる事件では、死亡事故も発生しているのは、この薬物には、恐るべき死滅作用があるからです。つまり、吸引による快楽と引き換えに、自己の人格や生命維持の中枢である自らの脳を死に至らしめているのです。生物には、死の間際に快楽物質を脳内で大量に分泌するメカニズムが備わっているとする説がありますが、脱法ハーブの場合も、快楽と死は隣り合わせにあります。吸引と同時に死に至るわけではないものの、脳細胞の死滅は、人としての死を意味するのですから、脱法ハーブの販売は、隠れた殺人に他なりません。脱法ハーブの蔓延は、人々の手の届くところに、殺人薬が出回っていることに等しいのです。

 混入されている化学物質は、アヘン戦争を経験しているはずの中国から密輸されているそうですが、国内における脱法ハーブの拡散は、多くの国民の命を奪うことになります。麻薬類の取り締まりについては、製造国政府に対して取り締まりの強化を求めるとともに、国内でも、これまでの化学式による指定制ではなく、効果を基準とした規制(麻薬と同様の効果のあるものは、全て違法とする…)に切り替えるべきなのではないでしょうか。

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生活保護は利権化する?

2012-06-25 15:26:43 | 日本政治
生活保護、市職員親族が受給 東大阪30人「扶養できぬ」(産経新聞) - goo ニュース
 生活保護をめぐる問題が次から次へと明るみに出る中、今度は、公務員の親族が、生活保護を受けていたという事件が新たに発覚しました。東大阪市だけで30人にも上るそうですので、組織性さえ疑われます。

 東大阪市の公務員の間で、生活保護の受給に関する情報やノウハウが流れていたとしますと、同一の地方自治体から、大量の親族受給者が出現しても不思議ではありません。受給の判断を行う役所の部署でも、同僚の親族からの申請ともなりますと、身内意識から審査が甘くなり、容易に受給を認めてしまった可能性もあります。やがて、このパターンが常態化しますと、生活保護は、公務員の親族が優先される公務員優遇制度となり、一種の利権と化すことになるのです。東大阪市のケースが、氷山の一角でなければよいのですが・・・。

 生活保護については、政治家や政党、あるいは、新興宗教団体の利権となっているとする指摘もあります。加えて、公務員の利権ともなりますと、生活保護制度は、様々な勢力によって蝕まれ、財政負担だけが、国民に押し付けられていることになります。生活保護に限らず、社会福祉制度は、公的な立場にある人々、あるいは、圧力団体によって利権化される可能性があるのですから、政府は、利権化防止の対策を講じるべきではないかと思うのです。

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ハンディキャップ国家論―明治外交の真逆

2012-06-24 15:41:05 | 日本政治
首相、沖縄知事と正式会談せず オスプレイ反発を考慮?(朝日新聞) - goo ニュース
 時は幕末、安政年間に西欧列強と相次いで結ばれた和親条約は、明治維新後の日本国政府に、外交上の重大な課題を残すことになりました。それは、治外法権の撤廃と関税自主権の回復です。

 この二つは、日本国が、近代国際社会において、独立した主権国家として認められるためにも、何としても実現すべき課題でした。条約改正への涙ぐましい明治政府の努力はよく知られておりますが、治外法権の撤廃に成功したのが明治27(1894)年、関税自主権の回復は明治末(1911)年ですので、半世紀以上の月日をかけて、ようやく念願を叶えたことになります。植民地主義が跋扈する中で、日本国が、独立主権国家としての地位を確立し得たことは、明治外交の賜物なのです。一方、今日の日本外交はどうでしょうか。長年、外務省にあった小和田恒氏に至っては、ハンディキャップ国家論を展開し、日本国は、敗戦というハンディを負っているとし、一般的な主権国家であることを暗に否定しております。明治外交が、主権の確立に尽力したとしますと、平成のハンディキャップ国家論は、主権国家の地位からの転落を容認しているかのようです。しかも、植民地主義が去った現代という時代において。これでは、明治外交の真逆なのではないでしょうか。

 普通の国家であれば、たとえ戦争に敗れても、敗戦によって負ったハンディキャップを克服し、完全なる主権回復を目指して、艱難辛苦に耐えて努力するものです(実際には、サンフランシスコ講和条約によって、国際法上は、主権を回復していますが…)。安易なハンディキャップ国家論が、”何もしない外交”にお墨付きを与えているとしますと、それは、国家と国民に対して、そして、先人に対しても、罪深いことなのではないかと思うのです。

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朝鮮半島で起きた日本人引き揚げ者大量虐殺事件の調査を

2012-06-23 14:41:55 | アジア
徴用者遺骨、日本に6700体 韓国が調査、返還要請へ(朝日新聞) - goo ニュース
 日本人引き揚げ者大量虐殺事件。敗戦後の朝鮮半島で起きたこの惨事を、歴史上の事件として記す教科書は、ほとんどありません。日本国の教科書においてさえも…。

 韓国政府は、戦時中に徴用され、日本国で亡くなった朝鮮籍の人々の調査を実施し、6700体の遺骨を確認したとして、日本国政府に対して、日本政府負担での返還要求を行うそうです。一方、朝鮮半島では、今なお、引き揚げの最中に殺害された日本人の遺骨が眠っております。先日、北朝鮮も、この事件で虐殺された日本人の遺骸が埋めらた場所への墓参を認めるとして、日本国政府との交渉の準備があることを明らかにしました。平壌近郊のこの埋葬所だけで、約2000柱と見積もられているそうです(ソ連兵との共犯であったとはいえ、北朝鮮は、自らの蛮行の証拠を自ら提示した…)。一説によれば、北朝鮮地域だけで、3万50000人ほどの日本人が虐殺されたとされており、朝鮮半島全土では、その倍ほどに上るのではないでしょうか。日本国内で発見された朝鮮籍の人々の遺骨は、皆、お寺に葬られており、そのために、遺骨の数も判明したのですが、平壌の日本人墓地とされる埋葬所は、草むらの中の盛り土に過ぎません。残留日本人が埋めたとされていますので、誰からも弔われることもなく、異国の地で野に朽ち果てた方々もおられることでしょう。

 日本国政府は、朝鮮半島で起きたこの非人道的な大虐殺事件を再調査し、被害者の遺骨収集等の事業を実施すべきなのではないでしょうか。戦後、67年が経過しながら、正確な被害者数も実態も分からず、慰霊もしないのでは、虐殺された日本人の方々は浮かばれません。政府は、早急に、日本人犠牲者の一人一人を確認すると共に、この事件がかき消されないよう、歴史の事実として記録に残すべきと思うのです。

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寝耳に水の”緑の協力隊構想”

2012-06-22 11:24:25 | 日本政治
途上国へ環境専門家1万人派遣 リオ+20で外相表明(朝日新聞) - goo ニュース
 ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催されている「国連持続可能開発会議」において、日本国の玄場外相が、環境専門家1万人を途上国に派遣するという”緑の協力隊構想”を打ち出したと報じられています。国民には秘密にしておきながら、国際社会の場で、突如構想を発表するという手法は、いい加減、止めていただきたいものです。

 最初に海外で発表して外堀を埋めようとする手法は、鳩山元首相や菅首相、そして野田首相も頻繁に使っており、国民が、後から聞かされて驚くことも、一度や二度のことではありません。今回の”緑の協力隊構想”も、人員が1万人、予算が4200億円程もかかるため、国会での立法化を要するでしょうから、簡単には実現しないはずです。また、詳細を詰めれば、問題も山積しています。環境専門家1万人は地方自治体からも集めるそうですが、日本国に、そのような人材の余裕はあるのでしょうか。途上国は150か国ほどを数えますが、専門家1万人を単純に均等に割っただけでも、一国に対して66名以上の大所帯の専門家チームが派遣されることになります。各国の実情や要望に合わせてチームを結成し、派遣先国と交渉し、現地の受け入れ態勢を整えるだけでも、相当の労力と組織力を要します。しかも、現地で環境改善の仕事を実際に実施するとなりますと、大規模な装置や機材も必要となります(環境事業に日本企業が関わるのでしょうか?)。

 東日本大震災による被災地では、政府の怠慢により復興が遅々として進まず、国内に災害の爪痕や要除染地帯が残る中で、政府が、海外の環境にだけは熱心に取り組む姿勢を見せれば、国民感情も納得しないはずです。しかも、何らの国内的な議論も合意もなく、”寝耳に水”では、なおさらのことです。国内での反対が強いほど、こうした”構想”は、後々潰される可能性が高いのですから、日本国の信頼をも傷つけることになります。民主党政権は、国際社会で非現実的な構想を打ち上げる手法は、国民に対する”騙し打ち”に近いと肝に銘ずるべきではないでしょうか。

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強制労働?-外国人研修制度を廃止しては

2012-06-21 15:32:17 | アジア
日本は「人身売買根絶の最低基準を満たさぬ国」(読売新聞) - goo ニュース
 アメリカの国務省の判定によりますと、日本国が実施している外国人研修制度は、強制労働に当たり、人身売買根絶の最低基準を満たさない国に分類されるそうです。”強制労働”とは、相当に誇張された表現なのですが、外国人研修生には、労働基準法や最低賃金制度が適用になりませんので、実質的に、外国人による低賃金労働を意味することも確かなことです。

 ”強制労働”や”人身売買”には当たらない理由としては、(1)本人の自発的応募に基づく就労であること、(2)日本国の物価レベルでは低賃金であっても、本国では、高額の給与に相当すること…などを挙げることができます。また、もし、闇のブローカーなどが存在し、不正な手段で日本国に連れ去られているならば、研修生の出身国政府(中国政府…)もまた、自国民保護のために取り締まりを強化するはずです。これまでのところ、中国政府が、研修生制度を廃止するように、日本国に要請していないことを考えますと、もしかしますと、この制度は、国内に失業者を抱える中国政府にとっても好都合なのかもしれません。その一方、日本国にとりましては、どうでしょうか。低賃金で外国人を雇用することで、人件費を押さえることができる企業もありますが、年々深刻化する失業問題を考慮しますと、自国民の雇用機会の減少を意味します。

 アメリカからは”人身売買”や”強制労働”という不名誉な判定を受け、その上、自国の雇用に悪影響を与えているのですから、外国人研修制度は、廃止しても良いのではないかと思うのです。急増している生活保護受給者の問題ともリンケージさせることができれば(最大の問題は最低賃金…)、雇用問題の解決にも繋がるのではないでしょうか。

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ギリシャの財政緊縮―財政規模は経済力に比例する

2012-06-20 18:13:53 | ヨーロッパ
ギリシャ、緊縮策支持の第1・第3党が連立合意(読売新聞) - goo ニュース
 ギリシャの財政危機は、財政緊縮派の勝利により、一先ずは最悪の事態は回避できたようです。とはいいますものの、まだまだ予断は許さず、安定への道のりを歩み始めたに過ぎません。

 ところで、EU諸国のみならず、財政危機は、どの国でも起こりうることなのですが、その第一の原因は、財政規模は、その国の経済力に凡そ比例するという、単純な原則を忘れていることにあるのではないかと思うのです。ギリシャにせよ、スペインにせよ、財政規模と経済力との間にギャップがあり、経済力に比して財政規模が大きな国ほど、危機は深刻化します。特にギリシャの場合には、観光以外に有力な産業が育っていないにも拘わらず、ユーロの高い信用を宛てにして国債を大量に発行し、財政規模を拡大させたところに問題の発端があります。

 このように考えますと、財政危機の真の解決策は、経済力をアップさせることなのですが、日本国をはじめ、自国の産業の衰退を誘導しつつ、財政の拡大を図ろうとする政府が多いのは、どうしたことなのでしょうか。

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オウム真理教―殺人容認教義は論破すべき

2012-06-19 17:29:50 | 社会
留置場でマントラ「今も教祖信じている」 高橋容疑者(朝日新聞) - goo ニュース
 先日逮捕されたオウム真理教の信者、高橋克也容疑者は、今なお教祖を信じていると、留置所で話しているそうです。事件を知らない若年層を中心に、「アレフ」や「ひかりの輪」といった後継教団の信者が増加傾向にあるとも報じられており、狂信教団の脅威は、まだ完全に消え去ってはいません。

 元信者がカルト教義から抜け出すことができず、また、オウム系の教団が蔓延ってしまう要因の一つは、殺人容認の教義を、誰もが、真剣に論破しようとしてこなかったからではないでしょうか。冷静になって考えてみますと、オウムの教義は自己矛盾に満ちています。例えば、殺人を正当化したとされる”ヴァジラヤーナ”とは、”完全に煩悩なく、完全に心において利他心のみであるとき”には、殺人の禁止といった戒律を破ることを認めているそうです。”悪業を積み続ける魂を救済するために殺害すること”も含めて。人間とは、誰もが生きたいと望むものですので、他者の命を奪うことは、利他心から最も遠く離れた行為です。また、見も知らぬ人々を殺害する無差別殺人となりますと、”悪行を積み続ける魂”という条件を勝手に解除して、全ての人間を殺害することになります。この条件に照らせば、無差別殺人を実行したオウム真理教こそ、自ら命を断たなければならないことにもなります。しかも、ヴァジラヤーナは”天界の法則であって、人間界ではなしえない”とされていますので、オウム真理教は、天界の法則を人間界に持ち込むという戒律違反をしているのです(ウィキペディアのオウム真理教参照)。

 そもそも、教祖の松本智津夫が、唯一の最終解脱者であると、誰が証明できるのでしょうか。オウムの教義では、”最終地点まで導くグル(霊的指導者)の存在”を教義の柱の一つとしてるそうですが、グルが、解脱者どころか、欲たかりの俗物であれが、その指導の先は、教団の凶悪化に他なりません。もし、真の解脱者であれば、サリンを製造したり、無慈悲な無差別殺人を命じるはずはなく、ここにも矛盾が見られます。また、たとえ真の”グル”であったとしても、刑法から逸脱する権利はどこにもありません(もし、これが許されれば、全ての人が”グル”を自称し、殺人を行うことができる…)。オウム事件の再発を防止するためには、まずは、殺人容認教義を完全に否定すべきと思うのです。

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中国による日本の水資源確保―国レベルで法規制を

2012-06-18 15:22:22 | 日本経済
リンク: 日本の森買い漁る中国 水資源確保が中国の異民族支配の手法 - 速報:@niftyニュース.
 中国系資本による日本国の水資源の買収面積は、表向きは87ヘクタールとされていますが、ダミー会社やファンド経由による買い取りなどを合わせますと、1000ヘクタールにも上るとの指摘もあります。中国は異民族を支配するに際し、真っ先に水資源を押さえるそうですので、この問題、早急に、国が対策を講じるべきなのではないでしょうか。

 現状では、地方自治体が、個別に水資源の適正使用に関する条例を制定して対処しており、しかも、条例では、外国資本だけを対象に規制をかけることができないと言います。新潟市における中国政府による領事館用地の取得問題についても、安全保障上の懸念があろうとも、国レベルでの法規制がないために、地方自治体が認めれば、実現してしまうそうなのです。地方自治体からは、地方の権限強化が叫ばれている一方で、肝心の所では、むしろ、地方が権限を持ち過ぎてしまっています。今後、条例による外資規制を認めるとしても、地方自治体の中には、規制強化に動かないケースもあり得ます(中国は、地方レベルで切り崩しを図るのでは・・・)。ここは、やはり、中国による水資源買い取りを防ぐために、国レベルでの法規制を急ぐべきです。

 中国では、現在でも、外国による土地取得を認めていませんので、相互主義を持ち出せば、最も容易に規制対象とすることができる国です。早くに手を打ちませんと、中国は、日本国民の生命線まで掌握することになるのではないでしょうか。

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日本国も自滅ウィルスに感染している?

2012-06-17 15:50:35 | 日本政治
橋下市長「限定稼働が当たり前」…政府を批判(読売新聞) - goo ニュース
 ギリシャは自滅への道を誘導されているのではないか、とする記事を昨日書いたのですが、本日、新聞を読んでおりますと、恐るべきウィルスに関する記事が目に入りました。このウィルスに幼虫が感染しますと、内部からウィルスに操られて自滅してしまうのです(木の高いところに登り、そこで死を迎えるか、鳥に捕食されてしまう…)。

 ”死のウィルス”とも表現されていましたが、ギリシャに限らず、人間社会においても、自ら自滅の方向に向かってしまう現象が各地で観察されています。日本国でも、マスコミに煽られて民主党への政権交代が起きた途端、国そのものが、国民が望んでいないにも拘らず、あらぬ方向に迷走を始めました。鳩山元首相の在任期間には、”東アジア共同体”の方向へとふらふらと歩みだし、菅前首相の時代には、東日本大震災における不手際を棚に上げて、技術的レベルが追い付いていないにも拘わらず、再生エネ拡大の方向に邁進しました。何れも、冷静に考えてみますと、自滅となる可能性が高い方向への誘導です。その一方で、政界の第三局として名乗りを上げた大阪維新の会もまた、「船中八策」などの政策綱領を見ますと、これもまた自滅政策が並んでいます。維新の会を率いる橋下大阪市長は、国民の不満を梃に頭角を現したギリシャの急進左派連合の党首であるツィプラス氏と、どこか似た役回りを演じてるようにも見えます。

 果たして、日本国に見られる”自滅現象”は、何らかの”ウィルス”に感染したからなのでしょうか、それとも、健康体でありながら、自ら自滅を選んでしまった結果なのでしょうか。

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ギリシャの反緊縮派―民主体制下の自滅誘導戦略か

2012-06-16 15:32:36 | ヨーロッパ
ギリシャ再選挙 3つのシナリオ…「楽な道」見当たらず(産経新聞) - goo ニュース
 今月17日に予定されているギリシャの議会選挙の結果は、今後の世界経済をも左右しかねません。何れの陣営が勝利を収めても、安定からは程遠い状況となりそうなのですが、ギリシャの選挙は、民主主義の欠点をも提起しています。

 民主主義の欠点、それは、国民に対する自滅誘導政策が可能であると言うことです。ギリシャの場合、反緊縮派の急進左派連合は、EUからの支援枠組みの合意撤回や全面的な見直しを表明する一方で、ユーロ圏残存をも国民に約束しています。冷静、かつ、合理的に考えれば、両者が同時に成り立つわけはなく、近い将来、財政が破綻することは目に見えています。当然に、財政不足を賄うためにドラクマを発行し、ユーロ離脱を選択せざるを得なくなるのですが、緊縮策に対する不満が鬱積している国民感情を操って、反緊縮派は、バラ色の将来を描いて見せているのです。一種の騙しのテクニックなのですが、反緊縮派が、ユーロ離脱後の混乱を充分に承知しながら、選挙に勝つために非現実的な公約を掲げているとしますと、この行為は、悪魔的でもあります。あるいは、反緊縮派は、EUに対して瀬戸際作戦を仕掛け、EU並びに世界経済を人質にとって、ギリシャへの支援継続やECBによるギリシャ国債の購入を迫るのでしょうか。後者のシナリオもまた、他のEU加盟国からしますと背信的であり、あまりに身勝手です。

 外部の諸国が緊縮派を支持しますと、ギリシャ国民は、感情的な反発から自滅シナリオを自らの手で選択してしまいそうです。そして、世界経済もまた、道連れにされるとしますと、民主主義には、何らかの安全装置を施す必要があるのかもしれません。民主主義発祥の地であるギリシャのアテネは、古代にあっても民主主義の欠点が仇となって衆愚に陥り、衰退する運命を辿りました。21世紀を迎えた今日にあって、民主主義の欠陥が、再びギリシャを混乱の淵に追いやっているとしますと、それは、皮肉な運命の巡り合わせというものなのでしょうか。

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