男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

がんもどきを煮る

2009年07月29日 | 豆類・とうふ類
がんもどき・・・もどきというのは「あるものに似せて作るもの」と
広辞苑にあります。要は本物に似せたまがい物という意味です。

「もどき料理」と言うのがあって、これは精進料理が得意とする
ところ、中国で発達しました。植物性の食材を使って肉や魚の
料理に似せたものを作るのです。湯葉を使って「ハム」をつくり、
こんにゃくでイカやエビを作り、シイタケを使ってあわびに似せる
といった手法を取り入れました。

がんもどきは「雁=がんまたはかり」という鳥の肉の味に似せて
作ったという説をはじめ、諸説あるようです。
水気をしぼった豆腐にすりおろした山芋、 にんじん、ぎんなん、
きくらげなどを丸めて油で揚げたものです。

がんもどきの元になった「がん=かり」・・・の「かり」はご存知
国定忠治の芝居の中の、「雁が鳴いて南の空に飛んで往かあ」
という巌鉄のせりふが有名ですね。

この雁を食材とした「雁鍋」は、江戸の名物料理として人気が
あったようで、雁鍋を作る料理店の数も多かったと言います。
「山下の雁なべ」という店があって、幕末から明治の人々に良く
知られ、明治の文豪森鴎外や夏目漱石の作品に出てきます。
「山下」は明治39年に廃業しますが、漱石は明治38年12月に
友人の家で雁なべをご馳走になり「はじめて食ったが頗るうまい」
と書き残しています。

漱石の「我が輩は猫である」の文中に「蕪の香の物と塩煎餅を
一所に召し上がりますと雁の味がいたします」の一節があります。
漱石、明治37年のメモに「雁の味=蕪の香のもの+塩煎餅」と
かいてあり、味が似ていたのでしょう。明治のころはともかく、
今は雁は保護鳥として禁猟なので、食べることはできません。

寒くなったら、京名物のかぶの千枚漬けと塩煎餅を食べて、
がんもどきの煮たのと食べくらべよう・・と思っています。
  
がんもどきを煮る
材料
がんもどき 4こ
干し椎茸 2枚 20g  約半日水に戻す
1枚10gの干し椎茸を水に戻すと50gになる
削りかつお 20g  茶袋に詰める
茶袋にたっぷり詰め込むと10g、それを2袋使う
日本酒 1/3カップ
みりん 大さじ 2
淡口醤油 大さじ 2

作り方
がんもどきをたっぷりの湯で煮て油抜きする。
ざるに並べて、熱湯をまわしかけてもよい。
なべにがんもどきがかぶるまで水を入れ
椎茸と、茶袋に入れた削りかつおを加えて
中火にかけて、煮立ったら弱火にする。
日本酒、みりん、淡口醤油を加えおとしぶたを
して30分くらい弱火で煮る。煮汁が1/3以下に
なったら火を止めて、器にもりつける。
椎茸を二つか四つに切る→初めから切っても良い

一口がんもどきを煮る
材料
一口がんもどき・2パック 12こ
調味料は削りかつおから淡口醤油まで
上と同じ量にします。
作り方
一口がんもを削りかつおといっしょに、
時間かけてじっくり煮込む。 油抜きから
出来上がりまで、うえの作り方を同じです。
こちらは、煮汁がなくなるまで煮ます。

がんもどきだけでは色気がないので
夏ならオクラを塩で茹でたのを添えます。
冬なら青菜か、さや豆など青いものを
サッと煮したのを添えるとよろしいですね。
煮汁をキュッと絞ると、弁当のおかずにも向きます。
弁当のおかず用に煮るときは、濃い目の味にします。
コメント
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