サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

北海道の距離感とは

2016-07-26 | 『勝手に帯広通信』
東京在住のロシア女性S先生とスカイプでやりとりしていたら…。

「函館にはもう行った? え、まだなの。絶対行くべきよ!
 そこからなら近いでしょ。2時間くらい?…」

出ました、北海道誤解あるある!(笑)

S先生は日本におけるロシア正教の歴史を研究しておられたので、
函館のハリストス正教会を何度も訪ねたことがあり、
函館の街が大層気に入っておられるもよう。
一昨年も「函館に行くから落ちあわない?」と誘われたのだが、
帯広から函館までどんだけ離れてると思ってるの~!

先日も東京の某銀行から電話がかかってきて、
「お近くですと札幌に支店がございますが、
札幌にいらっしゃることはおありでしょうか?」という。
「お近く」って、200km離れてるんですけど。

…と、折しも新聞の折り込み情報誌に「北海道の距離感」について
いかに道外の人々が思い違いをしているかを指摘する
興味深い記事が掲載されていた。それによると、
北海道の面積は九州の二倍、日本の総面積の五分の一(!)。
十勝だけでも東京23区の面積の17.5倍。
そして十勝の長辺距離約345kmに対し、
東京23区はたったの約32kmですと!
これ、初めて知った。
道理で神田川源流から東京湾まで8時間で歩けたはず。

やれやれ、北海道は地図で見ている以上に広いのである。
さらにこの記事は、道外の人が思い描く北海道旅行プランを例に挙げ、
帯広駅・函館間は約435km、東京駅・京都間は約459km。
帯広駅から函館までは、東京駅から京都へ行くのと同じくらい遠い、
よって1日で回るのは無理なプラン、と指摘する。

そう、その通り!…と言いかけたが、おっと、待てよ。
これはこれで車社会の北海道民ならではの見落としがある。
東京から京都まで、誰も車で行こうとは思わない。
新幹線を使えば2時間くらい。
日帰り出張あたりまえ圏内なので、あまり「遠い」という感覚はない。
S先生の「函館まで2時間くらい?」の読みも
新幹線さえあればビンゴの数字なのである。

であるから「距離」をアピールしても道外の人にはピンとこない。
それより移動にかかる「時間」を示したほうがビックリする。
このように…。

「帯広から函館まで列車で5時間半以上かかります」
「えっ……」絶句するS先生。

世界最大面積をもつ国ロシアの方に驚かれたくないですが!